「一瞬のエンタテイメントより、一生心に残る感動作を」ってキャッチコピーの映画ですが、それは全然違う。
映画のプロット自体は
”ウォルター少年は母親に無理矢理、遠縁の叔父さんたちの家に預けられる。そこで過ごすひと夏の物語・・・”とここまではいいんだけど、この夏の物語の合間に、
砂漠を舞台に人身売買組織との剣劇!乗馬アクション!襲い掛かる殺し屋軍団!お姫様との甘い恋!といった
インディ・ジョーンズの出来損ないのような物語が展開するのだ!他にも叔父さんが街の若者とケンカしたり、グレート・ハンティングみたいなこともするし、中古のライオン(原題)とも仲良くなる。そしてウォルターは、叔父さんの話すインディ・ジョーンズのような冒険談を本気で信じている、そのときのウォルターの輝かしい目は子供そのもの。
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でもある日その冒険談が嘘かもしれないということを知る、このときウォルターは辛い気持ちを味わうが、それは子供から少年へ成長しようとしている証拠。
最後はウォルターは自分の意志で叔父さん達の元へ行く、ここでウォルターは少年(それも極めて大人に近い)になるのです。]
つまりお涙頂戴の物語じゃなくて、面白可笑しい漫画のような世界と触れ合う少年の物語なのです。だからこそウォルターは[
成長して子供向けの漫画家になっていること]がオープニングで提示されるし、エンドクレジットは
ピクサーの映画のようになっている。
ちなみに僕が物語で一番好きなパターンは[
「ウソが本当になる」]こと。だからこういうラストは大好きよ。