破壊屋2007200620052004旧映画の感想

ステルス   ★★★★

ジェシカ・ビール(美人女優)、ジェイミー・フォックス(『RAY』のレイ・チャールズ役でアカデミー賞を受賞した俳優)、主人公(前述の2人が一気に有名になったので1人だけ陰が薄い)の3人はアメリカ海軍の優秀なステルスチームだ。ある日彼ら最強のステルスチームに4人目の仲間が加わる事になった。4人目の名前はEDI(エディ)。
エディは高度な人口知能を持つ無人型ステルス戦闘機で、衛星ネットワークに接続して音声認識・指紋認証・網膜認証などのスキャンを行い、9キロ先の人間までを特定できる。また垂直離着陸も可能で、インターネットから音楽をダウンロードして聴くことも出来る。ってそれはi-PODだ

いや、ちょっと待て。スキャンって何だよ。何で飛行機にスキャナーがついているんだよ。「衛星とは連動して」という台詞があるとはいえ、超高速で飛ぶ飛行機が9キロ先の指紋と網膜を解析するってありえない技術だぞ。無人戦闘機よりも遥かに実現が難しい。それに音声ってマイクで拾うものだろ?どうして爆音を放つ戦闘機と宇宙空間にある衛星が音声を解析できるんだよ。それに9キロ先って凄く遠いような気もするけど、戦闘機にとって9キロってのは短い距離だから、そのスキャン機能はあまり意味が無いのでわ?。

エディを見た主人公の台詞
主人公「おい、何で無人戦闘機なのにコクピットがあるんだ?」
技術者「まだ試作機だからな」
この台詞で、[後半主人公がエディのコクピットに乗り込むシーンがあることがネタバレする]。


ミャンマーにテロリストがいるという情報がアメリカ軍に入った。だからアメリカはミャンマーを空爆する事を決定。え!これって超一大事の国際問題なのでわ?しかし「ステルス戦闘機なのでバレない」という都合の良い設定のもとステルスチームによる空爆決行。


ミャンマーに向かう途中、エディがミャンマー市内をスキャンしてテロリスト達を解析する。テロリスト達は都市部のビル内にいるらしいので、ステルスチームはビルを破壊することにした。が、ビルを破壊すると数千人が死ぬことになるので(当たり前だ)、もっとも被害が少ない方法を考えなくてはいけない。しかもビルまでは後数キロなので、マッハで飛ぶステルスチームは作戦を30秒以内に考えなくてはいけない。エディの人口知能が作戦を立てた。それは上空から急速垂直降下しながら爆弾を投下して、速度のついた爆弾でビルの屋上を貫通させ、ビルをキレイに垂直崩壊させるというものだ。

本来ならこの作戦は急速垂直降下しても気絶しないエディの仕事なんだが、主人公がでしゃばっために、主人公が命令違反をして急速垂直降下実行。急速降下して速度のつきすぎた主人公のステルスだったが、なんとか機首を起こしてミャンマーのビル街の合間をすり抜けながら飛んで行った。これってソニックブームでミャンマーにドエライ被害が出ると思うのですが。。

この作戦は成功してビルが爆破された。「テロリストが中にいたから」という理由で、アジアの都市のビルが爆破された。またエディは主人公の独断的行動から「命令違反してもオッケー」という余計な思考を手に入れる。


ミャンマーから帰還するステルスチーム。だが帰還中にエディに雷が落ちた。そしてエディのDNAが破壊され(本当にこーいう演出がある)………。(続く)

2005/11/25|▼この記事の直リンク先

▲一番上に戻る▲2005年の一覧に戻る△破壊屋に戻る

ステルス   放射能の恐怖

以下はネタバレを隠していません


おかしくなったかもしれないエディは放っておいて、ステルスチームの人間3人はタイで遊ぶ事にした。ジェイミー・フォックスは「俺アメリカ人。俺ジェット機のパイロットでベッドインも早いぜ」お前本当にオスカー俳優なのか?とツッコミたくなるような口説き方で現地の女をナンパしている。主人公はチームメイトと恋はしないつもりだったし、他に女がいたはずなんだが、タイでジェシカ・ビールがビキニになったのがきっかけで彼女に恋をする。こうしてタイの休暇は終わった(監督のロブ・コーエンがタイ好き)。


休暇の途中に次なる作戦指令が来た。ウズベキスタンが核ミサイルを手に入れたらしいので、今度はウズベキスタンを攻撃することにした。ウズベキスタンの核ミサイル発射施設に核弾頭が運び込まれる瞬間、ミサイルを打ち込むこという作戦だ。

ウズベキスタン内に侵入するステルスチーム。だがミサイルを撃つ直前になって、核弾頭を破壊するとその放射能がパキスタンにまで及ぶことが判明。
ステルスチームは作戦中止を決定するが、EDIは「標的は破壊する」という設計思想なので、エディが勝手に作戦を実施して核弾頭を破壊。それ設計思想間違っているよな。一番大事なのは命令を遂行することだろ。
他の3人も「もう仕方ないや」という感じでミサイル撃ちまくり。こうしてステルスチームのせいで放射能が漏れ出した。ウズベキスタンの農民達は放射能に襲われて阿鼻叫喚の地獄絵図に陥るが、その被害を見たジェシカ・ビールが「医療援助をお願いします!」と叫んでこのシーン終わり。アメリカのせいであってもアメリカが援助すりゃOKなアメリカ人の側面がよくわかる名シーンです。


ジェイミー・フォックスは怒りエディを追跡する。だがエディとのチェイス中にジェイミー・フォックスは崖に激突して死んだ。ステルス戦闘機が国外で墜落するのって大問題なのでわ?という疑問を他所に主人公とジェシカ・ビールもチェイスを続行。しかしジェシカ・ビールの機体も破損したために、ジェシカ・ビールは戦線離脱。しかしジェシカ・ビールのステルスも北朝鮮上空で分解してしまい、脱出したジェシカ・ビールは北朝鮮に取り残される


残った主人公がエディを追跡する。エディは空中給油施設に行き燃料を補給、その際にエディは機銃で空中給油施設のパイプを破壊したので燃料が漏れ出す。主人公も同じ空中給油施設に来た。だが周囲の大気は漏れた燃料が漂っていて、隠れていたエディが燃料に火をつける。引火した燃料と施設は大爆発を起こす。とてつもない大爆発を起こす。すごい大爆発だ。どれくらいの大爆発かというと、宇宙からの視点で描かれるくらいの大爆発だ。でも主人公は何とか爆発から逃げ切った。


エディはどこへ向かうのか?実は仮想戦闘プログラムのロシアの核施設への攻撃を実行しようとしているのだ。主人公はエディと通信をして説得しようとする。
「エディ!命令に従え!」
「あなたは命令に従わず作戦を実施してました(ミャンマーの事)」
「そのプログラムは仮想プログラムだ!現実じゃないんだ!」

「私には仮想と現実の区別がつきません」
エディ、それじゃあ人工知能じゃなくて単なる危ない人だよ。


領空を侵入されたのでロシアの戦闘機スホーイがやってきた。自国を防衛するんだからロシアとしては当然の権利である。そこで主人公はどうするかと言うと…。エディと手を組んでロシアと戦うことにする。おい、他国に侵入して防衛線を攻撃するって宣戦布告みたいなもんだぞ。主人公が悪側じゃん。しかも主人公はエディに親友殺されてるやんけ!
次々にロシアの戦闘機を撃墜する主人公とエディのステルスコンビだが、エディは被弾して火災が発生する。 ロシアの戦闘機を全滅させた後、主人公は今更エディの説得に成功
「俺の命令聞いたから助けてやるぜ」
と言って主人公は湖にミサイルを撃ち込む。そうすると巨大な水柱が出来るので、エディは水柱の中に突っ込んで消火成功。主人公とエディはアラスカにある秘密基地に帰還することにする。こうして主人公とエディには絆が生まれた。 例え友を殺した相手でも、共に戦ったのなら、友となる。まるで『魁!男塾』みたいな展開になってきた。(続く)

2005/11/26|▼この記事の直リンク先

▲一番上に戻る▲2005年の一覧に戻る△破壊屋に戻る

ステルス   朝鮮半島の中心で、愛を叫ぶ

以下はネタバレを隠していません


主人公とエディはアラスカにある秘密基地(民間施設)に帰還した。だがそれは黒幕達の陰謀で、主人公は基地の人間に毒殺されそうになる。主人公は偶然助かるのだが、その後主人公はマシンガンで施設の人間を殺し始める。さらに主人公は格納庫にいたエディのコクピットに乗り込み、格納庫内でミサイルを発射して基地を破壊。基地からの脱出に成功する。基地にいた敵はみんな死んだ。実は一人だけ助かっているんだけど、基地から離陸した主人公とエディが戻ってきて、さらにミサイルを打ち込んできたので彼も死んだ(このシーンはエディの設計者を助けるためなんだけどね)。


主人公はジェシカ・ビールを助けるためだけにエディと一緒に北朝鮮に突撃することにした。拉致されたわけでもなく勝手に敵国に入った自国の人間のために軍事行動を取るなんて日本人には考えられません。
だがここで大きな問題が。被弾しているエディにはもうステルス性が無いのだ。アメリカ軍が主人公を説得する。「やめろ!それは戦争行為だ!」(今まで気がつかなかったのか)。 しかし最早エディ以上に暴走した主人公を誰も止められない。エディと主人公は敵に見つからないように高度4.5メートル以下で北朝鮮を飛行。ソニックブームで次々に破壊される北朝鮮の民家

その頃ジェシカ・ビールは北朝鮮軍を返り討ちにしながら38度線まで逃亡し、韓国に逃げ込もうとする。だが38度線に差し掛かった時に遂に国境警備兵に見つかってしまう。最大のピンチの時にを乗せたエディと主人公が駆けつけた!そうジェシカ・ビールを助けるためにっっっっっ!


エディと主人公はジェシカ・ビールを助けるために


38度線にミサイルを撃ち込んだ


38度線の国境警備施設にミサイルを撃ち込んだ


エディと主人公の攻撃を受けて爆発炎上する38度線


韓国人と朝鮮人が激怒しそうな大問題シーンだ。


エディは全てのミサイルを使い切った。主人公はエディを着陸させ、ジェシカ・ビールの元へ駆けつける。朝鮮半島の中心で、愛を叫ぶ二人。だがその時生き残っていた北朝鮮軍のヘリコプターが襲ってきた! しかし主人公に仁義を感じたエディがヘリコプターにカミカゼアタック(注:エディは人口知能)。ヘリコプターと共に爆発して死ぬエディ。38度線に友軍(韓国軍?)の戦闘機達が来てくれたので、二人は助かった。二人のアメリカ人が助かったけど南北問題の解決には致命的な問題だろう。
こうして世界各地で国際問題を撒き散らしたステルスチームの物語は終わった。


ラスト、ヘンリーの葬儀シーンで終わる。自国内に潜む敵国の人間を捕らえようとして殺された朝鮮人達、自国に侵略してきた敵戦闘機を迎撃しようとして死んだロシア人達、ビルを爆破されたミャンマーの人達や、放射能に侵されたウズベキスタンやパキスタンの人達もたっぷり死んだはずなんですが、全くフォローはありません。あと本当は真の黒幕とかいるんだけど、明らかにされないのでまあいいや。

エンド・クレジットで続編への布石なのか、北朝鮮の大地で眠るEDIの頭脳が映し出される。 しかしこの布石で続編作ろうとしても「EDIを手に入れた北朝鮮政府がステルス戦闘機を作ってアメリカに牙を向く」というプロットにしかならんぞ。北朝鮮にステルス作る技術はないだろう。あ、でも見たいぞ北朝鮮ステルス!きっと真っ先に日本が攻撃されるに違いない。

2005/11/27|▼この記事の直リンク先

▲一番上に戻る▲2005年の一覧に戻る△破壊屋に戻る

破壊屋2007200620052004旧映画の感想