『恋空』と『象の背中』の公開を待ってからこの映画は一体誰が観に行くんだ!?大賞の投票を実施するべきだったな。特に『恋空』は3位も狙えただろうに。
掲示板の『恋空』カキコにこんなのがあった。
からあげを幸せのメタファーに使用して
自殺救済に鳩を使用する神経が謎です。
ラストのからあげは…。
わはは!これは確かに変だ!(実際は自殺未遂からからあげまでは月日が経っているけど)。
『恋空』のクライマックスを詳しく解説すると以下のようになっている。
といった感じだ。
掲示板の指摘で気が付いたが、[鳩を見て飛び降り自殺を止める]シーンは『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』にもある。『オトナ帝国』の場合は、鳩が出てくることにちゃんと素晴らしい意味がある。また鳩は平和の意味合いを持っていて、だからこそジョン・ウーは激しい戦闘シーンであえて鳩を出して対比を演出している。
しかし『恋空』の鳩の意図は非常にわかりにくい。 『恋空』の鳩は二羽いるため、その鳩が”金髪と美嘉”なのか、それとも”金髪と赤ちゃん”のどっちを意味しているのかサッパリわからない。原作を立ち読みして確認してみたけど、原作だと”金髪と赤ちゃん”らしい。だったらつがいのように鳩を出すなよ!ちゃんと親子だってわかるようにCG作れよ!事前に赤ちゃん=鳩だとわかるように伏線貼っておけよ!
ところで原作のラストシーンの文章が「2羽の鳥が空へ飛んでいき、空に大きく赤ちゃんを抱いた金髪が出てくる。」というものだったので思わず笑ってしまった。ノベライズじゃああるまいし、何でそんな映像的な情景を小説で描くんだよ!多分このラストシーンを執筆中に映画化の話が来て、やたら映像的な描写になってしまったんだろうな。
もし僕が脚本家だったらこのラストシーンは
「金髪は川のような人だった」
「俺は死んだら空になってお前を見守る」
「空になって星をプレゼントする」
という劇中のセリフと
「初めて出会ったとき金髪は花を植えてくれた」
「死んだ赤ちゃんのお墓代わりに花を植える」
「12月24日の夜は必ず赤ちゃんのお花の所へ行く」
という劇中のシーンを伏線にして
にするけどな。これ↑も幼稚だとは思うが、少なくとも鳩を出すよりは伏線の回収ができるし、CGで空を光らせたりからあげで終わらせるよりはマシだろう。
いや、ちょっと待って。僕は複雑に考えすぎだ!鳩に捉われすぎた!『恋空』のクライマックスはシンプルでかつ正しい、つまり『恋空』のクライマックスはこういう意味だ!
僕も無性にからあげが食いたくなった。
2007-11-16