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プロダクト・プレイスメント   

プロダクト・プレイスメントとは、映画やゲームの中で商品が登場する宣伝手法のことだ。例えば今年発売されたプレイステーション3のゲーム『メタルギアソリッド4』は中東・アフリカ・北欧の紛争を背景にしたアクションゲームだが、何故か世界各地に第一三共ヘルスケアのリゲインが落ちている。主人公がリゲインを入手して飲むと気力が回復するのだ。また現実のリゲインの広告には『メタルギアソリッド4』の主人公が起用されていて、お互いの宣伝になっている。


映画『フライング☆ラビッツ』はプロダクト・プレイスメントをガンガン使用していて、映画のリアリズムを損なうほどである。一番登場頻度が激しいのはタイアップ商品の「うさぎのモフィ」で、本編だけではなくて『フライング☆ラビッツ』のCMや予告編でも必ず登場する。しかし脚本には組み込まれていない。画面に不自然に登場するのみだ。こんなプロダクト・プレイスメントは勘弁してほしい。

『フライング☆ラビッツ』でアミノバリューが登場するシーン。

みんなでアミノバリュー飲もうぜ!


僕が最高のプロダクト・プレイスメントとだと思っている映画がある。商品がちゃんと脚本に組み込まれたうえで、観客が凄く納得する形で宣伝するのだ。それはフライト・パニック映画『スネーク・フライト』だ。『スネーク・フライト』は旅客機内で数千匹の毒蛇が暴れまくるという超絶バカ映画だが、プロダクト・プレイスメントの要素がかなり強く、車やケータイが映画本編に登場して宣伝されている。そしてクライマックスではソニーの某製品がめっちゃカッコよく宣伝されるのだ。

どんな風にプロダクト・プレイスメントしているのか解説しよう。今から書くことは『スネーク・フライト』のクライマックスのネタバレなので、『スネーク・フライト』を楽しみにしている人間は絶対に読まないでほしい。


2000時間というのはフライト時間ではなくてデブがゲームに費やした時間だった。サミュエル・L・ジャクソンが「(今の状況は)てめえが普段やっているゲームじゃねえんだぞ!」と説教すると、デブは「ゲームではない!フライトシミュレーターと呼べ!」と反撃。乗客たちの運命はプレステゲームのリアルさとデブのゲームオタク度に託された。

しかしゲームばっかりやっている役立たずにも奇跡は起こる。デブがマジで飛行機の着陸を成功させたのだ!そしてサミュエル・L・ジャクソンは「All praises to the PlayStation.」と叫ぶ。このシャウトに「カミ様プレステ様!」という字幕をつけた林完治は天才だ。


というわけで以上、実に正しいプロダクト・プレイスメントの例でした。やっぱプレステが最高だぜ!「プレステに人生費やせ!」というソニーのメッセージが聞こえてきます。

2008-09-20

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