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知っていますか?東京国際映画祭のサクラグランプリ   

北海道みやげの木彫り熊じゃなくて、ベルリン国際映画祭グランプリのトロフィー。


日本の国際映画祭の現状に対してはてブコメントに書かれていた素敵なコメント

「サクラグランプリ」だけにサクラの模様。(id:tsumiyamaさん)
"最高賞「東京サクラグランプリ」を競う" サクラを競うってカミングアウトしてるじゃん!(id:bow-endさん)

わはは!サクラたちが選ぶサクラグランプリ!でも、まあ東京国際映画祭のグランプリ作品に対してはスポンサーの意向が反映されないと思う。サクラグランプリの決め方はカンヌ国際映画祭と同じで、有名映画人を審査委員長として招待し、その人と審査委員会が中心になってグランプリ作品を決める。今年の東京国際映画祭の審査委員長はアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥだ(『バベル』の監督)。だから『ACASIA』がサクラグランプリに選ばれるようなことはありえないだろう。『ACASIA』が実は傑作だったという逆転劇はあるかもしれないけど。

それよりもこれからの日本映画は是枝裕和と根岸吉太郎の新作が待機中なのに、そこであえて辻仁成の演出とアントニオ猪木の演技を見せられる審査委員会の人たちがかわいそうだ。


サクラグランプリの問題点は知名度の低さだ。サクラグランプリに選ばれるには、映画会社がコンペ部門に作品を出品する必要がある。以下は2008年東京国際映画祭の出品リストなんだけど…

僕ですら知っている映画が無い。上記の作品もほとんどが日本で劇場公開されなかった。この中で唯一有名なのは日本映画の『ブタがいた教室』か。いや、もちろんサクラグランプリのおかげで無名映画の良作が観られるようになるなら大歓迎だ。ところがサクラグランプリを受賞した『トルパン』は、日本では公開されていない!去年の『迷子の音楽警察隊』は公開されたが、おととしのサクラグランプリである『OSS 117 カイロ、スパイの巣窟』も劇場公開されず、『OSS 117 私を愛したカフェオーレ』というタイトルでDVDが発売されただけだ。サクラグランプリにはサクラ的な効果も無いのだ。


そしてスポンサーの映画をグランプリに選んだ沖縄国際映画祭は問題外。逆に言うと沖縄国際映画祭は完全にスポンサーの言いなりにならないと運営できないイベントだという見方もできる。沖縄国際映画祭の他のスポンサーは吉本なので、来年の沖縄国際映画祭グランプリは『しんぼる』だろうな(その頃に『しんぼる』のDVDも発売?)。追記:『しんぼる』は公開済みだから無理!id:HALTANさんありがとうございます。


オマケ:国際映画祭の最高栄誉賞の名前

どっちの映画祭が金獅子賞で、どっちが金熊賞なのかは、覚えてもすぐに忘れてしまう。

2009-09-16

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