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僕の初恋を君が僕を見つけた日に君に読む物語   

映画評論家の福本次郎は映画内の時間の流れが順序通りでないと混乱するらしい。だから回想シーンを多用する映画を理解することができない。酷い時は回想シーンに対して「妄想だ」と見当違いの批判をしたときもある。最近だと回想シーンの順番がバラバラの『私の中のあなた』が福本次郎的に難解な映画だったらしく、福本次郎は「混乱する」と批判している。

そんな福本次郎がまた酷い映画評を書いた。タイムトラベルする男との結婚を描いた恋愛映画『きみがぼくを見つけた日』の映画評だ。以下は福本次郎のこんな映画は見ちゃいけない!からの引用だ。

関わった人たちの記憶が少しずつ書き換えられ、何が真実なのかがまったくわからず不安定な気分にさせられる。ベースとなる時間軸を明確に定義しなかったのがこの作品の最大の欠点だ

福本次郎の勘違いを指摘する。

記憶が少しずつ書き換えられ
この映画の登場人物たちの記憶は書き換えられていない。一度記憶した事実はそのまま残る。
他の文章でも福本次郎はこの映画の「記憶違い」的な要素を批判しているけど、「記憶違い」自体が起きていない。批判されるべきは福本次郎の「記憶違い」だろう。
何が真実なのかがまったくわからず
この映画で起きる出来事は全て映画内の真実である。これを「まったくわからず」と批判する人は『天使の恋』とか『僕の初恋を君に捧ぐ』でも観てましょう。僕は今度観に行くので一緒にどうですか?
ベースとなる時間軸を明確に定義しなかった
オープニングの主人公は少年時代であり、若い時代、30代も順番に描かれる。ベースとなる時間軸は明確に定義されている。
タイムスリップされると時間軸がわからなくなるのなら、画面の右上に「現在」「過去」「未来」といったテロップが必要になるが、そんなのが必要なのは中学生未満と福本次郎だけだろう。

そういえば『イングロリアス・バスターズ』も時間軸がバラバラらしいな。こんな福本次郎は『イングロリアス・バスターズ』を見ちゃいけない!


追記:『イングロリアス・バスターズ』は時間軸がバラバラでない上に、福本次郎が結構イイ事書いてた………。

2009-11-08

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