破壊屋2007200620052004旧映画の感想

シンデレラマン   ★★★

ロン・ハワード監督ってこんなにフラッシュバック多用する人だったっけ?この頃フラッシュバックで観客の意識をコントロールする演出が増えてきている気がする。


大恐慌の中希望を失ったアメリカ人が輝ける何かに夢を託す。というのは『シービスケット』と同種の物語なんだけど、『シービスケット』が[絶望から再生しようとする姿を結論]に持ってきているのに対して、『シンデレラマン』は[絶望から父性が勝利する姿を結論]に持ってきている。『シービスケット』を観た時は新鮮な感動だったんだけど、『シンデレラマン』は保守的な感動。アメリカ映画でもっとも重要な要素のはずの父性とその家族愛を、ここまで真っ向から描いた映画は久しぶりに観た。


絶望に陥ったアメリカにとってラッセル・クロウ演じるシンデレラマンが希望の星となる展開がイマイチ納得できてなかった。だって対戦相手のマックス・ベアはどうなるの?と思ったら……マックス・ベアのトランクスに○○○の星があったので納得。彼は[ユダヤ人]だったのね。そりゃ当時は嫌われるわ。シンデレラマンの親友も[ユダヤ人]なのであまり悪意は感じられないけど。
この辺りがちょっと気になったので調べてみましたが、やはりアメリカではマックス・ベアの一方的な描き方が問題になっていました。

2005/09/21|▼この記事の直リンク先

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