昭和天皇を描いたために公開が危ぶまれていたソクーロフの『太陽』が、この夏遂に日本公開されます。海外では独裁者のイメージが強い昭和天皇を無邪気な人間として描いたために問題になりましたが、日本では別の意味で問題となるでしょう。同じく公開が難しいと言われていたイラク人質事件の日本人の反応を描いた『バッシング』も一般公開されるそうですね。僕は「映画や漫画や小説や音楽やゲームが自由に手に出来ない国=ダメな国」だと思ってますので、『太陽』の日本公開が危ういと知った時は「日本もダメだなー」と思ってましたが、やっぱり日本はいい国だ!それに配給会社のスローラーナーや上映館の銀座シネパトスも偉い、やっぱりシネパトスはイイ映画館だ!
まあこーいう映画が公開されると、
「不敬罪だ!」
とか騒ぐ輩が出てくるかもしれません。僕は高校生の頃に横浜の映画館で右翼の上映妨害運動を目の辺りにしたこともあります。いくらなんでも『太陽』はそこまで問題にならないと思いますが、関係者には色々とプレッシャーがかかっているかもしれません。頑張ってください。
でもやんごとなきお方が銀幕に登場するというのに、銀座で一番ボロい映画館のシネパトスで公開するとは何事だ!同じ銀座なら何故有楽町マリオンで上映しない!不敬罪だ!
ところで『太陽』はトリロジーに出来ると思うんですけど。
『太陽2』の主人公はもちろん明仁で、前半でテニスコートの恋や沖縄訪問、後半で昭和の終焉を描きラストシーンは天皇即位!
『太陽3』の主人公は徳仁で、才色兼備の外交官との恋や結婚生活、結婚して平民になってしまう妹や、側室を復活させたい親戚のおじさん、クライマックスでは愛娘の皇位継承問題なんかを描く。『太陽』だとおじいちゃんがチャップリンのプロマイドを集めているんだから、孫がブルック・シールズのプロマイドを集めているシーンを入れれば、刑務所のリタ・ヘイワースみたいで実に映画的じゃないか!ソクーロフには是非天皇サーガを作って欲しいなー。
2006/05/12|▼この記事の直リンク先