「女性が大好きな要素です」が大好きなのは

ウケる要素を集めすぎて珍作となった映画『恋するナポリタン』がhakaiya.com最多アクセス記録更新しました。ありがとうみなさん!ありがとう『恋ナポ』!で、やっぱり『恋ナポ』公式サイトの文章↓への文句がチラホラとあった。「女性をバカにしているのか?」と。

イケメン!健康食!海外!音楽!といった女性が大好きなテーマを映画の隅々にちりばめ、ちょっと疲れたハートを刺激してキュンとくすぐります。

『恋ナポ』を実際に観に行った女性は「マキダイが好き」「食事を描いた映画って面白そう」くらいの考えであって、上記の文章に惹かれた人はいないと思う。というかこれはどう考えても女性向けの文章ではない。スポンサー向けの文章だ。

『恋ナポ』は霊園とコラボ宣伝をしている。クリプタ行徳・板橋という室内霊園だ。この霊園はたくさんある『恋ナポ』スポンサーのうちの一つで、劇中では相武紗季とマキダイがクリプタ行徳へ墓参りする。『恋ナポ』本編では健康食よりも室内霊園のほうが面白く写っているので、ヒットしていれば結構な宣伝になっただろう。
コラボ宣伝の内容は、霊園に行って個人情報を登録すれば恋ナポのチケットが貰えるというもの。恋ナポのチケットは現在のところ最安値100円なので、バス代電車代で既に赤字になる。

これは物語でありがちな「スポンサー様には逆らえません」とは逆のパターンで「スポンサーが騙された」のかもしれない。恋も仕事も腹八分目フィルムパートナーズが接触してきて「イケメン!健康食!海外!音楽!といった女性が大好きなテーマを映画化します!お金出しませんか?ついでにロケ地の提供と前売り券の購入もお願いします。あ、主役は相武紗季とエグザイルの人なんできっとヒットしますよ。」と営業したのかも?大量の前売り券を買わされたスポンサー各社は、チケットの処分に困って金券ショップに駆け込んだのだろう。

『恋ナポ』のスポンサーには明治安田生命も参加している。ここ数年の日本映画って人が死んでばっかだから、保険会社とか霊園とかがスポンサーにつきやすかったりして。保険会社が映画に金出すのは昔からか。ちなみにJALも『恋ナポ』のスポンサーです。

追伸

  • 霊園に飾られている相武紗季のサイン
  • ちなみにクリプタ板橋のキャッチコピーは「明るくきれいな 室内霊園で女性の皆様に人気です」だ。じゃあ男性に人気の霊園ってどんなヤツなんだろう?墓碑が「我が生涯に一片の悔いなし」とか?

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