破壊屋2007200620052004旧映画の感想

ダウト   ★★★★

3月3日公開の映画。試写会で鑑賞。公式サイトはこちら。ユージュアル・サスペクツ系の作品。

「ストーリーに深入りすればするほど、そしてキャラクターの言動の裏を読もうとするたびに、あなたは必ず裏をかかれるだろう。」
って書いてあったので「だまされん!」と思いながら鑑賞。そしたら見事に騙された。深読みする観客が自力で辿り着く結論にトリックを仕掛けるイヤラシイ脚本だ。この映画監督デビューした脚本家のウェイン・ビーチって、『アート・オブ・ウォー』『ホワイトハウスの陰謀』の脚本家なのね。この二本の映画ってウェズ主演のB級アクションの割には脚本が捻ってあって印象に残っています。

トリック映画の登場人物は大抵二面性を持っている。普通は「善人か?それとも悪人か?」「被害者か?それとも加害者か?」という二面性なんだけど、『ダウト』の登場人物はそれに加えて「黒人か?それとも非黒人か?」という二面性も持っている。肌が黒い黒人は「BLACK」として歓迎されない。でも肌の色の薄い黒人なら白人社会に入り込める。アメリカ社会の肌に対する微妙な価値観が、映画に生かされている。
差別と逆差別の両方の意識を逆手にとったトリックだ。

2007/02/12|▼この記事の直リンク先

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