映画評論同人誌『Bootleg Basic』に機動警察パトレイバー1&2論を書きました。
なんでパトレイバーにしたかというと、『機動警察パトレイバー the Movie』(以下:劇場版第一作)は俺の映画人生ベスト10に入るほど好きな映画だから。
パトレイバーはまずOVAシリーズというのがあって、その成功を受けて劇場版が作られた。だからパトレイバー劇場版シリーズを観るためにはOVAシリーズを観る必要は………まったく無い。っつーか俺もOVAシリーズを観ないまま劇場版第一作を観て「人生のベストテンだ!」っつーくらい褒め倒している。
パトレイバー劇場版シリーズは前知識無くても楽しめるし、例え映画が楽しめなくて批判しても「シリーズ観てないヤツが映画を批判するな!」と噛みつくような人はパトレイバーファンにはいないので安心です。
ただ劇場版第一作の序盤では、二人のキャラクターがニューヨークにいることが説明されるシーンが伏線になっている。こればっかりはパトレイバーの設定を知らないと誰がニューヨークに行っているのかさっぱりわからない。だからこの二人についてだけ解説します。これで問題なく『機動警察パトレイバー the Movie』が楽しめる!ニューヨークに行っているのは香貫花(かぬか)とシゲさんというキャラクター。
- 人間兵器:香貫花・クランシー
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パトレイバーシリーズに出てくる万能超人で、プライベートでも銃を振り回す危険人物。ニューヨーク市警の人間でレイバー隊研修のため東京にやってきたけんだけど、実際はニューヨークで手に負えないから東京に島流しされたという噂もある。劇場版第一作では再びニューヨークに戻っているので出てこない?
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これはテレビアニメシリーズで香貫花が暴力団に殴り込む名エピソード。このエピソードは主人公の警察官たちが暴力団と仲良くなるという今じゃ絶対にありえない展開だった。とうぜん放送されたのは暴対法施行前。
- 整備士:シゲさん
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この人も重要キャラなんだけど、劇場版第一作ではニューヨークで設立されるというレイバー隊の技術指導のために渡米している。この二人がどうストーリーに関わってくるかは観てのお楽しみ。
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左がシゲさん。これはパトレイバーの新OVAシリーズのエピソードでタイトルは『火の七日間』、当然ながら元ネタは『風の谷のナウシカ』。帝国主義VS反体制運動という押井守のテーマがギャグで学べる貴重なエピソードでもある。
パトレイバーの特殊な世界観の一例が整備班の存在だ。普通のロボットアニメならガン無視されているはずの整備班にかなり脚光が当てられている。押井守監督が特にこの整備班に思い入れがあるらしく、テレビアニメ版パトレイバーで押井守が監督・脚本している回は、整備班がメイン的扱いの場合が多い。そして整備班エピソードはどれも傑作だ。
『Bootleg Basic』にはパトレイバーを知らない人でもよく知っている人でもタメになるようなことを書いたつもりです。『Bootleg Basic』は5/6(日曜日)に文学フリマで発売です!興味ある方は是非来てください!
そして書き手の俺も発売をワクワクしながら待つ(俺以外が)豪華なラインナップ↓
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