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シュレック2   ★★★★

    「シュレック」はまだ子供にも観れる内容になっていたけど「シュレック2」は完全に大人向けの映画。子供にわからないギャグを連発し、映画のさりげない1シーンや台詞に元ネタが存在する。「ミッション・インポッシブル」や「ゴースト・バスターズ」ネタはそのまんま使われるのでわかりやすいけど、わからないネタもメッチャ多い!何せストⅡやゴジラまでパロディにしてしまうのだ!
    以下ネタバレになると思うので、観てない人は読み飛ばしたほうがいい。

● 逆さ吊りにされたシュレックとフィオナ姫とキス・・・ってそれは「スパイダーマン」

● 新婚旅行中のシュレックを人魚姫が押し倒す![怒ったフィオナ姫は何と人魚姫を鮫の餌]にする!もちろん人魚姫の髪の色はオレンジ(アリエル)だ!

● 恋人達のムードも盛り上げるロマンティックな光の正体は拉致監禁されたティンカーベル

● 妖精が恋の魔法の薬を作っている、材料は性欲。しかも薬の名前は「9番」なのでラブ・ポーションNO9ってことですか?

● シュレックの家で飼っている魚は死んでいる。「ファインディング・ニモ」にケンカ売っているのか?

● 魔法の薬の工場で事故が発生!巻き込まれた哀れな従業員は[置き時計とキャンドル]になってしまう。ってそれは「美女と野獣」だろ!

● シュレック達が騎士団に捕まるシーンがCOPS風(密着警察24時!みたいな番組)。逮捕された猫が身体検査を受けると、体から怪しい袋に入った粉が出てくる!(実はマタタビなんだけど、どーみても麻薬にしか思えない

● フィオナ姫の部屋にジャスティン・ティンバーレークの肖像画がある。ファンタジー映画じゃないのかこれ?

● とある状況でピノキオの鼻を伸ばす必要がある。ピノキオに嘘をつかせるんだ!
[「ピノキオ、お前は女モノの下着を穿いてるんだろ!」
「うん、僕は女モノの下着を穿いてるよ!」
ピノキオ、鼻が伸びない
]


    ギャグだけじゃなくてプロットも結構大人向け。フィオナの父がバーに行くと「あーら、あなたどっかで私と逢ってない?」と女性に声をかけられるシーンが、[実はクライマックスの伏線(蛙)]だって気づいた人は少ないはずです。
    1の舞台はディズニー・ランドだったのに対して、2の舞台はハリウッド&ビバリーヒルズ(スタバもギャップもヴェルサーチもある)で、悪役はビビデバビデブーの妖精。前半はシュレックとフィオナ姫が王国に戻る騒動で、花嫁の父に会わなければならないプレッシャーにシュレックはタジタジ・・・ってこれじゃあファンタジーじゃないだろ!後半はビビデバビデブーの妖精に「怪物がハッピーエンドになる物語なんてない!白雪姫もシンデレラもプリティー・ウーマンにも怪物は出てこない!」と言われて、ショックを受けたシュレックが[妖精の魔法で美男子に変身。夜の12時までに舞踏会へ行ってお姫様と]・・・ってこれじゃあシンデレラだろ!ファンタジーを好き勝手に解釈した世界観は相変わらずです。

    シュレック2のクライマックスは前作と違いディズニー系キャラが大活躍する。ただしネズミだけは絶対に役立たない辺りが「シュレック」ですな。 さらに劇中の台詞からもディズニーが明確に標的にされているのがわかる部分がある。何とこんな台詞があるのだ!

「眠れる森の美女も人魚姫も全部ハッピーエンドなの!」




人魚姫はハッピーエンドじゃないよ!


思いっきりバッドエンドだよ!


ハッピーエンドなのはディズニー版だけだよ!

    メチャクチャやってる「シュレック」シリーズ(3も決定)だけど、物語の裏に強烈な悪意が潜んでいるって点では、昔ながらの童話や寓話と同じですね。
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