知り合いの映画ライターに観るように薦められて行ったんだけど、こりゃ確かに面白い!
『童貞。をプロデュース』はドキュメンタリー映画で、20代の童貞の人生を写したもの。『童貞。をプロデュース1』と『童貞。をプロデュース2』の2本があり、両方とも40分前後。当たり前のことだがきちんと編集されており、起承転結やクライマックス、そして感動のラストシーンも配置されている。童貞の日常からここまで感動を引き出せるのか。無理矢理な物語で観客を強制的に泣かせる日本映画は、是非『童貞。をプロデュース』を見習って欲しい。
上映中観客がずっと笑っている優れたコメディ映画でもある。
劇中に最高に面白いシーンがあった。それはドキュメンタリーを撮影しているカメラマンが、AVの撮影現場で「AV嬢なんて汚い!」と言いだす被写体の主人公を[平手打ちするシーン。普通映画って観客がどんなに登場人物に対してムカついても登場人物を殴れない(当たり前)もんだが、この映画はカメラから突然拳が出てきて被写体を張り倒す。何であれ「女が汚い」なんて意見は許せんので、このいきなりの暴力が面白くてしょうがなかった。]ある意味、映画の不可能を可能にさせたシーン。
ちなみに前回書いた「目の前に主人公がいた」は、公式サイトのブログを読んだところ狙ってやっているらしい。粋な計らいだ。実はその時松江監督とも名刺交換して、映画の宣伝頼まれたのでここでやります。
『童貞。をプロデュース』は10/6(土)~10/19(金)まで連日21:10より渋谷ユーロスペースで上映。(今週で終りやんけ)
その後各地で巡回上映、詳しくは松江哲明公式ブログ、または『童貞。をプロデュース』公式サイトで。この時期に映画を観るとしたら!そりゃもちろん『パンズ・ラビリンス』だが、もう一本行くなら是非『童貞。をプロデュース』を。運が良ければロビーで映画の主人公たちとリアルで会えるかも。
松江監督と一緒に。
2007-10-14