毎年会社の友人達と夏・冬に旅行しているのですが、今年は愛・地球博に行く事になりました。いつもこーいう旅行の計画を立ててくれるありがたい友人がいるのです。ちなみに愛・地球博とはなるひとさんが総裁で小泉さんが会長やってるイベントです(注:名誉職だけどね)。
友人達とは金曜の22時過ぎに横浜に集合。レンタカーを2台借りて、夜通し愛知を目指してドライブ。朝の5時頃会場周辺に到着すると、まだお日様も出ていないのに人がゾロゾロと歩いていました。会場の駐車場はまだ開いていないので、僕たちは会場近くの空き地を改造した駐車場に止めました。少々迷いながらもすぐ駐車場に入れたから良かったのですが、そういった駐車場が見つからない人も多いらしく会場周辺は軽い混乱状態。いらついた人たちがクラクションを鳴らすわ、警察が注意しているわで、こりゃ周辺住民には週末ごとに偉い迷惑がかかっているのでわ?と心配。朝5時に自分の家の前を何百人も歩いている光景を想像すると結構怖い。
徹夜でドライブして(僕は少し寝たが)会場に到着。これから3時間も開場を待って、さらに12時間も愛・地球博で遊ぶという苦行を成し遂げるために、観覧車を見上げて気合を入れる僕(右)
2台の車のうち、僕たちの車は西ゲートに行ってしまった。北ゲートに到着した友人達と合流するため北ゲートへ移動開始。同じように北ゲートへ向かう人は大勢いるのですが、この移動は愛・地球博側もあまり想定していなかったらしく、道のりの途中は何箇所もガードレールが阻んでいる。おばちゃんもお子さんもみんな何度もガードレールをまたぎながら移動。ようやく北ゲートに到着し友人達とも合流。
これから開場の朝9時までの3時間、じっと会場前に行列を組んで待たなきゃいけないのです、徹夜明けなのに。夏フェスよりも辛いです。何かニューオリンズで被災された黒人達の気持ちがわかってきます。
周囲で並んでいる子供達はニンテンドーDSをやっているのが多いですが、僕たち大人はトランプのババ抜きで時間潰し。
しかしそのうち列を詰めるために座る事も許されなくなったのでトランプはお開き。お日様も昇り日が差す中、食べ物も無く、トイレにも行けず(同行者を並ばせておいて列を抜ける事はマナー違反らしい)、大勢の人々がストレスを溜めながら過ごしていると、何かニューオリンズで銃をぶっ放している悪人達の気持ちがわかってきます。
トランプが出来無いので古今東西(山の手線ゲーム)に切り替えました。僕が出すお題は「古今東西!友人の下の名前!」(知っていないと軽蔑される)「古今東西!今回旅行に来ていない友人の名前!」(どの友人を思い出すのが遅いかで、みんなの本性がわかる)と友情を壊すかもしれない危険な類。
ちょっと話が逸れますが僕が大学の時にいた幹事会では、古今東西(山の手線ゲーム)は罰ゲームがあるため、自分が罰ゲームにハメたい人をハメてました。例えばお題開始から10番目に回ってくる人をハメたかったら「山の手線ゲーム!お題は野球のポジション!」とか、6番目に回ってくる人をハメたかったら「山の手線ゲーム!お題は現SMAPのメンバー!」とか、自分の隣の隣をハメたかったら「山の手線ゲーム!お題はB'zのメンバー!」とかをお題に出していたわけです。こんな短期決戦型のお題ばっかりだたから古今東西(山の手線ゲーム)を飲み会一回につき百回戦以上も(ちゃんと数える)こなしていました。どーでもいい話ですね。
2005/09/26|▼この記事の直リンク先
この日はあまりにも混雑していたために9時前に開場。ニュースで見た人も多いと思いますが、開場直後は客が一斉に企業パビリオンに向かってダッシュ(別名:トヨタダッシュ)するのですが、僕がバカのためにその時に集合写真を撮る事を提案。周囲がダッシュしている中みんなで記念写真を撮りました。カメラをお願いした方、申し訳ございませんでした。
開場直後に入れたにも関わらず、お目当てパビリオンの日立館は何と7時間待ち。諦める。そこで僕はEXPOドームで開催されるショートフィルム映画祭のチケット(無料)を貰うために、一旦みんなと離れてEXPOドームへ向かう事にしました。しかしEXPOドームは非常に遠い。こっちは徹夜明けで空腹なので走る体力も無い。そこでモリゾー・ゴンドラを使って移動する事にしました。モリゾー・ゴンドラは往復600円なので「仕方ない、高いけど切符買うか」と思ったら…片道600円だった。
映画祭のチケットを取る為にわけのわからんモリゾー・ゴンドラを一人で2回も乗って「1200円損した!」と思ってたけど、最近こんな記事を見つけた。
「全駐車場は午前10時に満車、会場間シャトルバスは3時間半の乗車待ち、リニモは上下線ともに1時間10分の乗車待ちと会場へ向かうのも困難であった。更に会場内はグローバルトラムは2時間の運休、給水所やトイレに1時間の順番待ち、モリゾー・ゴンドラに3時間の乗車待ちと施設機能の限界を見せる混雑となった。」
この記事を読むと「ゴンドラに2回も乗れてラッキー!」って感じがしてきた。
開場直後はみんな企業パビリオンに向い、誰もモリゾー・ゴンドラなんて使わないのでガラガラ。EXPOドームに到着して、映画祭のチケットを貰おうとしたら…映画祭のハイライト:チャゲのライブを見るための追っかけが既に列をなしている。今は朝9時、映画祭が始まるのは17時。つまり彼らは8時間も待つ必要があるのです。しかもチャゲのライブが始まるのは21時なので実質12時間待つ必要がある。うげー。
行きのゴンドラから見た光景。この時はまだ同乗者がいたのだが。
帰りのゴンドラ。8人乗りのゴンドラに同乗者無し。寂しすぎるので思わず記念の証拠写真。本当に空しかった。でも世の中にはここでAVを撮影していた奴らもいたんだ、と思うとちょっと嬉しい。
友人達と合流して三井・東芝館に並ぶ。三井・東芝館では『スペースチャイルドアドベンチャー グランオデッセイ』というド派手なタイトルのSF映画を上映していました。『グランオデッセイ』のコンセプト・ビジュアルはジャパンマネーであっさり動く天才シド・ミード。でもそのデザイン・センスはFFの最新作とかにありそうな感じ。
ストーリーを簡単に説明すると、何百年か先の未来に人類の作り出した環境維持システムが停止して、地球の生態系が破壊されて人間が住めなくなる。そのために人類は何十光年も離れた惑星フロンティアにコロニーを作ってそこで生活する事にした………何十光年も離れた生命が無い惑星フロンティアにコロニーを作るより、生態系が滅んだだけの地球にコロニー作ったほうが簡単な話だと思うのは僕だけでしょうか(でも映画本編ではボスキャラみたいのが地球を見張っていた)。それからまた何百年も立ち、人類は惑星フロンティアで謎の巨大宇宙船を見つける。人類は宇宙船を改造して地球へ向かう。ここらへんは逆マクロスですね。
公式サイトに壮大なストーリーや設定が描かれていますが、この壮大なストーリーや設定を全部+謎のコンピュータとの戦闘や地球への道のりを15分程度で全てこなします。映画本編はオタクSFの一番悪い癖である設定の羅列だけで構成されていました。
だけどこの映画で面白いのは、事前に自分の顔をスキャンすると自分が映画の登場人物になれるという点。映画には宇宙船のオペレーターやガーディアンとか色んな奴らが出てくるんだけど、それが自分の顔なのです。しかも口を動かし台詞も喋る。
でもスペース・オペラの登場人物全員が日本人の顔をしているのには違和感を感じる。白人しか出てこないSF映画を見たってここまで違和感を感じない。登場人物が友達とか、さっきまで一緒にいた家族連れとかってのは物凄い違和感だ。しかも隊長は加山雄三なのでSF感は皆無。運がいい客は若大将と会話できるキャラが割り当てられてました。
地球を滅ぼした環境コンピュータにマイクロソフトのマークがあるとか、主人公を攻撃してくる巨大コンピュータにIBMのロゴがあるとか、そういったひねりがあったら面白かったのになー。
クライマックスは日本のアニメお約束、不思議な力を持った謎の美少女が地球や人間の素晴らしさを訴える。そして映画は終わる…しかし終わった時にすごい仕掛けが。
映画が終わると劇場の壁が外れて、周りの劇場で映画を観ていた観客達と一緒になる。さらに今度はスクリーンが外れると、目の前にも他の劇場が出現した。そしてみんなの前に巨大な地球の模型が出てくる。
でも宇宙規模で地球の素晴らしさを訴えられると何かムカついてくる。やっぱり『銀河ヒッチハイクガイド』みたいに宇宙バイパスのために一瞬で地球が爆破されて、60億の人間と無数の生命体と雄大な自然が一瞬で宇宙のチリとなるほうがSFとしては面白いって。
企業パビリオンの写真、ちょっと加工してみました。
2005/10/11|▼この記事の直リンク先