今年のアカデミー賞は大本命と呼ばれた『ブロークバック・マウンテン』ではなくて『クラッシュ』が受賞しました。これは『プライベート・ライアン』が負けて『恋に落ちたシェークスピア』が受賞した1999年を超える大逆転だったそーです。監督賞は『ブロークバック・マウンテン』のアン・リーなのに、作品賞は別の作品だったという辺りにアメリカの保守的観念が伺えます(『ブロークバック・マウンテン』は保守派の激怒を買っている)。
『クラッシュ』はもうちょっと日本公開時期が遅ければ、今回の受賞が良い宣伝になったのに…。『クラッシュ』は僕も大好きな作品で脚本賞を受賞したのは至極当然だと思っていますが、作品賞と編集賞まで撮るのは意外でした。『クラッシュ』の編集はちょっと甘い気がします。
主演男優賞はフィリップ・シーモア・ホフマン!おめでとー!(代表作 『M:i:3』の予告編に出てくるオッサン役)。ナード男が全映画男優の頂点に立つなんて素晴らしいですね。
長編ドキュメンタリー部門が『皇帝ペンギン』だといのは納得いかない。『皇帝ペンギン』はロマーヌ・ボーランジュや石田ひかりがペンギンの声を当てており、擬人化した鳥のラブストーリーが展開するわけのわからんドキュメンタリーです。こんな映画が何故オスカー…と思いきや虚馬ダイアリーの窓の外さんからの情報ですが、今回受賞したのは『皇帝ペンギン』の英語版で、モーガン・フリーマンがナレーションをしており擬人化はしていないそーです。納得。
ラジー賞は『マスク2』で確実と思いきや『Dirty Love(原題)』が受賞しました。初耳の映画なので海外の評価を調べてみると
「絶望的に無能」(←ロジャー・エバート)
「まるで拷問」
「ゴミクズの中のネズミの如くこびりつく」
といったすげー文章が一杯。うーん観たいぞ『Dirty Love』!さらに調べて見ると興行収入が58000ドルだった。
ラジー賞ではワースト助演女優に『蝋人形の館』のパリス・ヒルトンが入っているのが納得いかん!『蝋人形の館』のパリス・ヒルトンは最高だぞ!お前らパリス・ヒルトンが何やってもラジー賞を与えるつもりだったろ!
2006/03/12|▼この記事の直リンク先