映画『アバター』はこんな感じの設定らしい。
- 主人公は戦争のケガで下半身不随になった元海兵隊員 。
- 衛星パンドラの地下には貴重な資源が眠っていた。そこにはナヴィという種族が住んでいたが、政府の保護を受ける企業は彼らを排除して資源を確保しようとしていた。
- 企業の命令を受けた主人公はアバター（分身）を操ってナヴィの世界に入り込む。
- 主人公はナヴィを侵略するつもりだったが、彼らの素晴らしさに気がつく。さらにナヴィの女性に恋をする。
- そして地球人とナヴィの戦いが始まる……。
この設定の背景には、イラク戦争やネイティブ・アメリカンを追い出したアメリカの歴史があるのだろう。
医療技術の向上よりに戦争で大ケガしても生き残ることができるので、アメリカ国内にはイラク戦争の結果、身体障害者が増えたらしい（←阿久根市長に言わせると「機能障害を持ったのを生き残らせる」）。アメリカは戦争で石油資源を確保してきたし、そもそもネイティブ・アメリカンを追い出して土地を奪って国を作った。ナヴィとの恋はポカホンタスが下敷きになっていると思われる。まだ未見なのたいそうなこと言えないが、アメリカの負の歴史を背景に持ってくるジェームズ・キャメロンに映画人の魂を感じる。
でもこの設定って日本でも出来る気がする。
- ヒロインは派遣を解雇された女性。
- ネトゲーの世界には貴重な労働力が眠っていた。その労働力とはニートのことで、政府は彼らを現実の世界に戻すことで労働力を確保しようとしていた。
- ヒロインはアバターを操って、ニートの世界に入り込む。
- ヒロインはニートたちを社会に戻そうとしていたが、辛い現実から目を背けて生きることの素晴らしさに気がつく。さらに男性のアバターに恋をする。
- そして政府とニートの戦いが始まる……。
映画『ウォーリー』は、ラストシーンで[管理社会からの自立を描いていたが]、あのラストシーンに疑問を持つ日本人は多い。じゃあそんな日本人にピッタリの映画を作ってみようぜ！あ、『ブラック会社～』がそれなのかな？
それと阿久根市長の登場に日本の機能障害を感じる。刈り込むべき腐った枝とは阿久根市長本人のことだろう。
2009-12-23