「タランティーノが大ブレイクしていた時期があったけどよー、『トゥルー・ロマンス』はオレが作っんだぜ!」と言わんばかりに、トニー・スコットがザックザクに編集も物語も切り刻んでます。そのフィルムのイジリっぷりはかなりのモノで、一旦画面上で[キャラを皆殺しに]した後に映画が巻き戻り始めて「今のシーン無しね」とかいう反則技までやります。
悪趣味ネタも全開。悪趣味の象徴でもあるジュリー・スプリンガー・ショーが劇中登場し「人種は全部グループ分けしよう!日本人とニグロが結婚したらジャパニグロに!日本人とヒスパニックが結婚したらジャパニックに!」とかやります。腕の切断ネタが時間軸の中心になっているのもおぞましい。そういった過剰なトニスコ節でドミノという女賞金稼ぎの生き様を激しく彩る。だからこのトニスコ節を受け入れることが出来なかった僕にはドミノの生き様に魅力を感じない。今年のワースト候補だったけど、クライマックスからラストクレジットの流れが素晴らしかったので星二つ。
2005/10/31|▼この記事の直リンク先