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04/10/25   TOP文のみ更新

トルク   ★★★★★

ややネタバレ気味の感想です。ご注意を。


    「トルク」はアメリカでは2004年最悪の映画と呼ばれており、IMDBでも映画史上のワースト60位にランクインしている(IMDBに登録されている映画は2000万本だぞ)。何を言うのだアメリカ人よ!お前等こんなに素晴らしい映画を自分達で作り出しておいて何故否定する?そもそもお前等の国では「デビルマン」が公開されていないのに、2004年ワーストが語れるわけがないだろう!

    「トルク」は精神年齢の低い「トリプルX」と、偏差値の低い「ワイルド・スピード」などを作ったプロデューサーが送り出す、IQの低いバイク映画。おそらく「トルク」の精神年齢と偏差値とIQの合計値は3桁に達しないだろう。だが知性の低さを補って余りある時速の大きさが、この映画のパワーを生み出している!もしこの映画をデートムービーに選んだら、彼女から「何で「2046」にしないのよ!」と怒られること間違いナシですが、まあ映画館は男性だらけだったので、そんな心配必要ないな。
    ストーリーは「ワイルド・スピード」のように、ワル達が化け物のようなカスタムマシンで暴れるだけなんだけど、それでも「ワイルド・スピード」は主人公が警察官で、そこらへんの良識はある。でも「トルク」は麻薬パクって逃げている主人公に、イイ奴等が揃っている黒人ドラッグ暴走族と、悪い奴等が揃っている白人ドラッグ暴走族が絡むという、登場人物全員が麻薬関係の犯罪者
    オープニング、いきなり「ワイルド・スピード」のような改造車同士のレースから始まる。改造車達は荒野を時速160マイル(時速250キロ超え!)で爆走!危険だ、こいつら危険すぎる。しかしその時改造車達の後ろから、弾丸のように迫ってくる何かが!バイクだ!主人公のバイクがもっと早いスピードで突っ込んできた!そしてバイクは推定時速300キロのウィリー走行で改造車を抜く!危険だ!つーかバカだ!同時に画面にバアアアーンと「TORQUE」のタイトルが。最高に頭悪いぜ!
    ガソリンスタンドについた主人公は「四輪乗りはアホだ!」とドライバー達とケンカ、しばらくすると今度は黒人暴走族とケンカする。さっきからケンカばっかでストーリーが進まない。頭悪いからな。
   黒人暴走族に絡まれた主人公、そこに黒人暴走族のリーダーのアイスキューブが登場。主人公にインドネシアの話を聞いてくる。主人公は白人暴走族からドラック盗んで、最近までインドネシアに逃亡していたのだ。
「インドネシアのスシは旨かったか?」
「スシは日本だよ」
「黙れ!この黒ン坊!」

などとゴキゲンな会話をして荒野のバイク祭りに向かう主人公。
    バイク祭りでは、何故か巨乳のお姉ちゃん達があっはーんとバイク洗っていた。ちなみにこのシーンが前半のクライマックスです。
    そして主人公は昔の恋人に出会い、ラブシーン。恋人が「オホホ、捕まえて御覧なさい」、主人公が「アハハ、待て待てぇ」とお花畑でやるべき行動を、恋人と主人公がバイクに乗って人ごみの中でやってしまうのだ。ラブシーンというよりも暴走シーンにしか見えなかったぞ。

    そうこうしているうちに主人公は白人暴走族の罠にはめられて殺人事件に巻き込まれる。そして仲間達と共にバイクで逃亡・・・。ようやく始まったストーリーは結構ダラダラ描かれるんだけど、映画が好調になってくるのは後半。森の中でバイク軍団が対決するという、日本の特撮映画みたいなシーン。[鉄道の上をバイクが走って対決する]という「ミッション・インポッシブル」の1と2のクライマックスを合体させたお得なシーンもある。
    何故かマトリックスのパロディキャラが登場。そう、次は高速道路でマトリックス・リローデッドばりのアクションが始まるのだ!単に無駄な破壊を撒き散らしているだけどな![この高速道路で、ほぼ和解したはずの主人公とアイス・キューブが何故か殴り合っている辺り「男は殴りあわないと友情が芽生えない」というパターン通りで微笑ましい]。

    クライマックスではバイク屋での大乱闘が起きたり、金髪美女とゴス美女がバイクでキャット・ファイトという、今年のベストシーンにランクイン間違い無しのシーンを挟みつつ、この映画の真のクライマックスが!
    そう宣伝で煽っている10秒で時速320キロに達するバイク「Y2K」が登場するのだ!それはバイクじゃなくてミサイルだろう!だいたいカタパルト無しに10秒で時速320キロは無理だろ!加速時のGとかどーすんだよ!主人公はノーヘルでサングラスかけてトム・クルーズ気取ってんじゃねえよ!サングラスなんて一瞬で吹っ飛ぶし、風圧で口は凄い形になるぞ!力学なめんな!と思っていた僕だけど・・・。
    主人公がY2Kのエンジンを「ブロロ・・・」とかけただけで、バイクの後ろにいた人間達が10人位吹っ飛んだ。やべえ!マジだよ!この映画マジだよ!この映画のスタッフ達はマジで時速320キロのバイクアクションやるつもりだよ!よし!力学が許さなくてもオレが許す!行けえーーー!(←映画観ていて、久し振りにこういう気分になった)
    そしてY2Kが発射すると(発進という言葉は適切ではない)、驚天動地のバイクアクションが展開!しかも場所は荒野とかレース場とかじゃないぞ、ちゃんとロサンゼルスで超爆走。もちろん走ってるだけじゃなくて、時速320キロで銃を撃ったり殴ったりするぜ!頭悪いからな!バイクが通りすぎるとお姉ちゃんのスカートが「OH!」ってめくれるぜ!お約束だからな!


   「トルク」の事をバカバカ言ったけど、一番バカなのは「トルク」で大喜びしている自分だ。
    クライマックスはメチャクチャ興奮しましたが、冷静に考えればやってることは「デビルマン」のデビルマンVSシレーヌと同じレベルですね。でも面白さが違うんだよ!それに「ダイ・ハード2」以来の[超高速引火ネタ]が観れたのが嬉しい。
    僕は「トルク」を観て、チャーリー・シーンの「ザ・チェイス」というケッ作を思い出した。中学生だった頃の僕は「ザ・チェイス」をレンタルをして毎日観ては、返却してまたレンタルするというのを繰り返していた。この「トルク」は、あの「ザ・チェイス」に匹敵するケッ作だと思う。もし僕が中学生だったら、きっと今日は一日中映画館で「トルク」を観ていたことだろう。でももう大人なので「2046」観に行きました


● 主人公
    ラモーンズのTシャツ着用。トム・クルーズのバッタもんみたいな人。監督もそこらへんわかっているらしく、M:I=2のパロディカットを入れまくる。

● ヒロイン
    ローリング・ストーンズのTシャツ着用。巨乳の姉ちゃんが次々に登場した後に出てくるので、最初のインパクトは弱い。

● 主人公の相棒の韓国人
    メタリカのTシャツと”不名誉”と日本語で書かれたパンツ着用。恋人がレイチェル・リー・クックのバッタもん。

● 白人暴走族
    モーターヘッドのTシャツ着用。彼等の立てた頭の悪い作戦は次々に成功する。

● 白人暴走族の彼女
    最高。彼女の壁紙探してダウンロードした

● 黒人暴走族
    黒人暴走族って似合わなくてカッコ悪いな。僕の中では黒人といったら、MTVのPVみたいに、黒人ギャングは役半分がデブで、HIP-HOPファッションと、下品な金モノアクセしているイメージがあるんだけど、「トルク」ではそーいう奴等が暴走族やっているんだよ! ライダージャケットをバーンと着ているのに違和感が。

● アイス・キューブ
    と思ったけどデブの黒人でも有名な暴走族いるよな!「AKIRA」のジョーカーだよ。
    よく、「黄色人種=猿」「黒人=ゴリラ」という発想は白人の差別思想だ!っていう話聞くけど、「トルク」でアイス・キューブがケンカのために仲間集めるときに、「ウホッ!ウホッ!」と声をあげていたぞ、やっぱり黒人はゴリラじゃん!。同じ被差別猿として仲良くしていきたい。

● Y2K
    映画だけのネタだと思っていたら、パンフで実在するバイクだと知ってビックリ。理論上は時速400キロ出せるらしい。バイク業界なめていたのは僕だった。でも2000年問題っていう名前はカッコ悪いな。

● ジョセフ・カーン監督
    韓国系アメリカ人の映像作家。こいつの作り出す映像は面白いので今後チェックしていきたい。韓流ってのは男前の俳優達のことじゃない、こいつみたいにパワーを持った映画人の事だ。
    ちなみにこの監督はバイクが怖くて乗ったことが無いらしい。僕も同じだよ!しかもバイクの知識は「AKIRA」程度だと映画秘宝で嬉しいこと言っていた。僕も同じだよ!いや、ファミコンでエキサイトバイクやりこんでいた分、オレの方がバイクに強いぜ!

雑談


● >友人知人並びに破壊屋の皆様方
    永らく皆様からご愛顧頂いたスパイダーマンの全身タイツですが、全身タイツはキツイです。もうアレを着るのはやめますジャージタイプのスパイダーマンスーツを買いましたので、そちらのほうを宜しくお願い致します。僕のスパイダーマンの映像観た人ならわかると思うけど、あの全身タイツは何度も洗って色落ちも激しいので、完全に水色になっちゃった。「スパイダーマン2」のあのシーンは人事じゃないんですよ。
    新型スパイダーマンスーツには以下の様な利点があります。
1:全身タイツじゃないので、着るときに心の抵抗が少ない!
2:全身タイツじゃないので、干すとき目立たない!
3:全身タイツじゃないので、一人で着替えられる!



● 最近「シークレット・ウィンドウ」の予告編に出てくるおっちゃんがジョン・タトゥーロだと知って驚いた。

● 「キャット・ウーマン」の予告編で蹴っ飛ばされているのがシャロン・ストーンだと知った時はもっと驚いた。

● プリティシリーズ最新作と銘打って「プリティ・プリンセス2」を宣伝するのは、「沈黙」シリーズと全く同じで微笑ましい。




● エクソシスト・ザ・ビギニング   ★★
    まさか、こういう形でレニー・ハーリン先生の新作を拝もうとは・・・。スパイダー・ウォークどころかスパイダーマンなシーンがあってウケた。


● 2046   
    映画作る時に脚本を書かないという「トルク」以上にバカな男達が作った映画。見事なまでの失敗作。数年前のウォン・カーウァイブームが夢のようだね。     以下はキムタクがアンドロイドと恋に落ちるシーン。



2046に向かう列車の中・・・


しかし1224から1225までは寒い地域・・・


「寒いので乗客の皆さんは抱き合ってください」



しかしキムタクの周囲には他に乗客がいなかった・・・







そこでキムタクはアンドロイドとセックスする



    このシーンでクスッと笑ったら隣のキムタクファンに睨まれた。しかもこのシーンの意味は「1224(クリスマス・イブ)と1225(クリスマス)は恋人達が求め合う日だ」という説明がつく。ちげえよ!クリスマスはキリストの生誕を祝う日だよ!セックスする日じゃねえよ!ウォン・カーウァイ、お前は日本の若者か?


「2046の」上映終了後にまたぴあの出口調査
ぴあ「この映画は100点満点で何点ですか?」
「マイナス2046点です!」
ぴあ「え?」
僕「冗談です、0点です」(冗談じゃないよ、本気だよ!)
ぴあ「そうですか、結構です」
僕「え?もっと聞くんじゃないんですか?」(普通、ぴあの出口調査は結構長くかかる)
ぴあ「低得点の場合は参考にしないので・・・」



さすがもっとも参考にならないユーザレビューだな。


(オマケ:破壊屋管理人は日本の若者ですが、一人で「2046」観に行きました。)

アクセス解析ネタ、再び


    アクセス解析でわかるんだけど、最近の破壊屋は「デビルマン」関係の言葉で検索してくる人が非常に多い。アクセス解析を始めてからずっと”破壊屋を検索する単語一位”はもちろん「破壊屋」だったんだけど、今月で初めて「デビルマン」が一位になった。
    このアクセス解析は非常に面白くて、「トロイ」公開中だった時は「トロイ」のやおい関係検索が凄かった。最近はWEB日記で「破壊屋の管理人は職場の人だった!」というのがありました。でもアクセス解析のおかげで、僕も彼のWEB日記を見つけた事になる。お互い差し違えましたね

    夏に我が家でバーベキューをやったときに、友人達に何か面白いものを見せようとして、破壊屋のアクセス解析を見せたんだけど、その時は「ハリポタ」関係の検索が多く、特にハーマイオニーが酷いことになっていた

エマ ワトソン セックス
エマ・ワトソン ハーマイオニー キス
エロ ハーマイオニー
エロ ハリー×ハーマイオニー
エロ・エマ・ワトソン
ハーマイオニー
ハーマイオニー アナル
ハーマイオニー エロ
ハーマイオニー エロエロ
ハーマイオニー キス
ハーマイオニー ジーパン
ハーマイオニー バッグ
ハーマイオニー パンティ
ハーマイオニー ロン エロ
ハーマイオニー ロン キス 結婚
ハーマイオニー 神話
ハーマイオニー 全裸
ハーマイオニー 犯される
ハーマイオニー 父
ハーマイオニーを ハリーが 犯す
ハリー ハーマイオニー セックス
ハリー ロン セックス
ロン ハーマイオニー ベット キス
ロン ハーマイオニー 下半身
ロン ハーマイオニー 無理矢理
ロン ハーマイオニー 咥え


    ってマトモな検索は「神話」「ジーパン」「バッグ」「父」だけじゃん! あまりにも酷い検索結果に、友人には「ハーマイオニーがかわいそう」という意見が出てくる始末。でもそういった言葉で検索に引っ掛かる破壊屋も結構酷いんだよな・・・。

04/10/17   映画の感想(デビルマン)更新

ハッピー・バースデー・デビルマン

    ハッピー・バースデー・デビルマン!(←この台詞がトラウマになった)。先週の日曜日はデビルマンの事を書き散らした文章アップして、会社に出勤。24時間近く会社に残って(三連休の中日なのに・・・)、家に帰って破壊屋のアクセス調べたら、某巨大掲示板からのアクセス数が5000近くもあった。さらにその後は他のサイトからもリンクされ、連邦騒動以来の一日一万アクセス状態に。僕はその某巨大掲示板は見ないので、何事かと思っていたけど、親切な人から「東映にお金を落とさずとも内容を一通り全部把握出来るサイト」とされている事を教わりました。映画を観る観ないはみなさんにおまかせします。ちなみに僕はとある事情でデビルマン観る時に領収書切ればお金もらえたんですが、領収書切るのがメンドイこともあるし、最初っからバカにするつもりで観たので自腹切りました。
   それと今日東京国際ファンタスティック映画祭の秘宝祭りで、デビルマンの大判パンフレットを掲げていたら、映画ライターのギンティ小林さんに「デビルマン!クソヤロウ!」と声を掛けてもらえました。ちょっと嬉しかった。


    映画掲示板で友人のdagu君がセカチューの質問ネタを書いて、BBさんが答えて、僕が文句つけただけで、かなり長いスレッドになったのでビックリ。みんなセカチューのことを食わず嫌いしているのが素晴らしいですね。かくいう僕も、2004年5月は映画館へ16回行くという自己最多記録を達成したのですが、その月に公開のセカチューは結局観なかった。映画館に行く度にセカチューの行列を観ていたなぁ。
    セカチューのDVD発売日は12月23日ですが、クリスマス・プレゼントにセカチューを選ぶ男子は本当にいるのだろうか?そーいや去年クリスマスとクリスマス・イブに破壊屋が荒らされました。確かに破壊屋はTOPでクリスマス気分を盛り上げていましたが、アレは画像をクリックするとアイ・ヘイト・クリマススに行くというオチがあったのです。仲間を攻撃するような真似はやめましょう


● 父、帰る   ★★★
    超久しぶりに劇場でロシアの長編映画を観た。「動くな!死ね!蘇れ!」以来かな。
    12年間家に帰ってこなかった父と子供が無理矢理旅行に行くだけの映画。粗暴な父はキリストとして描かれる。例えば父がパンを与えるシーンを、わざわざ宗教画と同じ構図で描く。
    物語は子供の視点からのみで語られる。子供にとって父とはキリストのように絶対的な存在なのに、子供をマトモに理解しようとしない父はあまりにも不条理。この文章を略すと絶対的な不条理。そんな存在を描いた映画です。映画を観た人ならわかると思いますが、不条理は最後まで決して説明されない。不条理を残したまま・・・。


● ヘルボーイ   ★★★
    地獄少年へるぼーい!石の右手を持つヘルボーイ!猫が大好きヘルボーイ!でも一番好きなのはセルマ・ブレアだ!


● モンスター   ★★★
    アメリカ初の女性連続殺人鬼「アイリーン・ウォーノス」を描いた映画。ストーリー、演出、共にたいした事なし!だけどシャーリーズ・セロンの演技力をガップリ見せ付ける映画。監督もそれを引き出している。
    ラブストーリーの要素もあるけど、女性連続殺人鬼の最期の言葉は[「信仰は山を動かし、愛は困難に打ち勝つ。なんてクソ食らえ。」] 正面切って愛を唾棄する映画って実は珍しい。


● JACKASS   ★★★★★
    東京国際ファンタスティック映画祭の秘宝祭りで鑑賞。最高!!場内は爆笑と悲鳴で包まれていた。秘宝読者って男が多いし、残虐なシーンに見慣れているはずなのに、それでも悲鳴があがるほど怖いシーンがある。


● ヘヴンズ7   ★★★
    同じく東京国際ファンタスティック映画祭の秘宝祭りで鑑賞。「マッハ!!!!!」とは一味違うタイのアクション・コメディ映画。ベトナム戦争末期、7人のタイ人兵士が秘宝を巡ってアメリカ軍と対決するという内容。タイ人の名前なんて7人も覚えられるわけがないけど、日本語字幕が「赤いパンツをはいている男=赤パン」「パンチが硬い男=鉄拳」「格闘家=ムエタイともの凄くわかりやすい。ギンティさん達が勝手につけた字幕らしいけど、本公開もこれでいくらしい。
    映画自体は途中までは退屈だけど、クライマックスは絶好調。またラストは「マッハ!!!!!」で仏教国としての誇りを見せたタイ映画とは思えないほど罰アタリ!
    上映終了後には「ヘヴンズ7 2」の予告編が流れるんだけど、今度の敵は日本軍ベトナム戦争末期と第二次世界大戦って30年近く離れているのに!

最’凶’絶叫計画   ★★

    「ザ・リング」と「サイン」が元ネタになっている超低脳パロディ映画。主演はこういう仕事しかなくなってきたチャーリー・シーン。奥さん役もこういう仕事でしか見かけないデニス・リチャーズ。今回から製作はZAZ(裸の銃シリーズ)が引き継いだ。
    しかし「ザ・リング」は貞子で、「サイン」は[宇宙人]、いくらパロディ映画だからってストーリーが噛み合わないよ!!と思っていたら、衛星放送で呪いのビデオを見てしまった[宇宙人達が貞子(タビサ)を探しに地球にやってくるという、]超強引な展開だった。貞子宇宙進出ですか。
    このシリーズは下ネタが「オースティン・パワーズ」よりも下品ですが、今回もかなり下品。オッパイ、股間、エロ、排泄物、死体、マザー・テレサなどはともかくとして、弱者攻撃ネタがパワーアップしているのが凶悪。さらにリングの正体は、[便座に座ったオッサンのケツをトイレの穴から見た光景だったという]、汚いオチもつく。鈴木光司も中田秀夫も、自分達が作り出したイメージがこんな扱いで世界に発信されるなんて夢にも思わなかっただろうな。
    ちなみに観客全員一致で爆笑したネタはやはりマイコー。幼い娘がいる家にマイケル・ジャクソン(本人)が忍び込んで、チャーリー・シーンに「てめえ!娘に何をした!」と言われて、マイコーは少女には何もしないよ」物凄く説得力のある言い訳。そしてオチは[チャーリー・シーンがマイコーをベランダから吊り下ろす]。でした。もちろん鼻は取れる(お約束)のに、マイコーはエミネムが同じギャグやったら激怒したそうですね。やっぱ金もらってないと怒るのかな。


オマケ:今まで何度も受けてきたけど、ぴあの出口調査やってきました。
「この映画を見るきっかけは?」
パメラ・アンダーソンが出ているからです。」
「(ポスターを指差しながら)誰ですか?」
「いや、ポスターには出ていないんですけど、凄いイイ女優さんで・・・」
と赤帽(ぴあの調査員は赤帽を被る)を困らせてしまいました。

ダンボの恐怖

    このサイトは(トラウマ系)ショックシーンベスト100を揃えたサイト。超有名恐怖映画の傑作シーンから、「クライング・ゲーム」のようなラブロマンスまで入っている。「クライング・ゲーム」のショックシーンは勿論、恋した女が・・・ってヤツ。今だったらアリガチ?だけど公開当時は斬新だった気がする。6位の「アンダルシアの犬」(製作)も怖い。演出自体は怖くないんだけど、女性の目に[剃刀を当ててスッと横に引く]・・・ギャー!邦画が「AKIRA」のぬいぐるみシーンしかないのが残念だけど(2箇所でランクインしている「リング」は両方ともリメイク版)、このベスト100には意外な事にディズニー映画の「ダンボ」が入っています。僕も恐怖映画というといつもディズニー映画の「ダンボ」を思い出す。もちろん「ダンボ」自体は楽しい映画なんだけど、映画の途中で子供が見たらトラウマ必至のピンク・エレファントというシーンがあるのです、僕も子供の頃にピンク・エレファントを見てトラウマとなりました。「AKIRA」のぬいぐるみと、ともに夢にまで出てきたことが何度もある。
    ピンク・エレファントというのは単に誤って酒を飲んでしまったダンボがラリって、ピンク色の象の夢を見るだけの事。でもピンクの象達が歌いながら分裂したり繋がったりする様は、まさにサイケデリックな悪夢。このシーンから派生した言葉かはわからないけど、ドラッグでラリった時のことをピンク・エレファントと言うそうです。

04/10/10   映画の壺(その他7)更新

デビルマン   ★

    アイドル・ユニット、ジュノン・スーパーボーイ、モデル、格闘家、プロレスラー、関取、演歌歌手、漫画家、美少女クラブ、アジテーター
    さてこれは何でしょう?正解は「デビルマン」の役者達です。役者じゃないけどさ。


    僕は70年後半の生まれで、当然デビルマンはリアルタイムで知らない。だけど子供の頃デビルマンのアニメの再放送を見ていて、今でもあの主題歌は大名曲だと信じている。漫画のデビルマンは高校生の頃を読んでみて、アニメと原作が全く違うことも驚いたが、何よりもデビルマンが変身するときに「デッビッィィィィル!」と叫ばないことに衝撃を受けたもんです。
    今回のデビルマンの映画版は、製作途中から原作ファン達が激怒しまくりのようだったし、試写会の反応も最悪だったらしい。僕も台風直撃の最中わざわざ観に行ったんだけど・・・これが最強名高い台風22号の破壊力に負けず劣らずの最凶映画(今年何度目だ?)。

    昔「ファイナルファンタジー7」とか「バイオハザード」といったゲームが話題になったとき、みんな「ゲームがまるで映画みたい」と讃えた。そして最近は下らない娯楽映画は「まるでゲームみたい」と揶揄されるようになった。しかし「デビルマン」はさらに進んで「プレステ2以下」の映像を見せてくれる。もう映画はゲームに負けているのか?一世代前のハードと比べられるような存在なのか?
   
以下鑑賞記(順番はバラバラだと思う、それとネタバレしているから未見の方は途中で止めて。途中ネタバレ警告は有ります。)


● 普段は激混みの川崎チネチッタは、台風の影響で客がほとんどいない。客層は若い人たちに、中止になった川崎競輪の客が仕方なく紛れている感じ。

● 映画が始まるといきなり暖炉の前でくつろぐ子供が出てくる。この時点で不安になる。

● ショッピングモールで不動明(デビルマン)と飛鳥了(サタン)と牧村美樹の三人が出会う。この三人がドラマの核となるはずだが、三人が一緒になるシーンはここだけ。むしろここで舞台となるショッピングモールのほうが重要

● 不動明は飛鳥了にコンプレックスを抱いている。不動明は体は弱いが、強い意志を持っており、また強くなりたいと願っている。などといった重要な要素がイマイチ描ききれない。っていうかこの要素はすぐに立ち消えになる。

● 不動明と飛鳥了が物凄く演技が下手。顔も視線もイイし、役者に双子を持ってくるというアイデアも面白いんだが・・・。台詞の句点を一呼吸で区切る超棒読み。あまりにも棒読みすぎてシーンによっては会話しているのか独り言なのかわからない時もある。あと不動明を演じた人は叫び声も満足に上げられない。「ああああ」って感じ(ゲームで名前決めるのが面倒なときにつけるヤツみたいな)。

● ミーコが女子高生達にハンドボールで苛められている。それを見た牧村美樹がやはりハンドボールで反撃する。元ハンドボール部の僕にはたまらない展開

● 原作通り、飛鳥了はオープンカーで高校に通っている。笑っていいものか。

● 飛鳥了は不動明を父の研究所まで連れて行く。何か事故が起きて飛鳥教授(飛鳥了の父)は死んだらしい。飛鳥教授は最期の伝言を自分撮りで残していた。自分撮りの割には場面が切り替わると飛鳥教授の顔がドアップになってたりして、演出が細かい。
飛鳥教授はどうやら南極の地下から、一つの細胞がガソリン800万リットル分のエネルギーを持つ生命体(デーモン)を発見したらしい。だがその生命体が研究所を遅い、何千人もの研究所員が全員死んでデーモンになったらしい。
しかし何千人も研究員がいるってどんな研究所だよ。国防総省だってそんなに研究員いないぞ。

● 研究所で精子の形をした生命体が不動明に射精、受精した不動明は化け物になる。

● 突然別物化け物が出てくる。でも不動明は一撃で倒す。それを見た飛鳥了は何か天使になりながら「ハッピー・バースデー・デビルマン!」と言う。ああ、これがデビルマンだったのか。デビルマンや不動明のアイデンティティがどういう状態なのかはサッパリわからず。どーでもいいけどこの映画は時々画質が悪くなる。

● 何千人も死んだはずなのに、日常生活は通常通り。

● 不動明は牧村家から(人間としての)誕生日プレゼントでバイクを貰う。不動明は牧村美樹とバイクでデートに出かける。何でセーラー服でデートしているのかわからんかったが、次のシーンでバイクは高校のグラウンドを走っている。通学だったのか! しかし何故グラウンドを走っているのだろう、「通学」という状況を説明しているのか、それとも単に役者が免許持っていないので公道走れないのか。

● 高校ではデビルマンの力を持った不動明が、いじめられっ子達を倒すという「スパイダーマン」と全く同じ光景が繰り広げられる。でもこの映画で唯一マトモなアクションシーンはここだけ。

● 不動明と牧村美樹は教会に行く。だが牧村美樹が教徒という説明は全くされていない。牧村美樹は祈りを捧げる。
「何を祈っていたの?」
「結婚して子供作りたい」

それは願掛けだろ!神社行け!神社!(牧村家の惨劇はこの天罰じゃないの?)

● 不動明の友人牛久は絵描き。彼は飛鳥了の悪魔性を見抜き、飛鳥了をモチーフにした悪魔の絵を描いている。だがこいつはさっきから海岸で海女をモデルにしているので、そっちが気になって仕方ない。何故海女?

● 部屋で休む不動明にワコールの下着を着たお姉ちゃんがやってくる。お姉ちゃんはワコールの下着のまま不動明をさっきの研究所に連れて行く。

● ワコールの姉ちゃんはシレーヌという名前らしい。シレーヌ?シレーヌ!ちょっと待てい!これがシレーヌなのか?(ウソだよ、最初っからシレーヌだってわかってたよ!ただシレーヌ好きとして認めたくなかっただけだ)

● ワコールの姉ちゃんとデビルマンの戦いが始める。ワコールの姉ちゃんが気の抜けた声で腕を振り回しているので、パンチというよりも、モデルのダイエット体操を激しいカメラワークで捉えたように見える。それにしてもモデルに下着と帽子を着せてシレーヌを表現しようとした根性は凄い。

● しばらくしてワコールの姉ちゃんがシレーヌに変身、不動明もデビルマンに変身。フルCGのアクションになって空中戦になる。でも気の抜けた役者の声は相変わらず。映像は超高速で動くが疾走感はまるで無い、10年前の「ガメラ 大怪獣空中決戦」の特撮のほうがよっぽど凄いぞ。

● 予告編と同じ長さの戦闘が終わり、決着はつかず。シレーヌはどっかに消える。

● 不動明と飛鳥了はショッピングモールの喫茶店に行く。ウェイトレスはアンミラみたいな服を着ている。飛鳥了は「生命体(デーモン)は弱くて、それ単体では生きられない、だから他の生物と合体する」と説明している。え?超エネルギーを持つ生命体じゃないの?さっきと説明が違う


以下はネタバレです、未見の方はご遠慮ください






● 不動明はデーモンを殺した事を悔やんでいた、ただしそーいうシーンはなく台詞で説明されるだけ。また不動明はデビルマンの力を牧村美樹を守るために使うことを決意する。だから↑↑↑今までそーいうシーン無いだろ!牧村美樹とデーモンが関わっていないだろ!(原作のように、シレーヌと戦う前に牧村美樹がデーモンに襲われていないと、この決意は成立しない。)

● ショッピングモールでデーモンが人々を襲い始める!狙われたのはたまたまショッピングモールにいた牛久。不動明は牛久の悲鳴を聞いて海岸へ向かう。いや、ショッピングモールだって!

● 海岸についた不動明。牛久を砂浜で探す。だからショッピングモールだって!

● しかし砂浜に牛久はいなかった(当たり前だ)。不動明は海に入る。どこへ行くつもりだデビルマン!

● 不動明は海の中で牛久を探す。それも潜って探すわけではなくて、海面に顔をつけるだけ。だーかーら牛久はショッピングモールなの!

● 海の中にも牛久はいなかった(当たり前だ)。不動明は山に行く。どこへ行くつもりだデビルマン!

● 牛久は山にいた。牛久はジンメンに喰われて取り込まれてしまったのだ。デビルマンはジンメンを一発殴ると、ジンメンは死ぬ。

● ショッピングモールでデーモンが人々を襲い始める!狙われたのはたまたまショッピングモールにいたいじめっ子達。って何で同じショッピングモールでまた同じ事件が起きるんだよ!ちなみにこの映画はこのショッピングモールが何度も何度も出てきます

● デーモンが次々に人々を虐殺していく。逃げ惑う人々の中さっきのウェイトレスがデーモンと戦っている

● デーモン達はお店の外に出て人々を殺している。それを見た不動明と飛鳥了は「助けよう」「助けなくていいじゃん」とか繰り返している。その押し問答はデーモンを倒してからやるべきだと思います。二人が口ケンカしている目の前で人々が死んでいく。

● デーモン達はお店の中で人々を殺している。外じゃないの?

● そこへデビルマンが壁を壊して入ってくる。ああ、この演出がやりたくてわざわざ店の中に戻ったのか。デビルマン圧勝。BGMはヒップホップ。

● 人間が作ったデーモン特捜隊が、デーモンの隠れ家を襲撃する。飛鳥了はデーモン達を助けようとガン=カタでデーモン特捜隊と戦う。しかしもの凄く動きの鈍いガン=カタだ。地面を転げる意味がわからん。

● 小錦が万歳している。

● 小林幸子が買い物帰り。

● ボブサップがテレビ出演。

● 鳥肌実が逮捕される。以上、すべて日常風景のような気がしますが、どれも映画の重要シーンです。

● 不動明は牧村家のおじさんにおせち料理を届けに行く。何故?

● 不動明が空に向かって気の抜けた声をあげるので、おじさんは気まずくなる。

● おせち料理を届けた帰りに、不動明は警官の格好した飛鳥了と出会う。飛鳥了は警官の振りして人殺していたのだ。ってお前サタンだろ!ああ、もう!チマチマと!サタンの力使ってサクッっと殺せよ。

● 「デーモンは人々に潜り込むので、人間差別が激しくなっていった」というナレーションの元に、肥満体の人たちが男を体重で潰したり、肥満体の人たちが女を犯すシーンが流れる。それは肥満差別ではないのか?

● 日本は治安が悪くなってきたので、マシンガンが簡単に手に入る世の中になる。いやマシンガンって高価だし、扱いは難しいし、銃社会の国でも手に入らないような代物だぞ!

● 「日本はデーモンが一杯いるから」という理由で、世界中からミサイルでボコボコにされる。アホか!と言いたいけど、イラクもこんな感じだったのだろうか。

● 日本が反撃する。ただしそれっぽい描写は無い。この後もデーモン特捜隊の地道な活動が描かれる。

● ようやく僕はシレーヌがもう出てこないことを、カイムは存在しないことに気がつく。

● 牧村家で不動明と牧村美樹が語っている。どーでもいいが、何故牧村美樹は部屋にいるときも室内着ではなくて、ファッションモデルが選んだような服を着ているのだろうか。寝ているときも化粧が完璧だし。やっぱ男の子と一緒に暮らしていると、寝顔も油断できないんですかね。

● 降りしきる豪雨の中、不動明がデーモン特捜隊の牧村家から連れ去られる。それは晴天の中の悲劇だった。(文章が矛盾していますが、ホントにこうなんです)

● 原作で名高い牧村家の惨劇が起きる。牧村美樹は箪笥に隠れながら「私は魔女だ!来い!」とか言ってる。じゃあ隠れるな。

● 実はデーモンだったミーコがデーモン特捜隊に襲われる。だがミーコもガン=カタの使い手だった。デーモン特捜隊もガン=カタの使い手らしく、マシンガンを持って撃たずに突撃してくる。ああこの映画は「デビルマン」じゃなくて「リベリオン」なのか!
ミーコはガン=カタでデーモン特捜隊を皆殺しにする。ちなみにミーコが劇中やったことは「デーモンの力を使って地球儀を壊す」「デーモンの力を使って宙に浮く」「ガン=カタで皆殺し」。ってガン=カタしか印象に残らないよ!やはりガン=カタは最強だったか。

● 徒歩で牧村家に帰った不動明は牧村美樹のケータイを見つける。不動明はケータイを見ながら牧村美樹の最期を知る。しかしこの編集だと、まるでケータイカメラに最期が録画されていたように見える。

● 牧村美樹は生首になっていた。不動明は教会へ行って生首を祭壇に捧げる。

● 飛鳥了も教会にやってくる。飛鳥了は人間のことを過去形で喋っているので、人間が滅んだことがここでわかる。散々廃墟写しているのに、そんなことサッパリわからんかったよ。町の風景を描いただけで世界が滅んだことを観客に認識させた「ドーン・オブ・ザ・デッド」とはエライ違いだな。

● 何故か不動明は飛鳥了が戦う。理由は「飛鳥了がサタンだから」。いや、原作はもっとあっただろう。

● 教会には地下遺跡があった(何故?)。地下遺跡で戦う不動明と飛鳥了、いやデビルマンとサタン。

● デビルマンとサタンがぶつかると地球は壊滅した三池崇の映画で同じヤツがあったな。なるほど!あの二人はデビルとサタンだったのか!納得!!

● 地獄と化した地球でデビルマンは力を解放、全長100メートル位になる。サタン泣き出す。

● だが次のシーンではデビルマンは元のサイズ。アレだ、「魁!男塾」であった「気合で大きく見える」ってヤツだ。

● ようやく僕は、このシーンが原作でいうデビルマンとデーモンの最終戦争だと気がつく。

● 戦いが一撃で終わり、不動明と飛鳥了は死にながら仲直り

● ミーコは人間になれた。ミーコは近所の男の子と地獄で生きる決意をする。ってこれがラストかい!

● アイドルソングが流れて映画が終わる。
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