『トリプルX ネクスト・レベル』は2004年にアメリカで公開されて大不評を買った。興行的にも失敗だったので、日本での公開は見送りになった。アメリカの映画評論家・ネット評ではかなり叩かれた。しかし僕は『トリプルX ネクスト・レベル』が超絶的バカ映画の傑作だと思っている。
『トリプルX ネクスト・レベル』は黒人ラッパーたちを登場人物にしているため、黒人の描き方が酷いことになっている。「黒人男性=グランド・セフト・オート(車泥棒)で生活している犯罪者」というのがさも当たり前のような設定になっている。黒人の主人公と白人のオタクとの会話のやりとりが特に酷い。
しかしその一方でこの映画は白人のタカ派の政治家(田母神前空幕長みたいな感じ)を悪役に設定している。映画の背景になっているのは当時のアメリカの外交政策と軍事法案だ。そして白人のタカ派の政治家を倒すために黒人たちが決起するクライマックスは心が激しく動かされる。「理解と歩み寄り(の外交)」の演説と、黒人たちの進撃がカットバックで描かれるシーンなんかが象徴的だ。この感動は『おくりびと』の一億倍(当サイト比)はあるだろう。
以下、再掲。
「ジェームズ・ボンドのようなセレブスパイの時代は終わった!これからはチンピラスパイの時代だ!ボーダーやスケーターをスパイにしようぜ!」
↑のように間違ってはいないが、思いっきり間違っているコンセプトを元に作られたケッ作アクション映画『トリプルX』。その続編である『トリプルX ネクスト・レベル』は、アメリカ公開時に大不評を買った。
『トリプルX ネクスト・レベル』の原題は『xXx2 State of the Union』である。「State of the Union」とは「国家の現状」で、「State of the Union Address」で「一般教書演説」となる。
『トリプルX ネクスト・レベル』はどうして評判が最悪なのか?どうして「State of the Union」というタイトルなのか?っていうか『トリプルX』のラストシーンで正式なトリプルXになれたのに、ボラボラ島に遊びに行ってしまった主人公ザンダーはどうしているのか?それらは映画本編を観れば凄くよくわかった。以下ストーリーの解説。
- 映画はトリプルXの世界からまるで無縁なのどかな牧場から始まる。そののどかな牧場に全身黒ずくめの特殊部隊が殴りこんでくる。黒ずくめの服装が風景からかけ離れすぎて隠密性がまるでない。
- 特殊部隊が牧場の地面に爆弾を仕掛けて起爆させると、爆発の力によって地面が掘られて地下にある秘密基地までのトンネルができる。どんだけスゲー爆弾なんだよソレ。
- その地下施設は国家安全保障局(NSA)の秘密基地だった。政府の地下秘密基地という設定が出てくる時点で、どうしようもない映画だということがよくわかる。
- 秘密基地に侵入した特殊部隊とNSAのエージェントたちが激しい銃撃戦をする。特殊部隊の目的はサミュエル・L・ジャクソンの誘拐だった。だったらわざわざ秘密基地に侵入せずに帰宅時とかを狙えよ。(実際この後のシーンでサミュエル・L・ジャクソンは自宅で誘拐される)
特殊部隊は空飛ぶ小型ロボットを使ってサミュエル・L・ジャクソンを探す。
- サミュエル・L・ジャクソンは『トリプルX』にも登場したオタクパシリを連れて車で逃走する。こんだけ派手に攻め込んできた特殊部隊にしてはおそまつすぎる結果だが、サミュエル・L・ジャクソンの車がフロントからミサイルを発射して暴れたので仕方ない。
- サミュエル・L・ジャクソンはオタクパシリに先ほどの空飛ぶ小型ロボットを渡す。オタクパシリはそれを見て
「これは夢の装置だ!10世代は離れているぜ!地熱式小型カメラに超大容量送信機がついている!」
と言うが、そんなことより自律で飛行できる機構の方が遥かにスゲーだろ。カメラと送信機なんてケータイと同じ機構じゃないか。
- 特殊部隊の襲撃から逃れて、自分が強大な敵に狙われていることを知ったサミュエル・L・ジャクソン。彼は
「新トリプルXはスケーターとかボーダーとかじゃねえんだよ!もっと危険なヤツにしよう!」
と宣言。とにかく危険なヤツということで新トリプルXは犯罪者から選ばれる事になった。
- ウィレム・デフォー演じる国防長官がアメリカ合衆国大統領にNSA襲撃事件を報告する。
アメリカ合衆国大統領「NSA襲撃事件の容疑者は?」
ウィレム・デフォー「多すぎてわかりません」
あの特殊部隊も死者が出て死体残っているんだから、わからないってことはないだろ。完全武装が出来る特殊部隊なんて少ないはずだぞ。
- アメリカ合衆国大統領は敵国との対話路線を重視しているが、タカ派のウィレム・デフォーにはそれが不愉快である。
- NSA襲撃事件の報告を受けた大統領は会議で「16人のNSAのエージェントが殺された。新しい方針を打ち出す時だ。一般教書演説で新しい軍事法案を示す。」というまとまりのない台詞を言う。
- その後「昨日ボラボラ島でザンダーが死んだよ」という超重要な台詞があっさりと出てくる。
- 襲撃された被害者であるはずのサミュエル・L・ジャクソンとオタクパシリは、何故か逃亡者になっていた。
- サミュエル・L・ジャクソンは刑務所に行き、かつての部下だったストーン(アイス・キューブ)と面会する。サミュエル・L・ジャクソンは新トリプルXにアイス・キューブを選んだのだ。アイス・キューブはGrand Theft Auto(車泥棒)な男だったが、その後にネイビー・シールズに入隊して優秀な隊員として活躍した。特に飛び込みの能力に長けており、250フィート(76メートル)の飛び込み記録を持っている(っていうか死ぬだろソレ)。ネイビー・シールズ除隊後のアイス・キューブはサミュエル・L・ジャクソンの部下となって特殊部隊で活躍していたが、現国防長官であるウィレム・デフォーの非情な命令に反発したため、軍事法廷で懲役20年の刑を喰らっていた。
- サミュエル・L・ジャクソンはアイス・キューブに「明日の12時6分に迎えに来るぜ」
と伝言を残す。
次の日の12時4分になったらアイス・キューブは突然看守達をボコボコに殴る。次々に他の看守が襲いかかってきたが、全部素手で倒して脱獄に成功する。
- 脱獄に成功したアイス・キューブはサミュエル・L・ジャクソンと再会する。
サミュエル・L・ジャクソン「お前が新トリプルXだ!」
アイス・キューブ「ポルノ男優みたいだな。そんなことより久しぶりにシャバに出たんだから、ナニが欲しいんだよ!」
ナニとはハンバーガーのことだった。ジャンクフードが大好きなんだな。
- アイス・キューブ(黒人)、サミュエル・L・ジャクソン(黒人)、オタクパシリ(白人)は安全な場所に隠れることにした。アイス・キューブが案内した安全な場所とは黒人のスラム街だった。白人であるオタクパシリは
「どこが安全な場所なの?」とごもっともなツッコミ。
- アイス・キューブはスラム街で元カノを探すが(9年前の話だろ)、彼女は郊外で高級車ディーラーになっていた。仕方ないので、一向は郊外に行く。日本と違ってアメリカは都市部よりも郊外のほうが地価が高い(=富裕層が多く治安が良い)。
だからオタクパシリはアイス・キューブに向かって
「この街では君(黒人のチンピラ)は浮くから気をつけてね」
と失礼なツッコミ。
- アイス・キューブは元カノと再会して車を手に入れた。
- アイス・キューブは2Pacの言葉を交えて会話をする(これがラストの伏線になっている)。
- サミュエル・L・ジャクソンはアイス・キューブとオタクパシリに「NSAの秘密基地に行ってハードディスクを盗んで来い」と指示をする。
オタクパシリはアイス・キューブに「隠密作戦ですからね」と念を押すが、アイス・キューブはオタクパシリを完全にシカト。秘密基地の上にある牧場にいきなりミサイルをブチ込む。NSAの秘密基地内には職員が大勢いたが、ミサイルに驚いて牧場のある地上に出てしまう。
- おかげでアイス・キューブは秘密基地内のマシン室まで容易に侵入できた。マシン室からハードディスクを盗んだアイス・キューブは牧場近くの川へ向かい、ボートも盗んで脱出した(ボートの鍵はどうやって手に入れたの?)。
- アイス・キューブを追跡するNSAのエージェントたちもボートにやってくるが、アイス・キューブはボートを爆破してNSAのエージェントたちを吹き飛ばす(一応、味方のはずなのに!)。
- その頃車で逃げていたオタクパシリはパトカーに追われていた。アイス・キューブはオタクパシリに橋の上に逃げるように指示をする。
- 橋の上にオタクパシリとパトカーが到着した。アイス・キューブはボートを空に飛ばしてパトカーにぶつけて破壊。爆発するパトカー、吹っ飛ぶ警官、橋の上が大惨事となるがハードディスク強奪作戦は成功した。
- その頃サミュエル・L・ジャクソンは、ウィレム・デフォーの一味に捕まってしまった。ウィレム・デフォーはサミュエル・L・ジャクソンの自宅を大爆破させる。これでも「事故に見せかけている」らしい。
- オタクパシリは入手したハードディスクの中身を調べるが、何も入ってなかった。サミュエル・L・ジャクソンは「ハードディスクに情報がある(on the hard drive)」と言っていたのに。アイス・キューブはすぐにハードディスクのトリックを見破った。ハードディスクのデータではなくて、ハードディスク本体にマイクロフィルムがペタリと貼ってあり、その写真に情報があるのだ!ってマイクロフィルムを隠すのにそんな方法は取らないだろ!(注:これは冷戦時代にスパイたちがやっていたマイクロフィルムの隠し方を、わざわざIT機器を使ってやっているギャップが面白いというギャグである。このギャグが本当に面白いのかどうかは知らん。
- マイクロフィルムからチャーリーという女性(金髪白人巨乳美女)が事件に関連あるということを知ったアイス・キューブとオタクパシリ。アイス・キューブは高級レストランでチャーリーと接触しようとする。
アイス・キューブ「スーツを用意してくれ!」
オタクパシリ「良かった、僕(白人)の仲間になってくれるんだね!」
オタクパシリは相変わらず黒人のアイス・キューブに偏見を抱いている。だがアイス・キューブも
「こんな場所(高級レストラン)で俺みたいな男(凶悪犯罪者っぽい人)を探すまい」
と冷静だ。
- スーツを着てチャーリーと接触するアイス・キューブ。そこで保守系の白人政治家と出会う。その政治家はアイス・キューブを見るなり「アフリカ系のあなたは何か提案することが?」と聞いてくる。アイス・キューブは「カントリーミュージックのCDは買うな。黒人を撃つのをやめろ。フライドチキンは配給制にしろ。わかったかチンコ野郎。」と返答する。解説↓。
- カントリーミュージックは保守系の白人が好む。
- 黒人が警察に射殺される事件が多い。
- フライドチキンは低所得者層が好む食べ物。
- 「チンコ野郎」はトリプルXシリーズの重要なセリフ。
- アイス・キューブはウィレム・デフォーの陰謀を暴くため、ウエイターとして政治家のパーティーに潜入する。
- アイス・キューブはパーティ会場で国防長官のウィレム・デフォーが今回の悪役だと気がつく。
しかし素顔のまま潜入したアイス・キューブは、悪役達に潜入がバレて逃走する。悪役たちは「黒人のウエイターを探せ!」と指示するが、ウエイターはみんな黒人なので、誰が誰だかさっぱりわからず。アイス・キューブは逃走に成功する。
- アイス・キューブはチャーリーに連れられて、チャーリーの自宅へ向かう。そこは超豪邸だった。何でもある豪邸に入ったアイス・キューブは
「ポテトとシェイクをくれ!」と要求。
アイス・キューブはジャンクフードにしか興味がない。
- しかし実はそこはチャーリーの自宅ではなく、アメリカ軍の将軍の屋敷だった。そして将軍は殺されており、チャーリーが消えて警察がやってくる。つまりチャーリーはウィレム・デフォーの部下で、アイス・キューブに将軍殺しの罪を被せたのだ。
豪邸の周辺を警察に包囲されたアイス・キューブ。
アイス・キューブ「俺は犯人じゃねえ。」
白人「お前は有罪にしか見えない。」
アイス・キューブ「生まれながらに有罪に見えるんだよ」
なんちゅーやり取りだ。
- アイス・キューブはジャンクフードを電子レンジで温めて、警察の熱感知探査をごまかして包囲網から脱出する。
- 包囲網を脱出したアイス・キューブは元カノのところで潜伏する。元カノは高級車ディーラーとして成功しているが、元車泥棒のアイス・キューブはそんなことお構いなし。ひたすらグランド・セフト・オートな会話をする。
アイス・キューブ「このお店には盗品が無いんだ」
元カノ「あなた、あの車覚えている?」
アイス・キューブ「覚えてるさ、初デートした車だろ」
元カノ「時速160キロでパトカー3台に追われていたわ」
- ウィレム・デフォーの国防長官が黒幕なので、アイス・キューブはオタクパシリに国防省をハッキングするように命令する。無茶言うな。でもオタクパシリはハッキングに成功。ウィレム・デフォーが空母インディペンデンスを使って兵隊やら装甲車をワシントンDCに運ぼうとしていることがわかった。
- そこでアイス・キューブは空母インディペンデンスに潜入する。ウィレム・デフォーが空母内にいるわけじゃないんで、別に潜入する必要は無いと思うんだが…。
- 空母に潜入して発見されるアイス・キューブ。そこでアイス・キューブは空母内の戦車に乗り込んで暴れまくる。敵もバズーカや戦車で応戦するので、空母内で砲弾が飛び交う大惨事となる。しまいにゃあ、アイス・キューブは空母のカタパルトに戦車を搭載させ、カタパルトで戦車を発射して敵の戦車にぶつけるという、最高のバカシーンまであった。
アイス・キューブは飛び込みの達人でもあるので、空母から飛び込みを実行して脱出に成功する。
- 空母内でたまたま入手できた情報などで、黒幕であるウィレム・デフォーの陰謀の全てが明らかになった。以下がその陰謀の詳細である。
- サミュエル・L・ジャクソンを捕獲する。
- 将軍を殺害する。
- 将軍の葬儀ということで、空母インディペンデンスで戦車やヘリや軍隊を調達する。(←今はここ)
- 大統領の一般教書演説中にウィレム・デフォー率いる反乱軍が連邦議会議事堂を制圧する。
- 大統領、副大統領、下院議長、国務長官などを皆殺しにする。
- ウィレム・デフォーが大統領になる。そうしてタカ派の政治を行う。
- 全ての罪はサミュエル・L・ジャクソンに被せる。
- アイス・キューブはNSAの白人エージェントと仲間になる。アイス・キューブが白人を信頼するきっかけは、そいつが車に詳しいからだった。
- アイス・キューブはウィレム・デフォーの陰謀を止めようとする。止めるためにはワシントンDCにある連邦議会議事堂へ行く必要がある。しかしワシントンDCはウィレム・デフォーが指揮するアメリカ軍で溢れている。彼らと戦っても勝ち目が無い!だから一緒にワシントンDCを襲撃してくれるブラザーたちが必要だ。というわけでアイス・キューブはスラム街の犯罪者たちを戦力にしようとする。
アイス・キューブが「オマエたちが自由に車泥棒できる権利を守るんだ!」と言うと、Xzibit(ラッパー)を始めとする黒人の犯罪者たちが立ち上がってくれた。しかも黒人たちは移民局や税務署にいじめられている仲間たちのために戦うというのだ!熱い!熱すぎる!黒人たちがカッコ良すぎる!
- 武器を持たない黒人たちはマシンガンなどをパクってきて武装する。この時にオタクパシリがカージャックをするので
カージャックの被害者「まさか白人にカージャックされるとは…」
オタクパシリ「黒人ってことにしといてよ。」
という酷いやりとりがある。
- こうして黒人たちは、アイス・キューブとXzibitを先頭にして、音楽をガンガン鳴らしながら、盗難品で武装して、盗難車でワシントンDCを爆走する!
素晴らしい。素晴らしすぎる。例え自分の肌が白だろうが黒だろうが黄色だろうが関係無い。心だけは黒でありたいと思わされる感動的な名シーンだ。
- 主人公たちの進撃を食い止めるため、アメリカ軍は戦車を投入する。だがブラックパワーはそんなことで止まらない。「戦車だと?”車”とついたもので、俺たちに盗めないものは無いぜ!」
と主張していた主人公たちは、鮮やかな手並みで戦車を強奪する。(英語だと「ホイール付きなら俺たちに盗めないものはないぜ!」)
- その頃連邦議会議事堂内では、アメリカ合衆国大統領が一般教書演説で敵国との対話路線を訴えていた。その時ウィレム・デフォーが反乱を起こし、連邦議会議事堂内にアメリカ軍を投入する。
そしてアメリカ合衆国大統領が殺される………という直前に、主人公たちが戦車で連邦議会議事堂を攻撃(お前ら何がしたいんだ?)。不意を突かれたウィレム・デフォーの軍はほぼ壊滅し、サミュエル・L・ジャクソンも救出される。
- ウィレム・デフォーはアメリカ合衆国大統領を人質にして、連邦議会議事堂の地下へ行く。連邦議会議事堂の地下には緊急脱出用の高速列車があるのだ。
- ウィレム・デフォーはアメリカ合衆国大統領を連れて高速列車に乗ってしまった。もうアイス・キューブに追うことはできないはずだが………アイス・キューブの元カノがシェルビー・コブラを持って来てくれた!
こうして高速列車(ウィレム・デフォー)VSヘリ(サミュエル・L・ジャクソン)VSスポーツカー(アイス・キューブ)という最高のクライマックスとなる。
- ワシントン市内をシェルビー・コブラで時速250キロで飛ばすアイス・キューブ。だがそれでも線路上を走る高速列車には追いつけない。そこでアイス・キューブはシェルビー・コブラを空に飛ばして線路上に着地させる。線路上を爆走するシェルビー・コブラは高速列車に追いつく。アイス・キューブはグレネードで高速列車の後部を破壊し、シェルビー・コブラから高速列車に飛び移る。
- 白人のエージェントの活躍もあってアメリカ合衆国大統領は救出された。高速列車内にはアイス・キューブとウィレム・デフォーが残るが、アイス・キューブは高速列車が橋に差し掛かった時に列車から飛び降りる。どう考えても助かりようのない高さだ。たがアイス・キューブは飛び降りながら水面をグレネードで吹き飛ばすと、飛び込みに成功する。
- 高速列車内にはウィレム・デフォーだけが残された。もう事件は解決したようなもんだが、サミュエル・L・ジャクソンがわざわざミサイルで高速列車を吹き飛ばすので、ウィレム・デフォーは爆死した。大統領専用列車をミサイルで爆破!!
- こうして事件は解決した。反乱軍が連邦議会議事堂を攻めるという、同時多発テロやソビエト連邦クーデター以上の大事件のはずだが、反乱は「容疑者不明」ということで終わった。
- 大統領を救った英雄は白人のエージェントということになり、アイス・キューブたちの活躍が表に出ることはなかった。しかしアメリカ合衆国大統領には、ちゃんと彼らの黒い魂が伝わっていた。アメリカ合衆国大統領は2PAC(ラッパー)の歌詞を引用した演説を行ったのだ。
- サミュエル・L・ジャクソンの「事件は終わった。じゃあ次のトリプルXは誰にしようか?」
という身も蓋もない台詞で映画は終わる。
余談:この映画の男性監督リー・タマホリは、2006年に売春で捕まりました。買春じゃなくて売春で捕まりました。
2009年の追記:この映画から5年後にオバマ大統領が誕生しました。
2009-03-07
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