03/10/26 TOP文のみ更新
キル・ビル VOL.1 YACCHIMAINA!
「この映画にグダグダ文句つける奴は踊る大捜査線でも観てろよ!」
「どうして青葉屋に血が流れるんだ!」
「青葉屋は血液を求めています!」
「仲間、殺してください!」
と
丸の内ピカデリー1の前で叫んでいたのは僕です。
でも僕は商業映画だったら誰にだってグダグダ文句をつける権利があると思っています。上のシャウトはギャグで言った事です(もし僕が「踊る大捜査線にグダグダ文句つける奴はキル・ビルでも観てろよ!」と言われても何も言い返せない)。
むしろ「キル・ビル」は今頃
世界中の人達がグダグダ文句を言っているに違いない、一部の人種を除いて。そしてその一部の人種はみんな今頃大感動をしているでしょう。その人種とはアメリカ人でも無い、フランス人でも無い、中国人でも無い、日本人でも無い。
秘宝読者です。
秘宝読者について理解を求めようとすると長くなってしまうので、とにかくそういう
特殊な映画ファンがいるという事だけ知っておいてください。僕も一応ムック本の頃からの秘宝読者だけど、筋金入りの秘宝読者ではありません。
そして「キル・ビル」とは筋金入りの秘宝読者のための映画なのです!本当なら
シネパトスでやってるはずの映画なのに、位置が数百メートルずれて丸の内ピカデリーになったのです。
今は「キル・ビル」のせいで頭の中が混乱していて感想が書けません。もうちょっと落ち着いたらにします。それにしても
「日本語がわかる」という自分の当たり前の能力が、これ程役に立つとは思いませんでしたよ。すっげえ笑った。
オマケ:
アメリカ版のクライマックスは白黒にしたそうです。もちろん日本ではオールカラー。何故白黒にする必要があったのか?それは・・・映画館で確認してください(正解は朝日新聞に載っています)。
只ほど高いものは無い?
関係者以外の一般客で
トラックスーツ着ているのが僕だけで寂しかったです。10人位いると思ったのにぃ。事前にお会い出来た秘宝読者(伊丹さん、素敵なトークありがとうございます!)の方から「購入者は関係者が多いらしい」という噂を聞きました。
関係者じゃないのにわざわざトラックスーツ着て行った僕って・・・。他の観客から
「何で係員が映画を観ているんだよ」みたいな視線を浴びていました。
バカの写真、手が恥ずかしい
03/10/23 映画の壺(リーグ・オブ・レジェンド、その他7)更新
マグダレンの祈り ★★★★
”90年代最高のアメリカ映画は「ショーシャンクの空に」だ”というのが世界中の映画ファンの一般的な意見です。僕は「L.A.コンフィデンシャル」派だけど。 陰惨な刑務所映画であるはずの「ショーシャンクの空に」がそこまで素晴らしい映画に成り得ているのにはちゃんと理由があります。「ショーシャンクの空に」が観客に伝えたかったのは”陰惨なドラマ”ではなくて、あくまでも”夢と希望と友情”なのです(監督、脚本のフランク・ダラボンが実は陰惨なモノが大好き!という事はさておき)。だからこそ「ショーシャンクの空に」を観終わった時に、観客の心の中には暗い気持ちではなくて爽やかな感動が残る。
「マグダレンの祈り」は「ショーシャンクの空に」から夢と希望と友情を奪ったような映画です。一応バーナデッドとローズ、マーガレットとクリスピーナの友情は生まれているのですが、”友情の結実”が描かれるものではありません。
「マグダレンの祈り」の大雑把な内容は・・・
アイルランドにあるマグダレン修道院。カトリック教会が運営するこの修道院ではシスター達が社会の犠牲になった女性達を監禁折檻をしていた。BASED ON A TRUE STORY。
・・・かなりヤバイ事を描いているハードコア・ムービーです。こんな映画が作られる背景には、去年世界中で大スキャンダルとなった一連のカトリック教会の事件:Catholic Love(by サウスパーク)が背景なのかな?と思ったけど、「マグダレンの祈り」の製作が始まったのはそれよりもずっと前のことのようですね。
映画が始まると同時に”近親相姦され身篭った女性が自分の子供を殺す歌”が流れてきて、3人の少女がマグダレン修道院に監禁されるきっかけとなる物語が描かれる。一人はレイプされた少女マーガレット(60年代アイルランド、もしくは21世紀日本では被害者の方に罪の観念が押し付けられる)、一人は男にもてる少女バーナデッド(ふしだらという事になる)、未婚の母ローズ(赤ちゃんまで奪われる)。この3人の悲劇はそれぞれ数分のドラマでしか描かれませんが、そのあっけなさが効果的に観客に突き刺さってきます。
マグダレン修道院に入ると3人は無垢的な女性クリスピーナと出会います。無垢=天使という構造はよくありますが、クリスピーナは[救われることなく地獄に落ちて]いきます。こうして4人の少女がマグダレンで苦しむ姿が延々と描かれていきます。
そんな辛いものを何でわざわざ1800円払って観なきゃいけないんだ!と思ってしまいますが、女性が社会に脅かされている様が観ていて辛いのは当然の事であり、その辛さと怒りを観客に突き刺す事が映画の目的なのです。劇中2回程バーナデッドの瞳が何かを見つめるシーンがあります。このシーンは印象的でありながらドラマ的には意味が無い。でもバーナデッドの瞳は悲しみの果てに血まみれになった瞳であり、全てが終わっても怒りを投げかける瞳です。観客が彼女の瞳と対峙する事に意味があります。
ピーター・ミュラン監督が訴えたかったことは”宗教、文明への怒り”ですが、日本人である僕には”社会の犠牲になった女性のその後”のドラマが突き刺さってくる。
最初は5つ星にしようかと思ってました。でも観客に怒りを突き刺すのは映画の役目じゃないと思うので評価を一つ下げます。
辛い映画なので「マグダレンの祈り」に関する意外な話とホッとする話を。
● バーナデッド役の少女は本当は16歳なのに18歳と偽って映画に出演したそうです。撮影時17歳。 あの~、18歳未満のヌードって多くの国でご法度なんですけれど。もちろんうちの国もよ。
● マーガレット役の少女は本当は31歳。すげえよアンタ。
● 劇中一番悲惨だった、シスター達が修道女達を裸にしてあざけり笑うシーン。あのシーンは[修道女役の女優達がみんなで変な顔をしてシスター役の女優達を笑わせていた和やかな撮影]だったそうです。
僕とタラ公
僕は中学3年生のときに映画に目覚めて、映画ファンデビューを飾りました。この時同時に一人の映画人が世界デビューを果たしたのですが、それが世界最高の映画オタク:クエンティン・タランティーノです。「レザボア・ドッグス」「パルプ・フィクション」、このたった2本の映画でタラ公は世界を制覇しました。特に高校生のときに観た「パルプ・フィクション」に僕は驚天動地の衝撃を受け、まさに映画館の座席に縛り付けられた感覚を覚えました。別に「パルプ・フィクション」で壮絶なアクションやスペクタルが展開したわけではない。だけど映像、音楽、台詞、演技、演出、編集、脚本。映画の持つ要素全てが見事にキマった。そして世界中でタランティーノブームが起きて、タラ公は僕にとってヒーローとなりました。映画オタクがブームとなり、映画オタクであることがスタイリッシュである時代をタラ公が作ってくれたのです。確かに時代の波は来たけれどその波に僕が乗れなかったことはさておき、今度はタランティーノ・シンドローム(映画の中でマニアックな雑学が登場すること)が起きました。だけど当時高校生だった僕にタランティーノ・シンドロームのネタがわかるはずもなかった(今もわからん)。 その次に「ジャッキー・ブラウン」がやって来た。確かに面白かったけど、もう僕の世界を動かす程でも無かった。
そして2003年、再びタラ公がやってきた。「キル・ビル」をひっさげて。映画に込めた彼の愛が遂に暴発する時が来た。
10/25の丸の内ピカデリー1でベリーショートの赤髪の男がいたらそれは僕です。ハリウッドスター達がオスカーに出席する際にタキシードを着るのと同じように、僕もトラックスーツで正装しています。ただのバカなんでケツでも蹴飛ばしてやってください。
それと映画秘宝万歳!映画秘宝の親分である町山氏が朝日新聞に載せた「キル・ビル」評も最高です!
03/10/19 TOP文のみ更新
バリスティック ★★
一個師団をたった一人で壊滅できる程の戦闘能力を持った中国人女性シーバー。何故アメリカ政府組織DIA(国防情報局)の人間が、そして最強の殺人マシーンが中国人女性なのか?それは中国で一人っ子政策が行われていたからだ。つまり中国では一人っ子政策により家庭には男児が望まれた。そのためにアメリカ政府組織が中国の女児を養子にして最強の殺人マシーンに育てていたのだ。
そのシーバーが何故かDIA長官の息子を誘拐した。彼女を追うのはFBI!そしてFBIは追跡者として元FBI捜査官のエクスを呼ぶ。こうしてシーバーVSエクス、DIAとFBIの陰謀と銃撃とカーチェイスがバンクーバーで展開する!!
・・・・・バンクーバー?ってアメリカじゃないじゃん!!(撮影の都合上そうなったらしい) まあでもヨーロッパで埼玉県警が活躍する「ルパン三世 カリオストロの城」よりはマシか。
タイ人のカオサヤナンダ監督、略してカオス監督が90分という短い上映時間に銃撃と格闘とカーチェイスと爆破をこれでもか詰め込んで、その合間に情緒たっぷりだけど意味が無いドラマを盛り込んだ映画です。あ~楽しかった。
原題にはエクスVSシーバーというサブタイトルがついています。これはクライマックスで[エクスとシーバーが組んで戦う事に対する逆説的な伏線]になっているわけですが、エクスとシーバーの[利害関係が一致している]のが観客にバレバレなので意外性は特に無いです。
前半部分ではエクスとシーバーは確かに対決するのですが、アントニオ・バンデラス演じるエクスの”熱さ”とルーシー・リュー演じるシーバーの”クールさ”がぶつかり合う事も特にありません。そもそも”熱さ”と”クール”が生み出されていない。シーバーの”クール”なところはずっと走り回っていても汗一つかかないという部分で表現され、エクスの”熱さ”は足に火がついて「燃えてきたぜ!」と昔らんま1/2であったギャグで表現されます。
アクションシーンは多分死ぬような思いをしているスタントの人達に対して、役者の動きが非常にヌルいです。製作者は「ルーシー・リューは8ヶ月のトレーニングを受けて、99.9%彼女自身がチャレンジした」と発言していますが、その言葉があまりにもサバ読みすぎている事は映画本編を観ればわかります。
ストーリーは以下の通り
カナダでDIA長官の息子が誘拐された。犯人は元DIAの殺人マシーン:シーバー。この事件を解決するために、アメリカFBIは・・・(あ、もう設定が破綻している。)
とにかくアメリカFBIは何故かとっくの昔に辞職したエクスを呼ぶ。エクスこそ最強のハンターで唯一シーバーに勝てる可能性を持っているからだ!(という説明も特に無い)
そしてエクスはFBI副長官から、今回の事件にも関わっているかもしれない”ソフト・キル”の全貌を聞かされる。ドイツが開発した”ソフト・キル”とは暗殺術の革命と呼ばれる技術!その正体は・・・
手順1番:暗殺したい人間の体に極少ロボットを埋め込む。
手順2番:数十時間後に極少ロボットが注射器を持って体内を移動。
手順3番:極少ロボットが毒物の入った注射器を打ってその人は死亡。
いや、つーか手順1番の時点で暗殺すれば済む話では?
しかし”ソフト・キル”が革命たる理由はもっと別にあるのだ!暗殺にとって一番ジャマなのは感情だ。そしてロボットには感情が無い。だから”ソフト・キル”は革命なのだ!とりあえず納得しましょう、死因を誤魔化すのとアリバイ工作には役立ちそうだし。
こうしてカナダに向かったエクス。そこではシーバーがウィンドウ・ブロークン・ショッピングの真っ最中。お気に入りの服が見つからない上に、変な男(DIA)に声を掛けられたシーバーは癇癪を起こして街の一角を壊滅させて逃亡。そこへエクスがやってきて・・・
この後の展開もスゴイんだけどネタバレなので別の機会に。
その他
バリスティックの原作者がルーシー・リューを評してこう言いました。「観客は彼女にお尻を蹴飛ばして欲しいと願い、彼女はその期待に応えるんだ」
全く以ってその通り、真実の言葉です。少なくとも僕はいつもそう願っています。
80年代から90年代前半。アクション映画ではジョン・ランボーやジョン・マクレーン刑事のように「とことん傷つき、苦しみ、もがいて、それでも戦う姿」が描かれていました。僕達映画ファンはそんな彼らの姿に男のマゾヒズムを感じて共感していたものです。
しかし時代が21世紀に変わる頃。アクション映画ではエンジェル達やトリニティが「男を蹴り飛ばす御姿」が描かれ、僕達映画ファンはそんな彼女達に男のマゾヒズムを感じて興奮しているのです。ただしさっきとは明らかに違う男のマゾヒズムを。
いい時代になったなぁ。
● マグダレンの祈り ★★★★★
「今年はもう伏兵は無いでしょう」って書いたばっかりなのにぃ。
● フレディVSジェイソン ★★★
大勢でパーティ中にウォッカを一気飲みして、眠っている女の子をイタズラしようとしている所にフレディとジェイソンが現れて殺しまくりというシーンがあった。それって太字の部分が無かったら我が国で実際に起きている事件なんですが・・・。
03/10/16 TOP文のみ更新
リーグ・オブ・レジェンド 時空を超えた戦い ★★★
リーグ・オブ・レジェンド。原題は「ザ・リーグ・オブ・エクストラオーディナリー・ジェントルメン(超絶紳士同盟)」。時空を超えて集まった娯楽小説の登場人物達が世界の危機を救うという、ハッタリ張りまくりの映画です。勿論映画本編もハッタリだらけです。大袈裟にハッタリ張って観客のテンションを上げて、それよりもちょっとショボい演出で場をもたしていく楽しい映画でした。ちなみにドラマ無し。 一応それっぽいのもあるんですけどね。「息子の悲劇にトラウマがあるショーン・コネリー、しかし彼はトム・ソーヤーと出会い父子的な関係を築く・・・」という心情が台詞で説明されていてドラマが一切生み出されていません。っていうかトム・ソーヤーに父を欲する理由が何も無かっただろ。
僕はこの頃の娯楽小説が大好きなんです。登場人物以外にも「モルグ街の殺人」「オペラ座の怪人」等がネタになっていて空想少年の心をくすぐってくれます。でも僕が唯一知らなかったのが主人公のアラン・クォーターメインなんですけど・・・。
この手の空想科学モノも大好きなので近代兵器の幕開けを感じさせる戦車、機関銃、ランチャーなどの小道具で楽しませてもらいました。だからもし続編があったら本編を頑張ってください。
● アラン・クォーターメイン
戦闘シーンをネモ船長やトム・ソーヤーに奪われているので、あんまり活躍しているようには見えない。途中で「どうしてリーグが結成されたのか」という理由が明らかになるのだが、それが彼一人だけショボい。
● トム・ソーヤー
本編においてサブ主人公であり活躍の割合も他のキャラに比べて大きいのだが、特殊能力が何も無いのが災いして印象には残らない。宣伝では潜入捜査していたことになっているが、アレでは潜入捜査とは言わないぞ。それに「親友を殺されて・・・」という件は完全に存在していない。
● ミナ・パーカー(吸血鬼)
知性に優れた科学者であり、美貌に優れた女性であり、高貴な貴婦人であり、強力な戦闘能力を持った・・・というか無敵の戦士であり、男を漁る吸血鬼でもあるという完全に破壊屋管理人のためのキャラ。しかしこのどうしようもない映画を救う程の色気が無かったのは残念。決め台詞は
「あたしのはぁとは射止めれないわ」
意味は大分違う。
● スキナー(透明人間)
透明だけど元ジューダス・プリーストのロブ・ハルフォードに何となく似てる。透明になって女の子を驚かすという一発ギャグを雪原の中でやり遂げた男。凍死するぞ!劇中、動機も行動も不純だらけだけど、「インビジブル」に比べりゃ・・・。
● ジキル
おいしい奴なんだが、変身直後はウルヴァリンの出来損ないみたいな人。
● ハイド
本来のハイドは邪悪な人間のはずだが、「リーグ」ではウガーって暴れるモンスターだけど[実はイイ奴]とそのまんま無着色ハルク。
● ジキルの薬
バイオハザードな結果になる。”感染”じゃなくて”デザイン”が。
● ドリアン・グレイ
リーグのメンバーで一番面白い能力を持っているのに、宣伝でネタバレしている可哀相なキャラ。そりゃ確かにみんな元ネタに馴染みがないからね。
● ネモ船長
劇中もっともおいしいキャラ。「インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説」ではアメリカ人が囚われたインド人の子供達を解放していたが、「リーグ・オブ・レジェンド」ではインド人が[囚われたヨーロッパ人の女子供を解放]する。
● M
ジェームズ・ボンドのパロディかと思ってました。でも[Mの本当の意味は・・・]
● ファントム
オペラ座の怪人。その正体は・・・。 観客が絶対に引っ掛かるトリックってあんまり面白くないんだなぁ。
● 真の黒幕
うぉ!まさかこの人が出てくるとは!劇中最高のアイデアです、恐れ入った!でもこれってわからない人も多いと思うからパンフレットとかで解説すべきでは?というわけで映画本編を観ていない人は絶対に読まないで! [モリアーティ教授とはシャーロック・ホームズ最大の宿敵で、「犯罪界のナポレオン」と呼ばれている男です。]
● ネモービル(ネモ・モービル)
「バットモービルなんてチャチに見えてくる」と、ショーン・ウェストが言ってますがこの名前はカッコ悪い。
● ノーチラス号
刀剣をモチーフにしたデザインがかっこいいぜ!デザインした人はかなりのセンスを持ってます。でも水から上の特撮は素晴らしいけど、水から下の特撮が酷い。
● 肖像画
アレはディズニーランドのホーンテッド・マンションで何度も観た事がある。
● 映画のラスト
ギャラがめっちゃ高い、かつ続編に出てくれそうも無い男が主演の映画は、どうやって続編の伏線を張るべきか?その答えはラストにある。
● 映画のポスター
ああいうポスターをわざわざ作ってくれるなんて嬉しいです。
適当な雑談
この間「シャンハイ・ナイツ」の宣伝を観ていて、今更ながら「シャンハイ・ヌーン」というタイトルが「ハイ・ヌーン(真昼の決闘)」のパロディになっていることに気がつきました。
03/10/15 TOP文のみ更新
トゥーム・レイダー2 ★★
ヤン・デ・ポンの傑作「スピード」は性欲の映画です。主人公たちは爆弾解除をオルガズムに達した瞬間に例え、暴走するバスは男性の性器のメタファーとなり、地上に飛び出る地下鉄車両は射精のメタファーとなり、そのシーンで同じメタファーの構造を持つ「2001年 宇宙の旅」にオマージュが捧げられます。そして最後のサンドラ・ブロックの台詞が映画を締めるわけです。こんなヤン・デ・ポンが「カラダが欲しがる世界の刺激」「本能で走れ、本能で跳べ」という、溢れんばかりの女のリビドーを冒険に注ぎ込む映画を監督してくれるんですからスッゴイ期待していましたよ。しかも脚本はスティーブン・E・デ・スーザ、プロデューサーはローレンス・ゴードン!
しかし期待を大幅に裏切って酷い出来。サイモン・ウェストよりもつまらない映画を撮ってどうするんだよ。でもよく考えればってヤン・デ・ポン、スティーブン・E・デ・スーザ、ローレンス・ゴードンってみんな傑作作っているけど打率はすごい低いんだよな。
ストーリーはこんな感じ。
いきなりビッグ・ファットじゃ済まされないグリーク・ウェディングが描かれ、それがタイトルロゴへとつながり海底神殿が現れる。こんなくだらない導入のために結婚式を木っ端微塵にされたギリシャ人が可哀相。
導入が終わるとトレジャーハンター達が海を探索している。この周辺の海底に神殿があるというのだ。もちろんトレジャーハンター達が探している場所は見当違いで、ジョリ姐のみが正しい場所を探せる。ジョリ姐はジェット・スキーで登場して男達にバシャバシャ水をかけた挙句「あら、坊や達ビショビショじゃない」と言いのけてズドーンと水着姿で登場、最高です。この直後に水をかけられた男達は[皆殺しにされるけどまあ彼らに悔いは無い]でしょう。
ジョリ姐は仲間のトレジャーハンター達に「地震で海流が変わったから他のトレジャーハンター達は海底神殿の探索場所を間違えているわ」と図解で説明してくれるが、スイマセン僕は理解できませんでした。
こうしていつも通り”ちょっと危険な海外旅行”感覚で宝探しに行くジョリ姐。でもいろいろスッタもんだがあって今回は失敗。不機嫌なジョリ姐は「へっへーかわいいお姉ちゃんだな、食べちゃおーかーなー」と言い寄ってきた男の鼻ッ面をガンッ!と殴って「私を家まで送りなさい!」と命令して・・・。と文章で書くと有り得そうな光景だけど、映画本編だと絶対に有り得ない光景となっております。
このオープニングの海底神殿騒動が映画の起点です。この海底神殿の正体はパンドラの箱の位置を示す地図を祀った神殿で、映画本編は地図を巡る争奪戦となります。
どうでもいいことですが、「パイレーツ・オブ・カリビアン」では[艦隊]、「トゥーム・レイダー2」では[潜水艦]と女性を迎えに行くときはもう車程度じゃあ満足してくれないのですか?
ちなみに今回の悪役はエボラ・ウィルスを弄び、サリンを調合して某アジア人に売り飛ばし、数百億円の取引をしきるノーベル化学賞受賞者。この男はパンドラの箱の中身が疫病だと知るや否や、全世界に疫病をばら撒いて一部の人のみに抗体を売りつけるという恐ろしい計画を立てる、帰国後に日本の一般企業にリクルートした島津製作所の田中耕一さんとは大違いの極悪人です。この悪の科学者(いつの設定だ)がクライマックスでジョリ姐と一騎打ちするんですから、盛り上がらないに決まってるでしょう。
そもそもジョリ姐は動けない俳優です。アクション・シーンはスタント・ウーマンの部分だけララ・クロフトの動きは素晴らしいですが、ジョリ姐本人のアクションは惨憺たるものです。編集などで上手くごまかしているのに、それでも下手さ加減がわかってしまいます。前回はそれでもアクション演出自体はまあ良かったのですが、今回はそのアクション演出もイマイチなのです。一番ヒドイシーンが”ビルからの脱出”。このシーンは現実としては本当に面白い事やってるのに、映画としては全く面白くないのです。
それと僕が大好きなジョリ姐のパシリコンビである召使とギークスの登場シーンが少ない!あの二人がジョリ姐にとことん虐められながら、頑張って仕えてる様子が最高なのに!
この様子では「トゥーム・レイダー3」はおそらく無理です。あのVISAカードのおねえちゃんがヒロインでもいいから、何とかもう一回やってくれないかな。
オマケ:
劇中人間の命の価値が白人>土人>アジア人とハッキリと区別がついていましたが、ハリウッド映画でアラブ人やアジア人の命を気にするのは「映画の中で動物の扱いがどうのこうの」と同じ位くだらないことですね。
その他
以前、日米英の合同プロジェクト:ゴリラズの大ヒット曲に「クリント・イーストウッド」というのがありましたが、今ホット・アクション・コップの「サミュエル・ジャクソン」という曲にハマっています。しかしなんちゅうタイトルだ。
03/10/13 TOP文のみ更新
適当な雑談(映画の感想はちょっと待っててね)
宣伝の仕方を凄まじく間違えていた「キル・ビル」の予告編。いきなり宣伝方針が変わったのか、最初からそのつもりだったのか、新予告編は「最高!」の一言に尽きますね。あと「マトリックス・レボリューションズ」も本格的に宣伝が始まりましたね。今年「フルスロットル」を超える可能性のある映画は「キル・ビル」「マトリックス・レボリューションズ」「ファインディング・ニモ」の三本。伏兵の映画はもう無いでしょうが、最後まで目が離せません。
連休中は下の文章を読んだ友人達に呼ばれて、母校でハンドボールやってきました。最初はビシッとトラックスーツでキメようかと思ったのですが、やっぱり恥かしすぎるので取り止め。でも二日目は七人の侍Tシャツで参加してきたよ。 友人の一人はハンドボールのコーチもやってる人だし、もう一人はうちらの中で勇次郎的位置付けの人間なので、「きっと敵わないだろうなぁ」と思ってたらそれ以前の問題で、一日目は女子高生のシュートにビビっている始末でした。筋肉痛の体を無理に動かして参加した二日目は基礎トレーニングで様々なメニューにチャレンジ。もう体が動きません。会社まで歩けるかなぁ。
● リーグ・オブ・レジェンド ★★★
ゴキゲンかつてきとーな映画でメッチャ楽しめました。ノーチラス号最高。
● マッチスティック・メン ★★★
僕は「閉ざされた森」のときは全部引っ掛かったのに、この映画は見破ってしまった。
03/10/10 TOP文のみ更新
適当な雑談
「GO」の窪塚のドロップキックに日本映画の未来を感じていたのに、今ではスカラー波みたいなものを感じてきます。それとシュワはきっとオーストリアが「ザッツ・マイ・ブッシュ」の復讐をするために、過去のアメリカに送り込んだターミネーターに違いない。標的はサラ・コナーじゃなくてケネディの姪だったんだ。 そんな事はどうでも良くて、本日
15000円のトラックスーツを買いました。映画ファンには色々バカがいるけど、トラックスーツを着た事があるというのはかなりのバカだと思う。しかしこのトラックスーツ、ユニクロで売ってそうなジャージだし、サイズはMしか作ってないので全然合わないし、オマケでついてくるはずの「キル・ビル」プレスシートが無いし、かなりトホホです。去年の
コレはいい買い物だったんだけどなぁ。
現実の友人知人の皆様。休みがほとんど無い毎日でしたが、突然休み(というか暦通りなんだが)をもらえました。というわけでこの3連休はかなり暇です。何かイベントがあったら連絡ください。もし何も連絡が来なかったら
「リーグ・オブ・レジェンド」「フレディVSジェイソン」「ジョニー・イングリッシュ 」で3連休を過ごします。
03/10/7 映画の壺(その他7)更新
クジラの島の少女 ★★★★
数年前までは誰もニュージーランドの映画なんて知らなかったでしょう(「バッド・テイスト」を除く)。しかし今ではニュージーランドは合作とはいえ「指輪物語」の映画化をやってのけた恐るべき国家というのが全世界の映画ファン共通の認識です。「クジラの島の少女」はそのニュージーランドの映画です。
「クジラの島の少女」は、中国映画の感動作「變臉(へんめん) この櫂に手をそえて」を宮崎駿が監督したような映画です。おじいちゃんの事が大好きな少女パイケアが一生懸命おじいちゃんを慕うというプロットにマオリ系(ニュージーランドの人種)の伝説が絡んできます。まあこれだけだったら「イイ感じのミニシアター系映画」でしょうが、この映画にはもう一つ重要な要素がテーマとなっています。それは女性の権利の確立です。
「クジラの島の少女」はマオリ族の村を舞台にしています。マオリ族では「リーダーは男性がなるもの」となっていて、女性の入る余地は一切ありません。男性の役目(主導権を握る)、女性の役目(子を育てる)が決まり切っているのです。映画は途中からマオリ族の「リーダーを生み出す伝統的な教育」が出てきます。そこはもちろん男性の場です。
しかしヒロインのパイケアはそれでもリーダーとなる練習を行う。パイケアが「神聖な伝統を女が汚すな!」と怒鳴られ怯える表情は男の僕でも恐怖を共感します。こうして苦労の末にリーダーとしての素質を手に入れても、パイケアはリーダーにはなれない。そもそもパイケアの目的はリーダーになる事ではない。自分が女性であることの疑問をぶつけるために、おじいちゃんを慕うために、練習をしていただけなのです。
それじゃあこの映画はどうやってクライマックスを迎えるのか、どんなオチがつくのかと言うと・・・それが[宮崎駿]なのです。っていうかもし「クジラの島の少女」が[アニメ]だったら[宮崎駿の新作]として十分に成立します。
「クジラの島の少女」は21世紀に相応しい現代劇ですが「伝統を否定する」モノではありません。それどろかあくまでも伝統と神話に則した映画です。否定されたのは千切れたロープであり、このロープを再生させるのが新たなるリーダーなのです。
● パイケア
彼女を演じたケイシャは来日時に「くだらないハリウッド映画は観たいと思わないわ」と言っていましたが、好きな俳優はヴィン・ディーゼルだそうです。気持ちはわかる。それと来日したのに日本の場所を知らないらしい。ケイシャちゃん、わかりやすく説明するとオーストラリアとニュージーランドの関係は中国と日本みたいなもんですよ(違う)。
● パイケアのおじいちゃん
演じた人はニュージーランドの文化人らしいが、世界配給された映画はコスナー&レイノルズのケビンコンビによる「モアイの謎」だけのようです。
● パイケアのお父さん
普通映画のストーリーって「現代的な考えを持ち世界に目を向けた父親、ヒロインの良き理解者」と「現代的な考えを持たない地元のチンピラの叔父さん、っていうかただのデブ」というキャラがいたら、父親のほうがヒロインをサポートしませんか?父親出てこないじゃん。あのオープニングで共感しまくったのに。
● パイケアの叔父さん
ナイスガイ。ダースモールの如き槍技をたるみきった贅肉から繰り出す。
● [新しいお母さん]
彼氏の故郷に行ってみたら自分が[部族の母]だったっつーのは驚きだろうな。
● マオリ系
映画を見る限りダイエットという概念が無いようです。
● マオリの村
30代、40代にチンピラが多い。
● ニュージーランド
日本なんかよりも遥かに女性が社会進出している。
その他
徹夜仕事明けでぼーっとしていたためか、僕が大嫌いな画家クリスチャン・R・ラッセンの画廊を何故か観に行きました。じっくり鑑賞すると確かにあの透明感は惹かれるものがありますね。
画廊にクリスチャン・R・ラッセンの写真があったのですが、レニー・ハーリン系の外見だったのでビックリ。
● 閉ざされた森 ★★★★
こういう風に観客をバカにした映画は大好きです。
03/10/5 TOP文のみ
ロボコン ★★★★★
全く観るつもりの無い映画でしたが、秘宝掲示板でばってん荒川氏が「史上初ロボットアニメ実写版」と評しているのを読んで「んなバカな」と思って観に行きました。マジだったとは・・・。2003年は大豊作の年です、いい映画ばっかりだ。
「ロボコン」は一応は青春映画です。青春映画っていうのは邦画がもっとも得意とするジャンルで傑作も数覆い。でも「ロボコン」が描くのは理数系の青春です。過去にも理数系の青春映画はあるけど(「遠い空の向こうに」とか)、やっぱり理数系の人達の青春は映画として成立しにくい。だって青春ってスポーツに打ち込んで、ケンカして、友情があって、バイクに乗って、海に行って、音楽があって、世間の理不尽に悩んで、不良になって、恋愛があって、自分の将来に悩んだりするものでしょ?だからこそ映画になる。だけど勉強ばっかしてロボットとか好きな奴らにそんな青春は無いだろ!と書くとこの映画を否定することになってしまうので横線を引かせてもらいます。でも普通の青春映画だったら「海辺でたそがれる主人公・・・そこへゴツイ暴走族のあんちゃんがタンデムシートに女を乗せてからんでくる」というシーンが、理数系の青春映画だとどんなに惨憺たるシーンになることか!本編を観て確認して下さい。
大体青春映画ってのはかわいい顔した俳優を主役に持ってきて、その周囲を若くて情熱があるイイ顔をした役者達で固める。そうやって僕達の共感を得るべきなのに、「ロボコン」は本物の理数系男子高校生を使います。それじゃあ「僕達の共感」どころか「僕達自身」じゃないか!いや高校生だけじゃない、「ロボコン」は製作費というものが非常に安く、随所に一般人にご出演を願っています。特にロボットコンテストの審査員達は絶対にそこらへんの老人を使っているだろ!
映画のストーリーは落ちこぼれ達がロボットコンテストを目指すというものです。自分に自信を持てず、自分の力を発揮させようとも思わない部長。自分の考えに固執して、他人とのコミュニケーションすら拒否する天才。物事にまじめに取り組もうとしない不良。そして毎日をダッルそーに暮らすだけのヒロイン(長澤まさみが好演)。途中まではこの4人のマッタリとした青春映画です。しかし後半になると壮絶なバトルアクションが展開されます。何せ敵がアナコンダとかスパイダーマンとかですから。
後半のバトルシーンは異様に緊張感があり、とてもリアルなのですが、その理由はパンフレット読んで理解できました。本当に長澤まさみがロボットを操縦していたのですね(理由:遠隔装置が取り付けられなかったから)。このバトルシーンの面白さは、細かいカット割り等の映画演出を行わずにリアル志向にこだわった監督、スタッフ、俳優、高校生全員の努力の賜物でしょう。監督の「フィルムが足りるかどうか心配でした」という言葉に、安易にデジタルビデオに逃げない映画屋のこだわりを感じます。
脚本も上手いです。ロボットコンテストの単調な展開を避けるために変化球を投げまくって、観客を飽きさせません。僕は[最終決戦の必殺技は絶対に「8段落とし」だと]思い込んでいました。あの[新必殺技]が決まったときは、ちょっとした拍手が起きましたよ。
また「ロボコン」は勝つ事と負ける事の描き方も上手いです。何も無い落ちこぼれ達には勝つ事でしか自分自身を証明できない、だからこそ頑張ろうとする。でもこの目的は途中で消えて別の目的が出てきます。ヒロインは「何かに一生懸命取り組んで青春をしたい」と夢に思い、そして[映画の中盤でその夢は叶う]。でもその夢を少しでも長く観続けるには勝つしかない・・・。この決心をするシーンはかなり感動できますが、こんな設定にすると負けた人達を否定するのでは?と思ってしまいます。でもそうじゃない。劇中、次々と敗北していく高校生達の姿は青春の目的は勝つ事ではないとハッキリと示します。
「ロボコン」には色々感動できるシーンがあるけれど、僕が一番感動したのは”金具の代わり”のシーンです。だけどあの”金具の代わり”は現実的には有り得ない。でも現実的に成立していなくてもそこに至るドラマが成立していれば、その感動、その想いは観客に強く伝わってくる。映画とはそういうものです。そう思うだろ?青島刑事!
本来なら4つ星くらいが妥当かもしれませんが、この映画に関わった高校生達全員に、そして映画云々っつーよりも彼らの青春を観客にも一緒に体感させてくれた事に感謝の意味を込めて5つ星にします。
しかし三十路手前だってのに高校生役をこなせる荒川良々って・・・。
その他
● クジラの島の少女 ★★★★
宮崎駿の新作って実写だったんだ!(ウソ)
● パンチドランク・ラブ ★★★
上手すぎる、余りにも上手すぎる。
● トゥームレイダー2 ★★
サイモン・ウェストより下手ってどういうことよ!それとこのプロットは島津製作所の田中耕一さんが世界征服を企むっていう事ですか?
音楽
○ 発売日にリンプ・ビズキットの新作を買いに行って、視聴して買わずに帰りました。「クラック・アディクト」が収録されていないじゃん!
○ omiさんからの情報でソニックマニアというイベントが冬にあるらしいのですが・・・メインが・・・ウソだろ?
○ またまたアンドリューW.K.のライブに行ってきます。前回の来日時にギタリストのジミーさんと同じ格好をしようと思い、クソ寒い2月だというのにアロハに短パンという最低のファッションで突撃。「どうせオレと同じ事考えている奴は他にも何人かいるだろ」思ってたら誰もいなかったので、アロハ着ているのは僕とジミーさんだけという状況でした。今回も同じ過ちを繰り返そうと思っています。ですから踊るファンは会場でアロハがいたら殴っておきましょう。ちなみに一緒に行く友人は踊る2のファン、しまった!やられる!
03/10/2 TOP文のみ
バーティカル・リミット(はどうでもいい) ★★★★
日曜日にテレビで流す「バーティカル・リミット」。この映画は以前破壊屋掲示板でも結論が出ましたが素晴らしいコメディ映画です。3組の芸人が頂点を目指して繰り広げる決死のギャグを心の底から楽しみましょう。真面目に観ればフランス映画の大傑作「恐怖の報酬」と同じような事をやってるような気もしますが、まあいいや。
しかしあらゆる自然の中でも、もっとも厳しく鋭く人間に突き刺さる”雪山”を舞台にした映画って「クリフハンガー」「バーティカル・リミット」「クリムゾンリバー」「ホワイトアウト」とどうして笑える映画が多いのでしょうか?(真面目なのもあるけど) あ、アラバマさんからの情報ですが「クリムゾンリバー」の続編がリュック・ベッソン脚本で作られるそうですね。でもクリムゾンリバーとは”優生学”を示すのだから、2度も”優生学”をネタにしたストーリーは作りにくいのでは?と疑問に思ってしまいます。しかしさすがはリュック・ベッソン「クリムゾンリバー2 地獄の天使」というとんでもないサブタイトルをつけてやる気を見せてくれます。日本じゃビデオスルーっぽいタイトルだけどさ。
「おいおい映画会社のボンクラども!お前らジャン・レノ主演のカンフーミステリー映画なんて素晴らしい企画に何で俺を呼ばなかったんだ!続編は俺に任せろよ!」
「でもベッソンさん、あれはカンフーじゃなくてジャポンのゲームなんですが・・・」
「だからこそ俺だろ!俺はジャポニスム崇拝の映画監督だぜ?」
「あんたWASABIで日本人のファンを大勢裏切ったじゃないか!」
「もう覚えてねえよそんな映画。それに今だってジャポンじゃ俺が巨匠扱いのCMが流れているんだぜ」
なんて会議があったのは間違いないでしょう。
オマケネタ
○ 本屋さんで「踊る大捜査線2」のシナリオブックを見つけて愕然としました。この世にこんな便利なものがあったとは・・・。
○ ロボコン ★★★★★
マッタリした青春映画だと思ってたが、クライマックスで真面目に感動した。つーか今年は豊作すぎる。