幸福の科学と創価学会が超能力で大決戦を繰り広げる娯楽大作アニメ『仏陀再誕』を観た!
『仏陀再誕』を観れば、幸福の科学の信者は「大川隆法総裁が正しかったんだ!」と喜び、創価学会の信者たちは「この映画に出てくる悪の宗教家って、池田大作先生じゃなくて大川隆法だよ!」と爆笑し、どっちでもない人は「大川隆法と池田大作が戦っているよ!すげえぜ!」と感動のあまり泣き出すだろう(泣くよね?)。宗教的にはまったくバランスが取れていないにも関わらず誰も傷つかない素敵な映画です!
「Who is BUDDHA? OkawaRyuho!」
『ゴーストバスターズ』の「Who you gonna call? Ghostbusters!」のノリで。
浅井昭衛(顕正会)と池田大作(創価学会)を足したキャラだと思われる。
なお『仏陀再誕』は創価学会を直接批判している映画ではないので、「操念会=創価学会」「荒井東作=池田大作」と単純に解釈しないほうがいいんだけど、単純に解釈したほうがすごく楽しめる映画なので、以下の文章では「操念会=創価学会」「荒井東作=池田大作」ということにしておきます。創価学会の人にはエラい迷惑で申し訳ないけど………プロパガンダ映画で悪人扱いされるのは逆に名誉だと思ってください。
以降はネタバレです
UFOや津波の超常現象も、「原理的にはありえる範囲」の設定という意味不明の文章が書いてある。
『仏陀再誕』の特徴は「信仰の敵」というものを印象強く描いている点だ。今までの幸福の科学の映画でも「信仰の敵」は出てきたが、映画全体には登場せずクライマックス前を盛り上げる前座的存在であった。それに「信仰の敵」は「無信仰」であり、敵対宗教団体ではなかった(インチキ宗教が登場する作品はある)。原作『仏陀再誕』でも敵対宗教団体についてはいっさい書かれていない。大川隆法が全ての宗教の頂点に立つという考え方なので、他宗教を批判する必要がないのだ。
しかし映画『仏陀再誕』では敵として「現代日本で信者数が多い宗教団体」を設定している。幸福の科学は日本人が持つ「宗教=危ない」のイメージを作り出した原因として創価学会を批判しているので、今回の敵の設定もそこから来ているのだろう。しかし「宗教=危ない」の印象を作り出したのはどちらかというとオウムと統一教会だ。幸福の科学が今の時代になって創価学会批判を開始したのは、やはり選挙絡みなんだと思う。
霊界や過去の世界を描いてきた今までの幸福の科学の映画と大きく違い、『仏陀再誕』は現実社会で展開する物語だ。『仏陀再誕』が描きたかったのは
という三点であり、それは劇中で十分すぎるほど描かれる。時代は21世紀だというのに個人をここまで尊大に描いた映画が全国公開されたのがすごい。
2009-10-20