ストーリーがまるで成立していない。あまりにも酷すぎるので色々なメディアのサイトを調べたんだけど・・・多くのサイトに書いてあるストーリーが
本編のストーリーと違っていた。うんなバカなと思って海外サイトも調べたけど、そこでもやはり本編のストーリーと食い違って紹介されている。おそらく誰も「沈黙の標的」を観ていない状態で記事を書いてるのでは?当然だな、こんな酷い映画なんだから。
本当のストーリーは・・・セガールは昔ゴーストと呼ばれた[
大泥棒]だったが結局は捕まり刑務所に入れられた。セガールは
刑務所の中で学位を取り、出所後に考古学の大学教授になった(インディ・ジョーンズか?)。
セガールは中国で遺跡の発掘作業をしていたが、セガールと助手以外のスタッフ全員が麻薬組織の密売人だった。助手は殺されセガールは命からがら逃げるも、
アメリカの麻薬取締局がやってきて(香港の麻薬取締局との合同捜査らしい)逮捕される。こうしてセガールは
中国の刑務所に収監される事になった。ここで麻薬取締局が一計を案じた。
長官
「セガールを釈放させよう!そうすれば麻薬組織が口封じに来るはずだ!それで麻薬組織を追う!」
部下
「しかし長官、セガールや彼の家族の命が危険にさらされます!」
長官
「ファック・オフ!」
いつの間に
中国はアメリカの属国になったんだろう?という観客の疑問をよそに、長官の粋な作戦は見事に効を奏し
中国人の国際犯罪麻薬組織が総力を挙げてセガールを狙い、セガールの妻も殺された。セガールは
背景に嵐、手前に炎という大袈裟かつ大味な合成画面の中で国際犯罪組織への復讐を誓う・・・。
何か壮大なストーリーのような気もしますが、めっちゃショボイです。何故なら
総力を挙げた国際犯罪組織のメンバーが10人しかいないから。
このようにメインプロットもメチャクチャですが、そこから派生するサブプロットも全て壊滅状態。例えばストリップクラブで皆殺し事件が起きるというシーンがあるのですが、数日後にはそのストリップクラブが元に戻っていたりします。またセガールが中国の刑務所に入れられた時に、セガールの生涯の友という男が登場して
その後一切登場しない。ナレーションが異様に多いことからも察するに、おそらく撮影中に脚本が出来ていなかったのでは?
他にもツッコミどころだらけで、例えばストリップクラブでは裸になってくれる女性を集める程製作費が無かったのか、
ストリッパー達はみんな服を着ているのです。っつーかジーンズ履いているストリッパーもいるぞ。悪役が建物から突き落とされて死ぬってシーンがあるんだけど、
その建物が2階建てだったりします。他にも合成画面も酷い、すっげー久し振りに
背景と人物の境目がぼやけている合成画面を観たよ。
圧巻なのはスローモーションの銃撃戦のシーン!こういうのはジョン・ウー&マトリックス以降イイ加減見飽きてましたが、「沈黙の標的」は斬新でしたよ。通常スローモーションの銃撃戦ってのは
弾丸の動きがユックリ&周囲の風景もユックリなんですが、「沈黙の標的」の場合
弾丸の動きがユックリ&周囲の風景はいつも通り、ってそれじゃ弾丸が異様に遅いだけだよ!