幸福の科学の新作映画『仏陀再誕』が公開に向けてネット上での準備が活発になってきている。
原作の「仏陀再誕」(20年前の本)は仏陀が再び誕生するという壮大な物語ではない。仏陀はとっくの昔に大川隆法として生まれ変わっているから、大川隆法を信じなさい、信じない人はゴートゥーヘルですよ。という大川隆法の単なる説法集なのだ。
我はここに再誕す。
我が再誕を喜べ。
我が再誕に気づけ。
という「仏陀再誕」の1ページ目の文章からかっ飛ばしている。本の内容はひたすら「仏陀を絶対信じなさい。100%信じなさい。99%信じても0%と同じです。信じることは生命の安全よりも大事です。」ということが書いてある。大川隆法は地上に降りた仏陀であり、仏陀に背くことは大宇宙大霊に反することなのだ。破壊屋を読んでいる人の多くが、大宇宙大霊に反している罰当たり者だな。
今回は幸福実現党の結成宣言を記念してそんな罰当たりな話を列挙する。
幸福の科学は超保守思想で、昔から政治活動に強い関心を示していた。そして5月25日に、幸福の科学は憲法9条改正と宗教教育を訴えながら幸福実現党の結成を発表した。ちなみに党首代行としてアフロディーテ(大川隆法の奥さん)も出馬する。
4月に北朝鮮がミサイル発射実験を行った時に、大川隆法は「レンジャー部隊が北朝鮮で軍事演習して、金正日を生け捕りにする」という保守の政治家でも言わないような暴走発言をかました。北朝鮮が核実験まで行った今の状況だと、エル・カンターレ(大川隆法)が支持されて再び日本で幸福の科学ブームが来るかもしれない。どうでもいいが、この発言は後半の「生け捕り」よりも前半の「北朝鮮で軍事演習」が意味不明だ。
千葉県知事の森田健作は、幸福の科学の機関紙に登場している。そして幸福の科学は森田健作に対する批判について「批判しているのは左翼だ」と逆批判している。その森田健作も既に幸福の科学に入信していたらしい。森田健作も信仰があって幸福の科学に入信したわけではないだろうが、幸福の科学と森田健作では政治や教育や女性に対する考え方がある程度一致している。
政治思想とはちょっとズレるが、幸福の科学では経済活動も仏の教えの一環としている。これが「企業が儲る=善行」という考え方に繋がっている。そのため幸福の科学は漢字検定協会の大久保親子を擁護し、大久保親子を糾弾するマスコミを批判している。
幸福の科学はずっと麻生政権を支持し続けていて、民主党元代表の小沢を「国連中心主義の考え方では日本を守れない」と批判していた。仏陀が国連の考え方に文句つけているというのが凄い。
幸福の科学は超保守思想なので、選挙のたびに自民党を支持してきた。しかし自民・民主の両方を批判しているときもある。なぜなら大川隆法は長年にわたって私欲に走った政党政治を批判し、超党派という考え方を提案しているのだ。自民・民主が争っている状況は大川隆法の政治思想に合っていない。大川隆法に言わせると政治家の考え方は一致すべきらしい。それだと民主主義が守れなくなるなるが、「仏陀再誕」では民主主義も批判している。
これは僕個人の考えだが、幸福の科学がここにきて突然政界に殴りこみをかけた上に、支持していた自民党を批判しだしたのは……
という計算だろう。いや、単に千葉県知事選挙で自信をつけただけかも。
しかし幸福の科学の選挙活動には驚いた。300の選挙区全てに候補者を立てるというのだ。これぞ真のスリーハンドレッド!ジィス・イズ・エルカンターレ!。日本中に候補者が出現すれば、当選者が出なくても大きな宣伝となるだろう。さすがに300の選挙区全てに信者がいるはずもなく、現在候補者を募集している。破壊屋を読んでいる人の多くが、幸福実現党の候補者になれますよ!横浜市の某選挙区からは破壊屋管理人が出馬しようかしら。マニフェストは「ボディ・ジャックのフィルム上映を実現させます!」(『ボディジャック』は製作費が足りなくて現像が出来なかった。幸福の科学はそのくらいのお金出してやれよ!面白い映画なんだから)
ちなみに『仏陀再誕』では国民が政治家を選ぶ基準として
その人の政治手腕のみによって決め手はならない。
いかに仏に近き人を選ぶということが、大事であるのだ。
と述べている。これはいかにも死にそうな人に投票しろ、という意味ではなくて大川隆法の政治思想に近い人を選べという意味だ。あ、僕はダメだな。
ところで日本にはとてつもなくエラすぎるお方が多すぎませんか?明仁(天皇)、大作(創価学会名誉会長)、隆法(仏陀)の三人でバトル・ロワイヤルやってもらって、生き残った一人が日本で一番エラいヤツということにしませんか?選挙よりも盛り上りそう。
追記:大川きょう子はもうアフロディーテではなかった………。
2009-05-27