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フォーチュン・クッキー   ★★★★

   今年のGWは話題作だらけですが、仕事も入ったりしているのでとにかく今一番観たい映画だけは絶対に押さえなくては!と考えて「フォーチュン・クッキー」を観に行きました。こういう映画は大好きなんだよ!
    しかし映画が始まった瞬間、誇らしげに出てきたのがウォルト・ディズニー・ピクチャーズのロゴ!「ゲッ、これディズニー映画かよ!」と不安になりました。そして不安は的中、「フォーチュン・クッキー」は安全なギャグとぬるーいテンションで家族揃って楽しめる健全な映画でした。でも面白いんだよ!

    いつもケンカばかりしている仕事が出来る堅物のママと、先生に怒られまくりのぞんざいな性格の娘が、ある日中国人のおみくじクッキー(フォーチュン・クッキー)の魔法で心が入れ替わってしまった!大変だ!娘には若者だらけの学園生活とロックバンドのオーディションがあるのに!(つまりママがギターを弾く必要がある)。ママには再婚相手と結婚式があるのに!(つまり娘がオジサンと・・・)
    リメイク映画だけど、このパターンは昔からよくある。「転校生」が一番有名だし、母と娘という点では「あたしんち」の映画版が同じ。でも入れ替わった相手がライブをこなしたりテレビ出演したりして、苦労している内に相手の気持ちがわかるという点では「ドラえもん」の星野スミレのエピソードが一番近いかも。
    内容はディズニー映画なのでとにかく健全。体が入れ替わるコメディなのに下ネタは無く、お尻ネタがほんのちょっとあるだけ(ディズニーじゃなかったらあのお尻はキッチリ見せるし、母と娘が入れ替わったらオッパイネタがあるはず)。娘の憧れの先輩が「バイクに乗ってるけど不良じゃないの!」というのが映画のポイントになっているし(ディズニーじゃなかったら娘の憧れの先輩は不良が出てくるはず)、母が娘に対して怒る理由もマリファナでもなく、タバコでもなく、アルコールでもなく、ファーストフードのポテトを食べたからが原因だったりする。娘の友人には学園映画の必需品であるゴスッ娘が出てくるのですが、これも黒い服に、黒い髪に、黒いマニキュアというだけで、性格は全然ゴスじゃない。ギャグのネタ用に登場したとしか思えない精神病の男が何もギャグをしないなど手抜きっぽいのもある(ディズニーじゃなかったら、ママの姿になった娘が精神病の男に文句を言うシーンがあるはず)。 流石監督がインタビューで「ディズニーのファミリー映画なんてどうやって作ればいいのかわからなかった」と答えているだけはあります。
    でもやっぱり現代の映画だけあって健全なだけじゃない、ロックがポイントになっている。母が娘のロックの世界に入り込むというのが第一のクライマックスになっているし、「ラモーンズは最高だけどホワイト・ストライプスは嫌い」という台詞やハイヴス(サマソニ04で来る)がキッカケで娘が憧れの人と仲良くなったりする。 そして第二のクライマックスは実にディズニーらしい優しい感動モノだった。
   ウチら映画ファンにはジェイミー・リー・カーティスの暴れっぷりが(BGMがアンドリューW.K!!)楽しめるし、アヴリル・ラヴィーンに影響受けまくっているファッションのリンゼイ・ローハンもカワイイ。とにかく楽しい映画だった。でもパンフレット買ったら「ヒロインと同世代の女の子の感想」として日本人の少女モデル達の感想が載っていた。そんなもん読みたくねえ。
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