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邦画のような洋画   

映画ライターのわたなべりんたろうさんが映画芸術誌上で、以下のようなことを語った。

いまの観客は何か刺激を受けるとかじゃなくて、これは笑えた、泣けたという確認のために(映画館に)行っている。

いまの観客は映画の中で泣けるシーンがあることを事前に知っていないと映画館に行かない。だから「このキャラが死にますよ!泣けますよ!」とネタバレ宣伝する羽目になる。そういう宣伝をすることで日本映画はヒットしている。だから今後は外国映画も日本映画のように宣伝するパターンが増えてくるかもしれない。というか既に日本映画っぽく宣伝している。
本国ならネタバレな要素を日本だと宣伝でバラしている外国映画もよくある。ネタを完全にバラした予告編を作った『ホット・ファズ』がその顕著な例だろう。『スラムドッグ$ミリオネア』は衝撃のエンディングをCMで流している。『バーン・アフター・リーディング』では「この中の誰かが死にます」というキャッチコピーを使っている。

僕が最近驚いたのは『天使と悪魔』の出口CMだ。出口CMとは、バカそうな男女が出てきて「この映画、チョー泣きました」とのたまう恥晒しで僕も出演したことがある。で、『天使と悪魔』の出口CMで観客が何と言ってるかというと……
「わかりやすかったです!」
ミステリー映画が「わかりやすい」って宣伝するのもスゴイよな。「わかりやすい」ということを大声で言わないと日本人は映画を観に行かないのか。


オマケ1:一時間ガマンすれば見どころがあるらしい『ビバリーヒルズ・チワワ』のポスター。


オマケ2:正しい洋画の宣伝はデザイナーの高橋ヨシキさんが天才的に上手い。


オマケ3:昔の外国映画もネタバレしていたか。映画の内容のすべてがわかる『ロッキー4』の予告編。ゴルバチョフのシーン以外が全部観れる。

2009-05-24

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