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2004年度の映画の感想_その他
短い文章の感想です
アイウエオ順


21グラム   ★★★
    人が死ぬ瞬間体重が21グラム減るという昔のトンデモ学説(もちろん迷信)をモチーフに”命の喪失”を描いた作品。映画はストーリーの時間軸をズタズタにして観客を混乱させる。そして観客が頭の中でようやくストーリーが組み立てられる状態になったとき、観客は”命の喪失”の意味も頭の中で感じ取る。21グラムという数字はとてつもなく軽い、世界のどっかで誰かが死んでも僕にとっては21グラムよりも軽い。でも”命の喪失”ってのはそういうことじゃない。

アイ、ロボット   ★★
    迫り来る解体ロボット!高速道路で前後から挟み撃ちしてくる特殊車両!だけが良かったな。自分はロボットが好きなわけじゃなくて、単にメカ好きだという事に気がついた。

アップルシード   ★★
    不自然に大きい目、逆三角形の顎、理解不能な髪の毛のデザイン、寒気がしてくるアニメ声。これアニメじゃん! いや、こういうアニメアニメしたキャラクターって苦手なんです・・・。
    僕が大好きなブンブン・サテライツの「DIVE FOR YOU」と共にキャッツアイみたいな美人アンドロイド3人組が出てくるのはガックリきた。

アメリカン・スプレンダー   ★★
    ある人間の人生を役者が演じる。それは映画として当たり前のことなんだけど「アメリカン・スプレンダー」は役者だけじゃなくてコミック・キャラや本人までもが絡んでくる。その多重構造についていけない。

イノセンス   ★★
    僕は押井守はエンターテイナーだと思っていた。押井守は小難しいテーマをわかりやすく観客に伝えるのが上手い人だと思っていた。ストーリーの主軸に面白い物語を作りこんで、それを難解な形容で彩る人だと思っていた。でも「イノセンス」は観客に伝えようとする作業を行っていない。「イノセンス」は観客に観せる映画じゃない、魅せる映画だった。そういった点では高く評価できます。僕も他の押井作品と同じく「イノセンス」に魅せられてまた何回も繰り返し観るんだと思う。でもそれは映画の評価とは違うので星は厳しめに。
    劇中何か物事があるたんびに必ず難解な形容を付け足していく。この形容自体が映画の主題だと錯覚してしまうので、映画の主題であるはずの「人形の悲しみ」から思いっきり興を削がれる。「子供とは人間の前段階のカオス」「生命とは電波」「人形に恐怖を感じるのは人間が還元される恐怖」ってこんな電波系の形容はまだマシな方だぞ!他は論語の引用とかです。引用主義の映画を観るのがこんなに辛い作業だとは思わなかった。
    押井の描く世界は迷走こそしていないもの、珍走はしている珍作。

ヴァン・ヘルシング   ★★★★
    映画に対して何の思い入れも無い人必見!メッチャ面白いぞ!
   「ヴァン・ヘルシング」って日本人には馴染みの無い題材っぽいけど、ドラキュラとフランケンシュタインと狼男が出てくるんだから「怪物くん」みたいなものじゃないか。

ヴィレッジ   ★★★★
    シャマランの映画は本当に大好き。ただ今回は真っ当な”愛”なので笑えなかったのが残念。

エクソシスト・ザ・ビギニング   ★★
    まさか、こういう形でレニー・ハーリン先生の新作を拝もうとは・・・。スパイダー・ウォークどころかスパイダーマンなシーンがあってウケた。

エレファント   ★★★
    コロンバイン高校の銃撃事件をモデルにした映画。「エレファント」の意味は盲目の人達が象に触った。そして彼らは象の一部分に触っただけで「これは柱だ」「これは蛇だ」と勘違いしていた。という仏教に出てくる寓話から来ている。映画「エレファント」にとって象とは銃撃事件、盲目の人達とは世界中の観客の事、そして盲目の人達に象の姿を見せるためには・・・。

オールド・ボーイ   ★★★★
    日本発韓国の凶暴映画。スゲエー映画だ。これ原作日本だし、日本人でも映画化可能だったはず。でも今の日本人には絶対無理で、韓国人にアッサリ出来るのが現在の映画界なんだろうな。

華氏911   ★★★★
    面白い!作品自体も面白いけど、映画を使ってこういう事が出来るという証明でもある。
    この映画を観たアメリカの観客には「テレビのニュースで観たことのない映像がいっぱいあった。」という反応が多いらしい。まさかイラク戦争で民間人が死んでいる映像や写真も見た事無いんじゃ・・・。
    映画の感想とは別になりますが、我が国日本にも「華氏911」のような超気合の入ったドキュメンタリー映画があります。「華氏911」よりも過激で、「華氏911」よりも驚きに満ちていて、「華氏911」よりも面白い。「ゆきゆきて神軍」という映画です。マイケル・ムーアは大統領を攻撃するけど、奥崎謙三はやんごなきお方を攻撃したぜ!こっちの方がすげえんだぜ!なんつったって元神だからね。

カンフー・ハッスル   ★★★★
天高く鷹舞いて
雲海より釈迦笑みし時
如来神掌炸裂し
有得無き事在りし


キッチン・ストーリー   ★★★
    オチは[トラクター野朗が高椅子に座って3人とも仲良しになる]だと思ったんだけどなぁ。心をくすぐられる感じの穏やかなコメディだけど、[逆に観察されていた]という映画的なネタがあんまし面白くない。

キル・ビル Vol.2   ★★
    再びトラックスーツを上だけまとって映画館に向かう。でも自分にとってのキル・ビルは青葉屋が全てだった。イイ女は秘密を持っているモンだけど、その秘密が[五点掌爆心拳]だとわ。 グッバイ・レーニン!   ★★★
    ドイツ統一(1990年)の映画なのにマトリックス(1999年)のTシャツを着ている男が!ってこれは時代考証のミスじゃない、製作者側はワザとやっているはずです。その証拠にこのTシャツの男が出てくるシーンでカメラがグルグル回りだす。こうやって観客に「この映画はマトリックスと同じ構造を持っている映画ですよ」と気がつかせようとしている。何故ならドイツ統一後でも東ドイツという嘘の世界を信じて生きる母親と、母のために嘘の世界を作り出している息子達の物語だから。 恋人はスナイパー 劇場版   ★
    星は一つだけど、バカすぎて楽しかった。でも映画館でテレビ番組を観るのってむなしい。真のバカ映画を作るのは日本の民放だ! ゴジラ FINAL WARS   ★★★
    北村龍平ファンの弟と一緒に盛り上がりながら観た。上映中近くにアメリカ人のギークス系(オタク)の観客達がいた。僕と弟はエメゴジ([ローランド・エメリッヒのゴジラ])が出るたんびに大喜びしたんだけど、アメリカ人達は全く反応せず。逆にミニラが出てくるとアメリカ人達は喜んだけど、僕達はしらけた。アメリカ人たちのほうが正統派のゴジラファンなのかもしれない。 コールド・マウンテン   ★★★
    詳しい事は知らんけど、これって多分20代前半の男女の物語のはずでは?それを演じたのがニコール・キッドマンとジュード・ロウなので違和感が・・・。
    南北戦争から逃げ出した脱走兵のジュード・ロウが故郷に帰るまでに多くの苦難を味わう男の冒険物語と、故郷で愛する人をじっと待つニコール・キッドマン・・・だったら普通の映画なんだけど、腑抜けたニコール・キッドマンの元にレニー・ゼルヴィガー演じる筋金入りの女がやってきて、農場を舞台に戦火に耐える女の戦いが平行して描かれる。ラストシーンで[女がみんな生き残っている上に、何とか生き残った旦那が女房に動かされている辺りが現代劇ですな]。
    オープニングで集団戦闘、クライマックスで決闘シーンがあるけど、その間2時間が延々とドラマなのでダレる。ナタリー・ポートマン、ジョヴァンニ・リビシ、ドナルド・サザーランドらが脇を固める他にフィリップ・シーモア・ホフマンも彼らしい役で登場。 コラテラル   ★★
    ストーリーにこだわっているのに、説得力がない。無理にストーリーにこだわらず”ロスの街で殺し屋と一晩過ごす”という変形ロードムービー風にすれば、僕は好きになったかも。

殺人の追憶   ★★★★
    面白かった!かなりオススメ。未解決の事件をここまで捌いて題材にするとは・・・恐るべし韓国映画。 日本で言うなら宮崎勤や神戸の殺傷事件が未解決のまま映画化にしたようなもんか。
    残虐なホラーのようであり、サスペンスのようであり、社会派のようであり、人間ドラマのようであり、コメディのようでもある。未解決の連続婦女暴行殺人事件を映画化して、笑いをとるなんてことは絶対に許されない。でも「殺人の追憶」の笑いは人間の持つおかしさというものを鋭く見つめている所から生まれている。この映画には今のところ遺族や被害者から抗議は来ていないらしい。

JACKASS   ★★★★★
    東京国際ファンタスティック映画祭の秘宝祭りで鑑賞。最高!!場内は爆笑と悲鳴で包まれていた。秘宝読者って男が多いし、残虐なシーンに見慣れているはずなのに、それでも悲鳴があがるほど怖いシーンがある。

シルミド   ★★★★
    愛を大量消費させまくりの映画界、女性客を動員しないとやっていけない映画界。そんな中とてつもない男気映画が出てきた!こいつはスゲエ。こんだけ男性俳優が大量に登場するのに美男子が一人しかいない!なのに全員めちゃくちゃカッケエ!こういうジャンルはもう韓国人に任せます

スウィングガールズ   ★★★★
    映画が始まってすぐに、オチこぼれ女子高生達が補習を抜け出して、セーラー服のまま川辺で遊びながらルーズソックス振り回したり生足洗っているのを観て「ああ、このままストーリーが始まらなくても別にいいや。」と思っていた。
    ギャグが好調すぎて、ドラマがおろそかになっているのが欠点。

スーパーサイズ・ミー   ★★★
    それでも僕はビックマックが好き。

スカイ・キャプテン ワールド・オブ・トゥモロー   ★★★
    演出も脚本もヒドイけどそれでも結構楽しめる。サブ・プロットが痴話喧嘩なのがウケる。 あと映画館でこんなのが貰えました、懐かしい。

スチームボーイ   ★★
    エンドクレジットにものすごい違和感を感じた。

スパン/SPUN   ★★
    この監督の作るPVは大好きだけど映画はダメだった。ミーナ・スバーリファンは観てはいけないぞ!

SAW   ★★★★★
    実はそんなに怖くない、実はそんなに驚かない。でもこーいう変則ミステリーは大好きなんだよ!!

誰も知らない   ★★★★
    ミニシアターで存在することを特権の如く振舞いつつ、くだらない作品を連発する「ミニシアター系」。もう今年はミニシアターに行くのは止めようと思っていたのですが・・・。こーいう作品があるから止められない。

父、帰る   ★★★
    超久しぶりに劇場でロシアの長編映画を観た。「動くな!死ね!蘇れ!」以来かな。
    12年間家に帰ってこなかった父と子供が無理矢理旅行に行くだけの映画。粗暴な父はキリストとして描かれる。例えば父がパンを与えるシーンを、わざわざ宗教画と同じ構図で描く。
    物語は子供の視点からのみで語られる。子供にとって父とはキリストのように絶対的な存在なのに、子供をマトモに理解しようとしない父はあまりにも不条理。この文章を略すと絶対的な不条理。そんな存在を描いた映画です。映画を観た人ならわかると思いますが、不条理は最後まで決して説明されない。不条理を残したまま・・・。

血と骨   ★★★
    朝鮮発日本の凶暴映画。愛憎劇みたいなものだけど、愛は無い。愛の代わりに血の繋がりがある。血の繋がりは美しいものではない、お互いに憎悪しか無いのに「血が繋がっているから」という理由だけで、お互い向き合わなくはならない。
原作:梁石日、脚本:鄭義信、脚本監督:崔洋一の組み合わせは傑作「月はどっちにでている」以来なので期待したけど、ビートたけしの描き方がやや興ざめしてしまう。

僕が気に入ったシーンは、日本で暮らす朝鮮人達が出兵を祝うところ。
「ばんざーい!ばんざーい!ばんざーい!」「マンセー!
「貴様!皇国の士に対して何を言うか!」
と鉄拳制裁を喰らって
「大日本帝国万歳!」と言い直す。
あの時代は大変だったんだなぁ、今もか。

着信アリ   ★★
ケータイのメモリ調べて脅迫電話をかけるというタチの悪い男がやるような作業を幽霊がやる映画。

TUBE   ★★
    韓国のハリウッド風アクション映画。リュック・ベッソンとか君塚良一とか観ているといつも思うんだけど、どうして完成されたプロットをパクっているのに未完成のプロットになるんだろう。TUBEも同じ。

デイ・アフター・トゥモロー   ★★★
    批判しているけど実は大好きなローランド・エメリッヒ監督の作品。前半ディザスター、後半サバイブで中々の出来。秘宝で問題になっていた「本を燃やす」(華氏451絡み)シーンですが、ギャグや文化論で上手にかわしていました。「やめろ!それはニーチェの本だ」「妹に恋した変態よ、燃やしましょう」アキバのアニオタだったらその本は燃やさないと思う。

テキサス・チェーンソー   ★★
    田舎モンや若い人に説教したがるオッサン程怖い者はいないですよ。という実話の映画化

チルソクの夏   ★★★
    韓国と日本を結ぶ小っ恥ずかしい恋の物語。ディテールのこだわり(70年代後半という設定なので茶髪がいないとか)や、歌謡曲で映画を作る手法(1シーン1シーンの意味や感情を歌謡曲で表現する)を本気でやっているので感心した。
    イイ映画なんだけど物語の起点になる「七夕の出会い」が凄まじく下手。観客も笑い出していた。韓国映画の「ラブストーリー」だと小っ恥ずかしい恋の物語にバカが絡んでくるので恥ずかしさが緩和されるんだけど、「チルソクの夏」にはバカがいないので小っ恥ずかしいままで展開する。 ドッグヴィル   ★★★★
    何だこのクライマックスは!ミナス・ティリスの攻防並みに腰を抜かされたぞ!これは最高のアメリカ映画です。もちろん「ドッグヴィル」はデンマーク映画だけど、このクライマックスはまぎれもなくアメリカ映画の精神と手法を取っていて、それがある意味究極のアメリカ映画批判になっている。
    クライマックスで館内の客は笑っていたけど僕は興奮していた。本来なら5つ星の作品ですが、クライマックスに至るまでの2時間半がどうしても許せないので減点。

ネバーランド   ★★★★
    確かに良い作品。でも海外だと傑作扱いされているけど、そこまでの作品かなぁ。[劇が終わると目の前に本当にネバーランドが広がる]というクライマックスにそれほどの感動が存在していない。

ニューオーリンズ・トライアル   ★★★★
    銃撃事件の被害者(原告)が銃器メーカー(被告)を訴えて訴訟を起こす。全米が注目する大規模裁判!火花を散す法廷での対決!そのとき両陣営の弁護団に、陪審員から「評決売ります」のメッセージが・・・。
    これが面白い!裁判モノやパワーゲームモノの中でもかなり高レベルの映画です。今公開中の作品ではまっとうにオススメできます。数時間後に王の帰還が出てくるんだけどね。

バイオハザード2 アポカリプス   ★★★
    女性からの被暴力を常に訴えている僕にはたまらない映画でした。     でも[高層ビルのある街で核兵器使って「チェルノブイリくらいです」]はねーだろオイ!

花嫁はギャングスター   ★★★
    最強かつ最凶の女ヤクザが一般人の姉を安心させるために、何も知らない一般人と結婚するという韓国映画。元気があって面白い。えっちのときのドンドコドンドコって音がクセになりそう。ただギャグが全然練られていないので、そこらへんはハリウッドリメイクに期待。
    しかしあのオチはいいのかね?日本は[武富士]、韓国は[地下鉄]でとんでもない事になったじゃないか。

パニッシャー   ★★★
    破壊屋はリュック・ベッソンや君塚良一の映画を「筋が通っていない」とネタにしている。でももし彼等の映画が狂っている部分はそのままで「筋が通った」作品になったとしたら?その答えは「パニッシャー」にある。

ペイチェック   ★★
    数年前まではハリウッドが次々にジョン・ウーをパクっていくのを大喜びで観ていたもんです。でもそのジョン・ウーの新作が・・・。
   銃を持った部隊が銃を持たないベン・アフレックに次々に吸い込まれるように倒されに行くクライマックスは圧巻。それとベン・アフレックが天才エンジニアには思えません。ライバル社の最新モニターを購入して解析を始めるシーンは、サラリーマンがプレステ2を購入して嬉しそうに家に帰ってる様にしか見えません。

ビッグ・フィッシュ   ★★★
    僕が嫌いな雑誌でCUTというのがある。CUTのライターと読者達は「自分たちはセンスが良いので、世間一般は自分たちを理解しない」と思っている。CUTはオスカー受賞を理由に「王の帰還」を”政治的に正しいファンタジー映画”と揶揄し、”「ビッグ・フィッシュ」のティム・バートンこそファンタジー”と誉めた。だけどCUTを敵視している映画秘宝は「ビッグ・フィッシュ」を”ティム・バートンどうしちゃったんだよ!?昔のオタク系が良かったのに”と悔しがった。
   CUTも映画秘宝もどっちもセンスの良いオタクが読む雑誌。「ビッグ・フィッシュ」に関してはセンスの良いオタク振りを示したのは映画秘宝だな。

ヘヴンズ7   ★★★
    同じく東京国際ファンタスティック映画祭の秘宝祭りで鑑賞。「マッハ!!!!!」とは一味違うタイのアクション・コメディ映画。ベトナム戦争末期、7人のタイ人兵士が秘宝を巡ってアメリカ軍と対決するという内容。タイ人の名前なんて7人も覚えられるわけがないけど、日本語字幕が「赤いパンツをはいている男=赤パン」「パンチが硬い男=鉄拳」「格闘家=ムエタイともの凄くわかりやすい。ギンティさん達が勝手につけた字幕らしいけど、本公開もこれでいくらしい。
    映画自体は途中までは退屈だけど、クライマックスは絶好調。またラストは「マッハ!!!!!」で仏教国としての誇りを見せたタイ映画とは思えないほど罰アタリ!
    上映終了後には「ヘヴンズ7 2」の予告編が流れるんだけど、今度の敵は日本軍ベトナム戦争末期と第二次世界大戦って30年近く離れているのに!

ヘルボーイ   ★★★
    地獄少年へるぼーい!石の右手を持つヘルボーイ!猫が大好きヘルボーイ!でも一番好きなのはセルマ・ブレアだ!

ブラザーフッド   ★★★★
    靴磨きの兄と学生の弟が朝鮮戦争に徴兵される。兄は戦地で必死に弟を守ろうとする。兄は強かったランボー並に強かった。そしてランボーより男前で、ランボーより頭が良い兄は軍隊の中でどんどん出世していくが、そのうち弟と心が離れ始め・・・。ってこんな状況が延々と続くのかと思ったら意外な展開が待っていた!クライマックスで兄は大事なのは家族の絆であって北も南も関係無い!という大切なことを悪い意味で実現します。

ポータブル空港   ★
    「キューティー・ハニー」の上映前に流れたショート・フィルム。これも最悪。

MINDGAME   ★★★★
    この映画を観にパルコ行ったら、エレベーターの中から美輪明宏が出てきた。

マスター&コマンダー   ★★★
    本当だ!こりゃ宣伝が酷い!(詳細はせんべいさんのページにて)。「母さん僕達は何故戦うのでしょうか?」何てシーンは一切無い、戦う理由は実に明確です、フランス人達をブッ殺すためにイギリスのおっさん達が熱く燃える映画なのです。「敵に屈服したいのか!ナポレオンを王と呼びたいのか!フランス国家を歌いたいのか!」母さん、それが戦う理由だ!(本当は殺さなくてもいいんだけど)
   イギリスVSフランスの海戦に、ラッセル・クロウ演じるバリバリの軍人とポール・ベタニー演じる親友の医者とのドラマが絡む。そしてこの医者が観客の視点になっていて、ラッセル達の戦いを観る構造になっています。当然クライマックスでは[医者(観客)]も共に戦うんだけど、そこに臨場感が無いのが残念。

マッハ!!!!!!!!   ★★★
    リュック・ベッソンが宣伝したおかげでフランスで大ヒットしているらしいけど、実際リュック・ベッソンが製作したとしか思えない映画だ!リュック・ベッソンの作品と唯一違う点は映画が面白いって所かな。

武士(MUSA)   ★★★
    韓国人が「七人の侍」や「プライベート・ライアン」や「ロード・オブ・ザ・リング」をよく研究して作った集団戦闘アクション。白人とよろしくやってる日本の武士を差し置いて、韓国・中国・蒙古の武士達の大チャンバラが展開するぞ!後半の泣かせる展開が上手い。一見すると姫がワガママのような気がするけど、実際は男達のほうがワガママだよなぁ。
    ただ戦闘シーンの整合性が取れていなかった。森の中の戦いなんて行動に意味が感じられない。これはアクション映画にとってはものすごく重要な要素なのに、惜しい。

    最近「二つの塔」のDVDを観たけれど、あのヘルム峡谷の戦闘シーンでは、どのキャラがどういう行動をとっているのか?どの行動がどういう効果なのか?振り下ろした剣は誰に当たっているのか?全てのカットが意味と効果を持ちながら繋がっていた。「ロード・オブ・ザ・リング」の編集をしている奴は神業の持ち主だと思う。

モーターサイクル・ダイアリーズ   ★★★
    「モーターサイクル・ダイアリーズ」だけど、前半でバイク無くなってただの「ダイアリーズ」になったと思ったら、後半は日記書くシーンも無くなった。

モンスター   ★★★
    アメリカ初の女性連続殺人鬼「アイリーン・ウォーノス」を描いた映画。ストーリー、演出、共にたいした事なし!だけどシャーリーズ・セロンの演技力をガップリ見せ付ける映画。監督もそれを引き出している。
    ラブストーリーの要素もあるけど、女性連続殺人鬼の最期の言葉は[「信仰は山を動かし、愛は困難に打ち勝つ。なんてクソ食らえ。」] 正面切って愛を唾棄する映画って実は珍しい。

レジェンド・オブ・メキシコ デスぺラード   ★
    ストーリーが繋がっていなかったアクションも繋がっていなかった、エンリケ・イグレシアスが50ペソだった。ジョニー・デップの意味不明のカッコ良さだけが楽しめた。
    「パイレーツ・オブ・カリビアン」で映画の本筋を引っ掻き回していたジョニー・デップは「レジェンド・オブ・メキシコ」だとさらにパワーアップして映画の本筋を破壊していた。

恋愛適齢期   ★★★★
    初老に差し掛かっている作家のダイアン・キートンと若くて優秀な医者のキアヌ・リーヴスが恋に落ちる。このプロットは有り得ないよなぁ、キアヌが優秀な医者だなんて。あの病気はやっぱりお医者様でも治せないのか。
    今までに誰も観た事が無いラブシーンが観れる映画。でもきっと数十年後には誰もが体験するであろう(人にやって早かったり遅かったりする) ロスト・イン・トランスレーション   ★★
    「ゴースト・バスターズ」「チャリ・エン」で有名なコメディアンのビル・マーレイが主演するコメディ映画。ただし監督がソフィア・コッポラなので「ヴァージン・スーサイズ」の感覚でコメディをやる。おまけにギャグもつまらない。日本の一流企業のサントリーがハリウッドスターに風俗嬢を送って、LIP(唇)とRIP(破く)を間違えたレイププレイするってシーンが面白いのか?(アメリカ人にとって日本のポルノにレイプモノがあるのは相当な衝撃、それと日本人はLとRの発音が出来ない)。劇場内は爆笑していたけど、僕は全く笑えんかった。日本人蔑視モノの映画は大好きなんだけどなぁ。
   ドラマ部分もイマイチ。映画ってのは主人公が異質な世界に関わっていくのが基本なんだけど、「ロスト・イン・トランスレーション」は異質な世界には関われませんって人達が主役。そしてその異質な世界ってのが我々日本人とその文化なの。


ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還   ★★★★★
    兎にも角にもミナス・ティリスの攻防!!2003年に我々の度肝を抜いた「二つの塔」のヘルム峡谷なんざ単なる前座です。あのミナス・ティリスの攻防は21世紀序盤の人類は映像を使ってここまで出来ましたという基準点でしょう。
    滅びの山のシーンは「どう考えても映像よりも文章のほうが有利だろ」と思っていましたが、サムの存在を見事に使いこなしてこの難問をクリア。文章を何百行省略しても、たった数秒の演技と演出と編集で取り戻すことができるのです。映画の持つ力を見せてもらいました。
    またこの映画は名台詞のオンパレード!僕はやっぱり「私は[]などではない!」が最高です。
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