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フリーダム・ライターズ   

ハリウッドで脚本家たちがストライキを起こしてゴールデングローブ賞の華やかな授賞式が中止。このままでは映画界最大の祭典アカデミー賞まで同様の結果になる恐れがある。映画の製作やテレビの放映にも既に影響が出ている。
「どうしてそんなことになったのか?」というのをわかりやすく解説している報道がないので、脚本家ストをわかりやすく解説、と思ったらココに事情がわかりやすく書いてあったので、僕はもっと単純な解説。

脚本家たちが企業側に要求しているのは「ネット配信の儲けをよこせ」だ。理不尽なのかそうじゃないのかは簡単に判断できないだろうけど、僕は脚本家たちを支持している。企業側の言い分もわかるが、映画の儲けは監督と脚本家も手に入れるべきだ。
例えが適切じゃあないけど「原作付きのマンガをネット配信しても、マンガ家と出版社だけが儲かって原作者に金が入らない。」だと思うと、脚本家に儲けが反映されないのはちょっとおかしい。ネット配信の取り分が出版社側に有利なら、出版社側は本を刷る量を減らしてネット配信に相当力を入れるだろう。

それでもって何で授賞式までが中止になるかというと、脚本化組合のストを俳優組合が支持したから。脚本家組合がピケを張ると…「ピケを張る」なんて言葉が報道に登場すると何か嬉しいねぇ…脚本家組合がピケを張ると俳優組合も同調する。だから脚本家組合が「授賞式に出ない!」と言うと全米の俳優たちが授賞式に出ないわけ。

そしてここまでの事態を引き起こしてでもネット配信の取り分で大揉めするということは、ネット配信の利益が莫大なことを誰もが予想しているということだ。将来の映画のネット配信はどういう形になるんだろう。


ちなみに日本でも昔「スウィートホーム裁判」というのがあって、黒沢清の『スウィートホーム』という映画のビデオの収益が、黒沢清自身に入らなくて裁判沙汰になった。


しかしアメリカは羨ましい。「ストの影響で損失が凄い!」と報道されているけど、労働者たちが団結することで膨大な損失が発生してでも権利を求めようとする姿勢が羨ましい。最近の日本じゃそこまでやらない。

2008-01-15

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