幸福の科学を暴走させたハリウッド映画

幸福の科学

幸福の科学の公式サイトより。

幸福実現党の母体である幸福の科学は、今年に入ってから宇宙人との接触に力を入れている。幸福の科学の機関誌「Liberty」でも宇宙人ネタを毎月掲載するようになったし、 大川隆法が宇宙人と対談する「宇宙人シリーズ」の書籍も2冊出版された。俺は両方とも買って読んだが、かなりヤバイ電波系の本だった。幸福の科学の本はどれも酷い内容ではあるが、少なくとも幸福の科学の宣伝としての役割をきちんと果たしていた。しかし宇宙人シリーズは完全にキチガイのたわ言状態になっている。

幸福の科学

俺の弟よ、俺が死んだらこの本と非実在青少年の性行為が出てくるエロマンガを親が発見する前に燃やしておくのだ。


宇宙の法入門とは?

宇宙人シリーズ第一弾の『「宇宙の法」入門  宇宙人とUFOの真実』(以下:宇宙の法入門 )は、大川隆法が宇宙人や故アダムスキーにチャネリングするという内容。宇宙人たちの面白い主張がいっぱい載っている。というか大川隆法って人間だけじゃなくて宇宙人ともチャネリングできるんだ。

  • 地球人は宇宙人の遺伝子操作によって生まれた。
  • 宇宙人たちはアメリカを滅ぼすために、アメリカ人に精神障害を起こさせている。
  • 宗教を信仰していないと宇宙人に勝てませんよ。
  • グレイ型は宇宙人が地球活動用に作ったサイボーグ。
  • 金星には文明があったが、滅んでしまったのでみんな地球に移住してきた。
  • 宇宙人たちがUFOで地球を飛ぶ時にはJALやANAの飛行機に気をつけている。

世界中に航空会社があるのに何故JALとANAを?憑依したというのはもちろん嘘で大川隆法本人が喋っているだけなので、大川隆法が知っている航空会社がJALとANAだけだったのだろう。

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アダムスキーと会話するシーンはカタカナ英語で表現している。

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ただしそのその英語の文法が間違っているので、正誤表が配られているのであった。


ドクター中松は宇宙人

『宇宙の法入門』では地球上には色々な宇宙人が移住していると主張、幸福実現党から出馬したドクター中松も宇宙人だったとのこと。

あなたがたも少し関係があるのでしょうけれども、ドクター中松なども宇宙人です。もともと宇宙人ですね。

最近のドクター中松は自民党のコスプレイベントにも参加していたよね………。外国人参政権に反対している自民党が宇宙人を呼ぶというのも凄い。宇宙人を首相にしていた民主党といい勝負が展開できそうだね。

また中国には宇宙人がたくさんいると主張している。こんな手段で外国人をバカにするのは卑劣とはいえ、バカにしている側がバカであることが明白なので怒る気にもならん。

宇宙人は、たくさん来ていますよ。もちろん中国のように戸籍のはっきりしない所には、宇宙人は入り放題です。

宇宙の霊が奄美大島について語るシーンもある。なぜ奄美大島?

全宇宙を日本列島に例えるとするならば、銀河系の位置づけは奄美大島といったところであろうかと思います。

『宇宙の法入門』は文章が酷いというシンプルながらインパクトのある欠点もある。本書の中でも以下の文章はかなり意味不明だった。

親から宇宙人です、あそこも。はい。宇宙人が二代続いています。はい、分からないですね。この世の人には。ただ、とっても変わっているでしょ?あれが宇宙人です。宇宙人の特徴を持っています。あんな、変わった感じの、非常に優れた方が宇宙人ですね。ええ。二ビル星人です。間違いありません。
ですから、あなたがたのなかにも入っています。はい。

アブダクションを防ぐバリア

他にも太陽系の惑星内にある宇宙人の文明についてこと細かく語られていたり、エリア51やロズウェル事件も大真面目にとりあげている。そんな本書の中でも一番すごいのは、宇宙人によるアブダクション(拉致)を警告している点と、その対処法だ。幸福の科学の宇宙人ネタの特徴はアブダクションネタが多い。幸福実現党の応援団長は坂本龍馬だが、降臨した坂本龍馬も宇宙人の存在やアブダクションについて語っている(ただし喋っているのが大川隆法なので土佐弁ではない)。また幸福の科学は「宇宙人は宇宙船から牽引ビームを使って家の中にいる人を吸い込んでいる」と何度も主張しているのだ。そして『宇宙の法入門』にはその対処法が書かれているのだが…

主エル・カンターレの名の下に、しっかりと祈りを捧げるとよいと思います。そうしますと、一種のバリアのようなものが家全体に張り巡らされます。

というわけで、大川隆法(エル・カンターレ)に祈れば家にバリアが張られて拉致されないらしい。宇宙船からの牽引ビームって↓のことね。

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宇宙船からの拉致を描いたピクサーの傑作短編アニメ『Lifted』のポスター。

『宇宙の法入門』は酷い本だが、あくまでも入門。さらに過激になった『宇宙の法』がいつか発表されるのだろう。


宇宙人との対話

宇宙人シリーズ第二弾の『宇宙人との対話』の内容は、タイトル通り大川隆法が宇宙人と対話するというもの。写真で紹介する。

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ウンコ星人が大川隆法に憑依するシーン。ヌッ。ヌッ。ヌッ。ヌッ。

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これがウンコ星人(本当はウンモ)、ハチのスケッチに足を2本足しただけの超手抜きデザイン。

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とつぜん古代文明語を喋りだす大川隆法。古代文明語を表現するときにパ行を使うというSF感覚は小学生レベルだ。

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凶暴で中国に一杯いるというレプタリアン星人。これってガッチャマンを見ながら描いただろ!

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プレアデス星人、ファッションが80年代SFアニメっぽい。ものすごく絵が上手い小学生のノートみたいな感じ。

幸福の科学を暴走させたハリウッド映画とは

自民党がボロボロで民主党がまるで期待外れの現状では、幸福実現党には参院選でも躍進のチャンスが十分にある。そんな大事な時期に宇宙人ネタを連発してしまっている。幸福の科学は昔からオカルトネタが多かったが、どうして今年になってここまで急激に電波系になってしまったのだろうか?実は2009年の年末に公開されたハリウッド映画が原因なのだ。その映画とは『THE 4TH KIND フォース・カインド』。俺は大川隆法が書いた以下の文章を読んだときには大爆笑してしまった。

最近、上映された映画『フォース・カインド』でも、あるアラスカ州の町の住民が睡眠障害を続々と起こしている事件の真相が、異性人によるアブダクション(誘拐)が原因である、と告発されていた。この映画に触発されて、私も知りうることを発表し、現在及び未来の日本人に警告を与えておきたいと考えるようになった。私自身も、預言者的使命からのがれることはできないのだろう。

上記の文章は『宇宙の法入門』のあと書きで、大川隆法が『THE 4TH KIND フォース・カインド』に触発されたことが書かれている。また信者のブログやサイトでも『THE 4TH KIND フォース・カインド』は取り挙げらている。アブダクションを告発しているから、幸福の科学の教えを裏付けてくれる映画なのだ。

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『THE 4TH KIND フォース・カインド』のポスター。


THE 4TH KIND フォース・カインド

『THE 4TH KIND フォース・カインド』はアラスカで起きたアブダクション事件の映画化だ。

フォース・カインド
フォース・カインド

ミラ・ジョヴォヴィッチはアビゲイル・タイラー博士を演じる。

フォース・カインド

このようにホンモノの記録映像と、ミラ・ジョヴォヴィッチによる再現映像を組み合わせている。

フォース・カインド
フォース・カインド
フォース・カインド
フォース・カインド
フォース・カインド

映画本編の中で「フォース・カインド(第四種接近遭遇)」について語るホンモノのアビゲイル・タイラー博士の記録映像。映画本編よりもこの人の顔のほうがずっと怖い。

まあ破壊屋にアクセスしている人ならみんな知っているだろうが、『THE 4TH KIND フォース・カインド』は『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』『パラノーマル・アクティビティ』と同じで、インチキ宣伝系の映画なのである。記録映像自体が捏造だった……というかそういう構成の映画なのだ。宇宙人の拉致事件ももちろん捏造である。しかし大川隆法は信じてしまった。そして幸福の科学は宇宙人によるアブダクションを訴え始めてしまったのだった。幸福実現党を応援しているブログでは以下のような文章も書いてあった。「フォースカインド」「アバター」「第9地区」―あなたは宇宙人の存在を信じますか?

昨年から「フォースカインド」や、2010年の大ヒット3D映画「アバター」に続き、エビ型宇宙人や南アフリカ共和国のヨハネスブルグ上空に母船らしき巨大UFOが出現する「第九地区」も上映が始まっているようです。

なぜ、たて続きにこのような宇宙人やUFO物のアメリカ映画が上映されているのでしょうか。

おそらくは、宇宙人が地上に現れたときに、世界中の人びとがショックを受けないように、アメリカが宇宙人に関する情報を小出しにしているのではなのかなと思っています。

俺が言うのもなんだけど、あんたら映画の見過ぎだよ!

フォース・カインド

怖い顔しているホンモノのアビゲイル・タイラー博士を演じていたのはこの女優さん。

フォース・カインド

映画のオープニングでミラ・ジョヴォヴィッチはちゃんと「真実はあなたしだい」と警告してくれる。

というわけで映画会社の皆さんは、これからSFや超常現象モノの映画作ったら大川隆法を試写会に呼ぶと、いい宣伝してくれるよ。しかし「マスコミは嘘をついている!」と散々捏造批判してきた幸福の科学が、映画会社の嘘宣伝にあっさり騙されるというのも面白いな。


信者たちの反応

ところで信者たちは『THE 4TH KIND フォース・カインド』が捏造映画だということに気がついていないのだろうか?実は気が付いている信者たちもいるのだ。にもかかわらず彼らは幸福の科学の宇宙人ネタを信じている。そういえば聖書だって矛盾がいっぱいあるのに、キリスト系保守派は「矛盾が無い」としている。信じる心というのは恐ろしいものだ。

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