もっと駄作の映画かと思ったけど、予想以上にくだらない&それなりにツボは抑えていて、観ていて幸せな気分になれる映画でした。アクションシーンおよび画面構成が、どれも過去の中国武侠映画のパクリだったけど。
監督は『トランスポーター』のコーリー・ユン、製作は『モータル・コンバット』のポール・W・S・アンダーソン、脚本が『ハンテッド』のJ・F・ロートンという「いいヤツだけど、作る映画はダメなヤツ」らが集結。
以下ストーリー解説。
- 山の上にそびえ立つ巨大な寺院。そんな場所があるのはチベットくらいだと思うが、字幕では「日本」と出ている。きっと字幕のミスだろう。
- デヴォン・青木(かすみ役)は忍者の姫だった。ところで「忍者の姫」って何?
- 寺院の中では戦国時代の兵隊たちが旗を持って大量に立っていた。とてもじゃないが現代日本には思えん。英語喋っているし。っていうかこれ『ラスト・エンペラー』だろ。
- デヴォン・青木は寺院を抜けて行方不明になった兄を探しに行こうとしていた。しかし忍者は寺院を一歩でも出ると抜け忍として処刑されてしまうのだ!
- 兄の恋人だったあやね(演じるのはノルウェー人)とデヴォン・青木に恋焦がれるケイン・コスギが、デヴォン・青木を止めようとするが彼女は言うことを聞かない。デヴォン・青木は着物姿のまま寺院の壁から飛び降りる。
- しかしその寺院は実は標高数千メートルはあろうかという崖の上に立っていた。
- 物凄い勢いで落ちていくデヴォン・青木。彼女が着物を脱ぐと着物の中からハンググライダーが出てきた。
- ハンググライダーを使って空を飛ぶデヴォン・青木。その時世界格闘トーナメント:DOAの招待状が飛んでくる。一体どこから飛んできたんだよ?空のど真ん中だよ!
- 場面は代わって東シナ海でクルージングを楽しんでいるアメリカ人女レスラー(演じるのはジェイミー・プレスリー)。っていうかそんな場所でクルージングやんなよ。案の定中国人海賊に襲撃されるが、案の定海賊たちは反撃されて全滅する。そして彼女にもDOAの招待状が飛んでくる。いやだからそこは海のど真ん中だって!
- 場所は香港。女盗賊クリスティーは警察に逮捕されようとした。逮捕される時の彼女は全裸だったが、瞬く間に警察官たちを倒し、一人残った男に自分のブラのホックを留めるように命令する。このシーンはサイコー。
- 女盗賊はほとんど下着姿のバイクに乗って夜の香港を疾走する。あのー、このシーンはコートを着ている人もいるから冬だよね?寒さで死ぬと思うぞ。そして彼女にもDOAの招待状が飛んでくる。
- こうしてDOAの参加者たちが集まった。っていうかデヴォン・青木は行方不明の兄を探しに行ったのに、何でDOAに参加しているんだよ!(兄はDOAに参加して行方不明になったということが、ほとんど後付けで説明される)
- DOAを主催しているのは科学者のドノヴァン(ジュリア・ロバーツの兄)だった。ドノヴァンはDOAを利用して何か悪事を企んでいるらしい。
- DOAが開催されるのは中国の島だった。みんな中国語を喋っているので、多分中国だ。でもこれ日本のゲームの映画化だよね?「勘違い日本の映画」って呼ばれているけど、これ日本じゃなくてもう中国じゃん。ロケもエキストラも全部中国。
- DOAの参加者たちは体にナノマシンを埋め込んでデータを採取する。またDOAは島の中で参加者同士がかち合った時にバトル開始となるので、みんな監視カメラで行動を見られている。でもこの監視カメラの映像が、あからさまにクレーン撮影の時があるんですけど。
- DOAの一回戦が終わり、主要な人物たちは皆勝ち残った。一回戦が終わったので女性キャラたちはビーチバレーをすることにした。ストーリーとは全然関係の無いビーチバレーが延々と続く。しかもギャラリーの賭け金は50セント(後に1ドルに訂正)。小学生かよ。
- パーティーシーンとかもあるんだけど、このシーンの中国人エキストラ達が感動するほど動いていない。あんたらスタントではあんなに素晴らしい動きをするのに…。
- デヴォン・青木が木の桶の風呂につかる日本的なシーンもある。桶の中が花びらだらけだったり、碁盤の上にキャンドルとか立てているが。
- 女盗賊は恋人ともに、島のどこかにある1億ドルの隠し財宝を狙っている。女盗賊は、その島の所有者の娘でやはりDOA参加者のヘレナが隠し財宝の鍵だと予想する。その根拠はヘレナの体に「HELENA」と刺青が彫ってあるから。それが何の根拠になっているの?
2007/02/19|▼この記事の直リンク先