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2007年度 一体誰が観に行くんだよ!?映画   

僕が勝手に選ぶ「2007年度 一体誰が観に行くんだよ!?映画」に、『ストリングス 〜愛と絆の旅路〜』というものがある。エヴァンゲリオンの庵野秀明が総監督で、キャストに草g剛・香取慎吾・中谷美紀を迎えて、エイベックスも関わっている今年公開の映画なんだけど、きっとみんな観に行っていない。『ストリングス』は単に海外のあやつり人形モノを輸入しただけの映画だ。

ちょっと前に「(『ストリングス』は)誰も映画館に観に行ってない」って書いた時は
「ふざけんな!観に行ったよ!」
という抗議が来るもんだと思ったけど、一件も来なかった。その代わり「(『スターダスト』は)原作を誰も読んでいない」と書いたら、原作読んでいる掲示板の常連さんから速攻のカキコがあった。流石だ。僕も『スターダスト』は前売り買って公開初日を楽しみにしている。


『スターダスト』の話はどうでもいいので本題。「2007年度 一体誰が観に行くんだよ!?映画」に新たなノミネート作品が現れた!
その名は『未来予想図 〜ア・イ・シ・テ・ルのサイン〜』。見れば本編の展開が全てわかってしまう『未来予想図』の予告編は公式サイトからどうぞ。表情が作れていない主人公の表情が絶妙なので面白い。

タイトルの底抜けっぷりなら既に『ストリングス 〜愛と絆の旅路〜』を上回っている。キツいサブタイトルの「ア・イ・シ・テ・ルのサイン」だけど、ドリカムを知らない僕が頑張って調べてみると、「ア・イ・シ・テ・ルのサイン」とはドリカムの歌詞に出てくる言葉で、点滅5回で「ア・イ・シ・テ・ル」の意味になるということ。『未知との遭遇』で宇宙人と交流する時にやってたアレみたいなもんか(注:リンク先の動画は『未知との遭遇』のネタバレ)


映画『未来予想図』はドリカムの同名曲をモチーフにしているんだけど、ヒット曲をモチーフにして映画を作るという我が国独特の奇妙な風習は何なのだろうか?他の作品をざっと思い出すと「涙そうそうプロジェクト」まで作った『涙そうそう』、秋元康監督の『川の流れのように』、テレビドラマ・CM・映画まで展開した『明日があるさ』がある。※1
いずれの作品も全身全霊で商業主義に走っており、そしてどれもアーティスト本人の手を離れて企画が暴走している。アーティスト本人が企画を暴走させた映画『ロード』というのもあったが(映画が終わると虎舞竜のコンサートが始まる)、あれは高橋ジョージだから許されるのだろう。


『未来予想図 〜ア・イ・シ・テ・ルのサイン〜』の話に戻す。『未来予想図』には映画としての狙いが全く見えない。もしかして企業が節税目的で作っているんじゃないの?とまで勘繰りたくなる。

この映画はドリカムファンにとっては待望の映画なのかもしれないけど、ドリカムの曲を1つも知らない僕から見ると、何故今ドリカムの曲だけで映画を作るのかサッパリわからない。3年前のクリスマスの時だって誰が『アマレット』を観に行ったというのだ?(観に行った人がいたらごめんなさい)。※2

っていうか『アマレット』なんて誰も知らないんじゃないのか?試しに「アマレット ドリカム」でググったら検索結果がたったの2000件だったぞ。「未来予想図 ドリカム」だと89万件を超えているのに。


映画『フランケンシュタイン』のキャッチコピーは「何故、造った」だけど、『未来予想図』にはフランケンシュタインの存在以上に「何故、造った」という疑問が生まれてくる。僕がドリカムのCDを聞きこんだ上で『未来予想図』を劇場まで観に行けば、疑問は解消されるかもしれないけど、それは出来ない相談だ。

ところでドリカムの映画化なら、シャブ打ちの元メンバーの転落人生を映画にすれば、ドラマティックな作品になると思うんだけどなぁ。ミュージシャンの映画化にドラッグは必須アイテムでしょ。



オマケ:僕が勝手に選んだ「2007年度 一体誰が観に行くんだよ!?映画」賞のノミネート作品一覧

なお『life 天国で君に逢えたら』はヒットしたため、『童貞ペンギン』はマイナーすぎるため、『ストーン・カウンシル』は僕が観に行ったんで、いずれもノミネート落ちしました。

2007-09-28

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