「ブルース・リーは地獄に堕ちました」by幸福の科学

俺が愛用している本屋は横浜の有隣堂なんだけど、そこに大川隆法(幸福の科学総裁)のコーナーができていたので驚いた。ここ一カ月くらいは大川隆法の書籍の新聞広告も凄かったし、こんな光景は日本中の大型書店でも起きているのかもしれない。思わず俺も2冊ほど購入してしまった。

幸福の科学

ぜんぶ大川隆法の本、霊言集(チャネリング本)が大半を占めている

大川隆法霊言集を知らない人に説明すると、大川隆法が過去の人間(キリストとか天皇とか)とチャネリングして幸福の科学の正当性を訴えるシリーズ。実際のところは大川隆法や信者たちが適当にでっちあげた内容なので、江原啓之並みの単純ミスをやっている時もある。例えば聖徳太子とチャネリングすると、聖徳太子が自分のことを「聖徳太子」って言っていたりするのだ。「聖徳太子」は諡号であって本名は「厩戸」なのに。


『マルクス・毛沢東のスピリチュアル・メッセージ 衝撃の真実』は面白くて買ってしまったので、内容を簡単に紹介します。引用の内容は俺の方である程度省略しています。幸福の科学はマルクスを悪魔として非難しているので、本の内容はマルクスを召霊してイジメているだけ。

幸福の科学

マルクスを呼び出すシーン

大川隆法がマルクスを召霊するんだけど、マルクスは日本語を喋れないのでドイツ系の天使に通訳を頼む。

大川隆法
日本語を話せないようなので、通訳の霊人を付けます。通訳を呼びますので、少し待ってください。ドイツ系の光の天使、通訳をお願いします。ドイツ系の光の天使、通訳をお願いします。

召霊されたマルクスはビックリしていて、以下のようなやりとりが50ページくらい続く。

幸福の科学の信者
あなたは1883年に亡くなっています。それはご存知ですか。
カール・マルクス
知らん。
幸福の科学の信者
死んだことはわからない?
カール・マルクス
分からない
幸福の科学の信者
今の時代は2010年4月4日です。
カール・マルクス
嘘つきだなあ。おまえ、人を騙すんじゃない。人を騙すんじゃない。そんなばかなことを言うな!
幸福の科学の信者
あなたの時代に、こんなマイクやカメラがありましたか。
カール・マルクス
(目の前にあるマイクを見て)えーっ。何だ、これ。

さらに幸福の科学の信者は「マルクスは最近何しているの?」という質問をするのだが……

カール・マルクス
次は何を書こうか」と考えているところだ。
幸福の科学の信者
ほお
カール・マルクス
うん。次、書かないと食っていけないだろうが。
幸福の科学の信者
しかし、あなたは、ずっと何も食べていませんよね。
カール・マルクス
えっ!
幸福の科学の信者
何も食べていませんよね。
カール・マルクス
いやあ、まだ、一日、二日……。まあ、ちょっと、ひもじいような気もするが……。
幸福の科学の信者
最近、何を食べましたか。
カール・マルクス
最近?いや、パンとベーコンを食べたよ。
幸福の科学の信者
どこで食べましたか?
カール・マルクス
え?それはイギリスだ。イギリスで食べたよなあ

どこで食べましたか?と聞かれて国名を答える人はいないだろ。さらに幸福の科学の信者はマルクスをバカにし続ける。

幸福の科学の信者
今は2010年です。
カール・マルクス
ばかなことを言うんじゃない。1800年代の人間が、どうして2000年代に生きてるんだよ。
幸福の科学の信者
だからあなたがおかしいのです
カール・マルクス
君、人をばかにするんじゃないよ。
幸福の科学の信者
だから、あなたのほうが”アヘンを吸っている”と言っているのです。

と、マルクスをアヘン中毒者扱いしている。さらにここが日本だということを信じないマルクスに対して…

幸福の科学の信者
あなたは日本語を喋っていますよ
カール・マルクス
んー。あれ、そう?何だ?何しゃべってんだ、わしは。
幸福の科学の信者
それは日本語です。
カール・マルクス
なんで、しゃべれる?
幸福の科学の信者
なぜ、あなたは日本語をしゃべっているのですか。
カール・マルクス
分からない。なんで、しゃべれるんだ。何だ、この言葉は。いったいなんだ。
幸福の科学の信者
あなたは頭がおかしいのでないのですか。
カール・マルクス
なぜ、わしゃ日本語を喋れるんだあ!教えてくれ!
幸福の科学の信者
霊だからです。

という感じのインタビューというか、誌上イジメになっている。他には、マルクスが日本の水を飲んだり、マルクスが幸福の科学の説明を受けると「フリーメイソンのことか!」と勘違いするなど面白いシーン満載。

マルクスの次は毛沢東のインタビューもやっている。幸福の科学は創価学会を敵視しているので、創価学会が中国の手先だと主張する。チャネリング・インタビューなので幸福の科学ではなくて毛沢東が主張していることになっている。

毛沢東
創価学会は、そこのへんでは先見性があって、中国にずいぶん恩を売り、中国のスパイ養成所になって、頑張ってくれている。池田大作氏には、名誉博士号を中国の各大学がずいぶん贈っていて、手なずけておるので、創価学会は日本侵略の際の足場になると思うな。

またこの幸福の科学は中国に立ち向かえるのは大川隆法だ!ということを主張するために、中国にとっての恐怖とは大川隆法が天皇にとって代わる存在になることだと主張している。いや、それ中国じゃなくて日本にとっての恐怖だよ。


購入はしなかったけど大川隆法の『エクソシスト入門』も凄かった。チャネリング相手が悪魔ルシファーなんだけど、ルシファーが映画『仏陀再誕』について語るシーンがあるの。破壊屋オフ会で『仏陀再誕』を観たんだけど、俺らの中にルシファーがいたのかな?他にも死者が蘇る現象を説明するときに、マイケル・ジャクソンの『スリラー』のPVで説明しているが面白い。下の動画で6分のところね。

また大川隆法は「マイケル・ジャクソンは天国に行ったけど、ブルース・リーは地獄に堕ちました」と主張している。理由はカンフーが暴力的だからだって。ふざけたこと抜かしやがって、テメーが地獄に堕ちろとまでは言わんが今すぐにでも天国に昇って日本を守れってんだ。でも格闘技を身につけるのと、ルシファーとチャネリングするのでは、圧倒的に後者の方が地獄的だよな。


長くなったから二回に分けるけど、次回は最近の『幸福の科学』の面白い動向について書きます。

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