映画秘宝の2011年 映画ベスト&トホホに参加させてもらいました。すでに発売済みの映画秘宝3月号に「破壊屋」名義で載っていますので、興味がある方は是非チェックしてください。
ところで映画秘宝のトホホは三本しか選べなかったので、ワーストテンをここに載せます。
- 第一位:プリンセス・トヨトミ
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あまりにもくだらなさすぎる。堤真一と中井貴一の演技合戦が台無しになるほどの駄作。おっぱいと天然ボケを振りまくだけのヒロインに驚いたけれど、それが映画オリジナルの設定だと知ったときはもっと驚いた。どういう意図でこういうヒロインにしたんだ?いや意図はすごくよくわかるけどさ。
- 第二位:わさお
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犬の難病モノ展開に口あんぐり(老衰だけど)。典型的な地方自治体の経済活性化映画なので自治体イベントのトライアスロンのシーンが長い。こういう映画って地方イベントを延々と写しているから嫌だ。『八日目の蝉』も島のシーンが長かったね、良作だから気にならなかったけど。
- 第三位:こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE ~勝どき橋を封鎖せよ!~
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人情モノとして面白い。っていう評価はわかるんだけど、香取信吾のキャラクター演技がすべてをブチ壊しにしていた。あとこんな偶然の連鎖が許されるのなら(リンク先ネタバレ)人情話が盛り上がるのも当然だ。
- 第四位:DOCUMENTARY of AKB48 to be continued 10年後、少女たちは今の自分に何を思うのだろう?
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興味がないものを観続けるのはキツイけど、これは観た俺が悪い。でもだれ映上位だったから仕方がなく…。
- 第五位:映画 怪物くん
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アメリカ映画に疲れつつあった俺に「日本映画に比べれば何でもマシさ!」という現実を見せてくれた。
- 第六位:手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく
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ブッダは人間救う前に東映を救ってやれよ。何度も映画化してくれるんだから。「シリーズ映画にするつもりが一作目で大失敗!」という点では『エラゴン』を上回る。
- 第七位:アントキノイノチ
まだDVDが無いので似たようなタイトルで。-
前半の展開は結構好きだけど、後半のトンデモっぷりで一気に珍作へ。クライマックスのアレ(リンク先ネタバレ)は俺もやってしまったので、感動よりも笑いをこらえるのが大変だった。っつーかアレでどうやって感動しろと。
- 第八位:あしたのジョー
プレミアムDVDのジャケットには力石がいない。DVDの購入者を山Pファンのみに絞ってある。-
これも前半がまあまあなんだけど、後半で一気に駄作へ。力石戦も酷かったけど、クライマックス(リンク先ネタバレ)はもっと酷かった。
- 第九位:僕と妻の1778の物語
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脚本はまあまあなんだけど、この設定でなんで140分もあるの?
- 第十位:ランウェイ☆ビート
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東京ガールズコレクションの文化祭バージョン。登場人物たちがファッションショーに憧れる情熱が全く伝わらないのに、クライマックスで大金かけたとしか思えないファッションショーが始る。かわいい服を着る楽しさよりも、ファッションの空虚さが表現されていたよ。
- 日本映画
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全部日本映画になってしまった。2011年はアメリカ映画と韓国映画が勢いをなくしてその代わりに良作の日本映画がけっこうあったんだけど……。駄作で比べると日本映画の状況の悪さが継続中なのがよくわかるね。
日本映画はどれも状況説明している前半は面白いんだけど、後半になるとつまらなくなる。
- テレビ局映画
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テレビ局映画というよりもジャニーズが関わっている映画は、一般の観客のことを無視していて辛い。
テレビ局映画はバラエティ番組っぽい演出で映画を否定しているようなシーンが面白くて、真面目に映画やっているシーンのほうがずっとつまらない。『怪物くん』でその現象が顕著だった。盛り上げる=ダラダラ時間をかけて演出するというのもテレビ局映画最大の欠点。
テレビ局映画の最前線『アンダルシア 女神の報復』が意外と面白かったのは収穫だった。
- 外国映画ワースト
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駄作を並べるとどうしても日本映画だらけになってしまうので、外国映画限定で。どれもそんなに嫌いじゃないので無理やりここに挙げた。だから駄作じゃないよ。
- エッセンシャル・キリング
- パイレーツ・オブ・カリビアン/生命(いのち)の泉
- 世界侵略:ロサンゼルス決戦
『エッセンシャル・キリング』は『アンナと過ごした4日間』の監督の最新作。観ていて修行僧を眺めているだけの感覚に陥った。
『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』よりも、ジョニデがヤバいことになっている。ロブ・マーシャル監督も『善き人のためのソナタ』の監督もジョニデと組んだ途端にハリウッドの平凡な監督になり下がる。
ここ数年圧倒的に面白かったアメリカ映画だけど『世界侵略:ロサンゼルス決戦』を観た時は「あ、ID4やアルマゲドンの時代に戻ったな」と思った。『世界侵略:ロサンゼルス決戦』はFPS(アメリカでずっと流行っているゲームのジャンル)の影響が強いんだけど、今はFPSがどんどん発展している時代なので、こういう映画観るよりもFPSやっているほうが面白い。
- 好きなんだけど…
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監督:スティーヴン・スピルバーグ、脚本:エドガー・ライト、
製作:ピーター・ジャクソン、音楽:ジョン・ウィリアムズ、撮影:ヤヌス・カミンスキーという俺のオールスターが俺の大好きな原作を映画化した『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』がつまらなかったのは残念無念。『戦火のナージャ』が三部作の真ん中だとはいえ、リンク先ネタバレで映画が終わったのは悪い意味で衝撃的。IMDBでめっちゃ評判悪いのも納得。
でも2011年は発狂するほどつまらない駄作がなくてホッとしたよ。