2008年度この映画はいったい誰が観に行くんだ！？大賞

順位	投票項目名	得票数
第1位	銀幕版スシ王子! ～ニューヨークへ行く～	104
第2位	山のあなた徳市の恋	75
第3位	少林少女	72
第4位	フレフレ少女	56
第5位	HEY JAPANESE! Do you believe PEACE,LOVE and UNDERSTANDING? 2008　2008年、イマドキジャパニーズよ。愛と平和と理解を信じるかい？	52
第5位	まぼろしの邪馬台国	52
第7位	私は貝になりたい	48
第8位	隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS	35
第8位	ひぐらしのなく頃に	35
第10位	252 生存者あり	33

投票期間前半は『山のあなた徳市の恋』が一位だったが、じわりじわりと票を詰められて逆転された。「2008年度この映画はいったい誰が観に行くんだ！？大賞」の第一位を取ったのは『銀幕版スシ王子！～ニューヨークへ行く～』だ。堤幸彦作品は合計で180票を獲得している。2008年の日本映画のNGワードは「堤幸彦」だといえよう。

第二位には『山のあなた徳市の恋』。入場料金を下げたにも関わらず客が入らないNYな映画だった。もう一つのNGワードはベスト10内に4本の映画がランクインしている「ジャニーズ」だな。

第三位には対立している映画サイトや映画ブロガーたちが一致団結して総攻撃した『少林少女』がランクイン。実際に鑑賞して激怒した人たちの投票が多かった。

ロングラン大ヒットが社会現象となった『恋空』から１年。ガッキーが再び映画界に殴りこみをかけて２週間で打ち切られた『フレフレ少女』が第四位に。

ここまでは順当な結果だが、第五位には異質な作品が登場。『HEY JAPANESE! Do you believe PEACE,LOVE and UNDERSTANDING? 2008　2008年、イマドキジャパニーズよ。愛と平和と理解を信じるかい？』が、世間ではほとんど認知されてないにも関わらずそのタイトルのうざさだけでNYだと認められて50票を稼いだ。

同じく第五位にはサブプライムローン問題もリーマンショックも関係ないのにチケットが大暴落した『まぼろしの邪馬台国』が入った。

ではこれより2008年のNYな作品の数々と、みなさんのコメントを紹介します！

第1位銀幕版スシ王子! ～ニューヨークへ行く～

管理人の結果解説

王子ブーム。もはや懐かしさを感じる言葉だが、この言葉を当て込んだ映画があった。それが『銀幕版スシ王子! ～ニューヨークへ行く～』だ。「王子ブーム」という言葉から映画「星の王子　ニューヨークへ行く」を連想して、ついでに「KY」を組み合わせるというどうしようもない企画だ。まあゲイに人気のある堂本くんが猛りながら「NY（にぎってやる）！」と叫ぶのは最高のセックスアピールだと思った。

製作側は堂本光一を映画界で成功させるために磐石な計画を立てた。その計画とは映画を盛り上げるためにテレビシリーズを作ることだった。深夜ドラマで認知度を獲得して映画が大ヒットした『TRICK』と同じ現象が起きると思ったのだろう。ところがそのテレビシリーズがこけてしまったために磐石な計画が砂上の楼閣となった。期待はずれの視聴率となったテレビシリーズだが、不幸なことにその時点で映画版はとっくに完成していた。そのために企画の方向性を変えることも出来ず、こけた状態のまま映画公開に突入することになった。
同日公開で不入りとなった洋画にイラク戦争を見つめなおす社会派ドラマ『大いなる陰謀』があった。しかし『スシ王子』の公開第一週の成績は『大いなる陰謀』よりも悪く、興行成績ベスト5にも入らなかった。

もちろん映画の内容も最悪だった。劇中、スシをワインにつけているアメリカ人を批判しているシーンがあるが、スシをワインにつけるようなマネを映画に対してやっているのはテメーラだろ！

『銀幕版スシ王子! ～ニューヨークへ行く～』は「完結編」というわけではないが、おそらく関係者全員の心の中では既に完結していると思われる。『銀幕版スシ王子! ～ニューヨークへ行く～』は堂本光一にとってロジャムな映画になるかもしれない。

ロジャム：メジャー(MAJOR)の逆さ読み。頂点にいる人間が転落していくきっかけとなる失敗のこと。

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104

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第2位山のあなた徳市の恋

管理人の結果解説

去年も書いたが、ジャニーズはジェイ・ドリームという会社を作り、SMAPを映画界で成功させるという野望を持っている。だが『山のあなた徳市の恋』はNYな映画になってしまった。草なぎ剛の完コピ盲人演技は役になりきっているというよりも「動きがヤバいですね」としか言いようが無いものだった。話はそれるが、ジェイ・ドリームは『山のあなた徳市の恋』の失敗を受けて『私は貝になりたい』で「メディアにとことん中居正広を露出させる」という戦法をとった。役作りに入ったままバラエティに出演する中居正広も草なぎ剛並にヤバい姿だった。そこまでやっても『私は貝になりたい』は『レッド・クリフ』に勝てなかった。ジェイ・ドリームの次なる一手はどうなるんだろう？

『山のあなた徳市の恋』は「心の入浴料」と銘打って入場料金を1000円に引き下げた。しかしそれでも客は来なかった。そういえばSMAP映画の『君を忘れない』も1000円映画だったが、あれは確か当時のSMAPファンのメインが中高生だったので「中高生でも払える金額」ということで1000円にしたはず。なんで『山のあなた徳市の恋』を1000円にしたんだろ？

『山のあなた徳市の恋』はリメイクというよりもコピーという手段を取った作品だ(石井克人監督はカバーと呼んでいる)。つまりリメイク元の『按摩と女』と画面構成も編集も同じにしたのだ。僕は石井克人監督の作風が大嫌いなのでコピーリメイクはありがたいが………なぜ石井克人にそんなことやらすのだろう？
『山のあなた徳市の恋』で現代的なテーマは「癒し」「マッサージ」というくらいで、あとはわざわざリメイクする要素が一切見つからない変な企画だった。

ところで映画本編に出てくる女子学生たちが細眉・茶髪でとてもじゃないけど戦前の女子学生に見えない。何であんな女たちが戦前を舞台にした映画に出てこれるんだ？映画関係者の愛人なのか？

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第3位少林少女

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2008年、もっとも攻撃された作品だ。映画ファンに無視された『花より男子Ｆ』とは違い『少林少女』には「カンフー」「チャウ・シンチー」「少林サッカー」というキーワードがあったために映画ファンが無視しなかった。そのために多くの映画ファンは劇場に駆けつけた。そして大激怒。

とにかく驚異的に出来が悪かった。現在の日本映画界の悪い部分が結集している映画だ。まるでファンタジーRPGのラスボスのような映画だ。
十川誠志の酷過ぎる脚本に対して製作側がＯＫを出したのが信じられない。監督が監督をしておらずスタッフがやっていたという事実が堂々と表に出たのも凄い（これは監督が正直なだけだと思うが）。どういう製作体制なんだ？
個人的には本広（監督）も亀山（製作）も大嫌いだが、彼らが映画を愛しているのはよくわかる。だからこそここまでふざけた映画が生まれるのが理解できない。こんな駄作のためにかなりきついトレーニングと撮影をこなした柴咲コウが哀れだ。

『少林少女』についてはコチラで

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第4位フレフレ少女

管理人の結果解説

「破壊屋オフ　～フレフレ少女鑑賞会～」を計画していたのだが、告知ページを作っている最中に来週で打ち切りだということが判明した。いや、まだ公開１週間じゃん………。どんだけNYなんだ。

『フレフレ少女』とはガッキーが『恋空』のセルフパロディ的な役柄を演じるという企画だった。しかし「学ランを着て絶叫」という手法はセルフパロディではなくてセルフデストラクト（自己破壊）にしかならなかった。

『フレフレ少女』のガッキーは超純情な女子高生だ。その純情っぷりは、映画のラストシーンで[ようやく好きな人の第二ボタンをゲットできるほどである]。しかもこの映画は二年間の物語なのである！高校入学一年目で学校内のパブリックスペースでファックを楽しむ１６歳のビッチを演じた『恋空』とはエラい違いである。

ちなみに僕はこの映画をそれなりに評価している。結構泣ける映画なんだよ！どうして泣けるのか解説しよう。予告編を観た方ならご存知だろうが、この映画は「ガッキーたちのヘナチョコ応援団を指導するために、極悪OBたちがやってくる」というストーリーだ。ガッキーたちは極悪OBたちのつきっきりのスパルタ指導を受けて疲れ果てる。指導が終わった極悪OBたちは大五郎で飲み会を始める。そのとき[極悪OBのリーダーが無職だということが判明するのだ！やることないから指導するわけね。]泣けてくるでしょう？大五郎（4リットルのペットボトルで売っている安い甲類焼酎）が画面に映るシーンは「からあげ」よりもずっと強烈だったぜ。しかもクライマックスでは[極悪OBのリーダーがスーツ姿にネクタイを締めて（つまり就職に成功した）、ガッキーたちのために駆けつけるのだ！なんて泣けるんだ。エンドクレジットではご丁寧にも就職祝いパーティーの写真が１０枚以上（多すぎ）出てくるのだ]。最後まで感動させてくれる映画だ。

しかしクライマックスのつまらなさは想像を絶する。普通、青春映画というのは観客が主人公たちに感情移入する。だから観客は主人公たちを応援しながら鑑賞する。ところが『フレフレ少女』の場合は主人公たちが野球部を応援しているだけ！感情移入していると余計に空しくなってくる。応援の内容というのも「相手チームがエラーするように念じる」とか「応援ビームを出す」とかそういうレベル。やっぱり評価できない映画だな。

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第5位 HEY JAPANESE! Do you believe PEACE,LOVE and UNDERSTANDING? 2008　2008年、イマドキジャパニーズよ。愛と平和と理解を信じるかい？

管理人の結果解説

知名度は全く無いし破壊屋でネタにしたわけでもない。タイトルのウザさだけで５位にまで食い込んだ恐るべき作品。本当に誰も観ていないので「超NY」としか言いようがない。

僕はDVDで鑑賞したが、はっきり言って『少林少女』よりも酷い映画だ。映画の内容はケータイ小説が美しく感じられるほど最悪。

「臓器売買のために誘拐監禁された女子高生が、[見張りの男たちに強姦されて思わず喜ぶ]」
「夫に責められるのが好きなので、[夫の愛人に”私から夫を奪わないでください”と土下座する妻]」
「コンビニの万引きが見つかった女子高生たちが、[店員のおばあちゃんを殴り殺して放火する]（別にそれが劇中非難されるわけではない）」
「セックスして腹上死したので[家族が号泣しているのを見るセックス相手の愛人]」

といった映画。しかも悲劇じゃないんだよ、これら↑のシーンをポップな感覚で描くんだよ。この監督は女性が嫌いなのか？これを「ホントの話！」「リアルな日本を描いている」などと宣伝した奴らは狂っている。この映画を評価している人たちを調べると男性が多かったのも気持ち悪い。
「映画の撮り方知らないので好き勝手にやりました。そのほうがネットぽくて斬新でしょ？」と激しく主張している演出は見ていて苦痛。愛を問いかけるシーンで画面にLOVEという文字が合成で出てきたり、平和を問いかけるシーンで画面にPEACEという文字が出てくるのは、幼稚すぎて斬新だったな。

この映画は宣伝コピーも非常にうざい。

「web2.0的なフツーにかなりヤバい映画の新スタイル！」
「フツーにかなりヤバいおもしろセリフ満載！」
「一生懸命に全国順次ロードショー」

毎年この手の映画が１、２本出てきて「おしゃれ」「ポップ」「新感覚」などとのたまう風潮があるが、本当にやめてもらいたい。この手の映画の作り手はまずケータイ小説を読むところから始めてください。

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第5位まぼろしの邪馬台国

ここで余談

せっかくなので各ブロガーにお願いして写真を揃えてみた！

id:S2D2さん撮影（公開前の値段）。映画公開前なのに既に暴落が発生している！

映画公開２週目に僕が撮影。公開が始まるとさらに暴落した。このネタはライムスター宇多丸さんのラジオでも取り上げてもらった。しかしこれでもまだまだ高い金額だった。

id:acidtankさんが撮影。僕の記録を更新したが…。

ビデオショップ：ピープルのピープル江川さん撮影。ついに100円ショップに並ぶ金額に！

ピープル江川さんによれば現在は90円とのこと。ついに二桁になったが、ピープル江川さんの知っている記録は『REX 恐竜物語』の50円だそうです。
チケット大暴落の原因は僕の推測だと

製作側もマボタイがヒットしないことはもうわかっていた。
製作側は損害を小さくするため、チケットを大量に印刷して関連企業に売りつけた。
いらないチケットを大量に買わされて困った関連企業は、チケットを金券として処分した。
金券市場に大量のチケットが流れたために大暴落が発生した。

だと思う。こういうパー券みたいな方法でお金を稼ぐのって、政治家とか右翼団体とかマボタイ製作委員会とかロクでもない奴らばっかりだな。

管理人の結果解説

映画館に行く人しか知らないだろうが、2008年は映画館へ行くと『まぼろしの邪馬台国』のおぞましい予告編が観れた。大スクリーンに柳原可奈子が出てきて

「これは美しすぎる吉永小百合さんの物語です！マボタイ、チョー感動するんですよ！ワタシ、クボヅカさんとチューしちゃうんですよ！」

とベラベラ喋っているのだ。その不愉快さはかなりキツい。柳原可奈子を使って若い観客を集めるつもりだったのだろうが、冒険しすぎだ。

映画の内容は妻が盲目の夫を支えながら邪馬台国を研究する………小品の映画にすればNYと呼ばれることもなかっただろう。しかし何故かこの内容で大作になってしまった。クライマックスではストーリーとは関係ないのに主人公の妄想として[邪馬台国が登場！本当に邪馬台国のセットを作ってしまった。そのとき盲目の主人公が見た卑弥呼は………吉永小百合だった！そして雲仙普賢岳が噴火し吉永小百合卑弥呼が火砕流で死亡、ついでにリアルでは盲目の夫も心臓が止まるという]大爆笑シーンは90円払ってでも観る価値がある。

その他ツッコミどころ

「吉永小百合が若い女性」ということをアピールするためか、吉永小百合がひたすら走るシーンが笑えた。
それなりにマジメな映画なのに綾小路きみまろを女性役で出すなど、悪ふざけがすぎる。
「チケット大暴落」「60歳の吉永小百合が30代の女性を演じる」といった部分のNYっぷりが話題になったが、窪塚洋介と柳原可奈子とのラブストーリーというのもかなりNYだ。
「吉永小百合が竹中直人の父性に惹かれる」シーンは年齢的におかしい。そこはどう考えても「竹中直人が吉永小百合の母性に惹かれる」だろ。

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2008年度この映画はいったい誰が観に行くんだ！？大賞の完全ランキング

みなさま面白すぎるツッコミコメントの数々ありがとうございました！リンク先に全てのコメントが掲載してあります！

順位	投票項目名	概要	得票数
第1位	銀幕版スシ王子! ～ニューヨークへ行く～	堂本光一を映画で成功させるためにテレビシリーズを作ったが、そのテレビシリーズがコケたまま映画に突入して自爆した。	104
第2位	山のあなた徳市の恋	SMAP映画。入場料金を下げたにも関わらず客が入らなかった。	76
第3位	少林少女	普段は対立している映画サイトや映画ブロガーたちが一致団結して総攻撃した作品。	72
第4位	フレフレ少女	『おくりびと』大ヒットによる黒字がこれ一本で帳消しになった。と揶揄されるほど失敗した。	56
第5位	HEY JAPANESE! Do you believe PEACE,LOVE and UNDERSTANDING? 2008　2008年、イマドキジャパニーズよ。愛と平和と理解を信じるかい？	桜塚やっくん出演。ここまでウザいタイトルも珍しい。	52
第5位	まぼろしの邪馬台国	チケットの値段がアフリカ支援用の栄養食並みに安い映画。	52
第7位	私は貝になりたい	この映画をヒットさせるためにかなり強引な宣伝を展開した。	48
第8位	隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS	邦画が強い時代にも関わらず、同日公開の『最高の人生の見つけ方』に負けた映画	35
第8位	ひぐらしのなく頃に	映画化以外の部分で話題になった映画。いろいろ事件があってねぇ。	35
第10位	252 生存者あり	日本テレビの『海猿』	33
第11位	ICHI	TKO映画	32
第12位	花より男子ファイナル	2008年最大級のヒット作だが、映画サイトや映画ブロガーたちには未見の人が多い。	27
第13位	赤い糸	今年の『恋空』	26
第14位	リアル鬼ごっこ	別の意味で話題になった小説を実写化。	25
第15位	特命係長只野仁最後の劇場版	「最後の劇場版」だが最初の劇場版でもある。	24
第16位	20世紀少年	『マボタイ』『スシ王子』の堤幸彦の映画	22
第17位	ポストマン	郵便局のプロパガンダ映画。あ、民営化したからコマーシャル映画か。	21
第17位	うん、何？	タイトルからは想像もつかないが、やまたのおろち伝説に触れた島根県映画。	21
第19位	犬と私の10の約束	チェーンメールみたいな文章を電通が映画化。田中麗奈出演。	20
第19位	コドモのコドモ	『ＪＵＮＯ』も『恋空』も敵ではない映画。	20
第21位	L change the WorLd	『デスノート』のスピンオフ。出来の悪さが評判になった。	18
第22位	ソウ5	毎年恒例のイベントとなったホラー映画。	17
第23位	築地魚河岸三代目	大沢たかおと田中麗奈でシリーズ映画を作るという、日本の政治家並に無策な映画。田中麗奈出演。	16
第23位	櫻の園 ‐さくらのその‐	傑作青春映画のリメイクが何故かケータイ小説的になった作品	16
第25位	K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝	『K-19』の続編ではない。	15
第26位	ライラの冒険黄金の羅針盤	続編が作られるかは日本の興行にかかっていた。そして失敗した。	14
第26位	X‐ファイル：真実を求めて	世界でも最も有名だが、今さらどうでもいいコンビが帰ってきた。	14
第28位	クローバーフィールド/HAKAISHA	宣伝で半年近くネタを引っ張ったが、日本人はよく知っているジャンルのネタだった。	13
第28位	フライング☆ラビッツ	石原さとみがスカイラブハリケーンを実写化	13
第30位	銀色のシーズン	『私をスキーに連れてって』みたいな映画。田中麗奈出演。	12
第30位	ピューと吹く！ジャガー THE MOVIE	マッコイ斉藤という人が監督。	12
第30位	ALLDAYS 二丁目の朝日	便乗映画	12
第30位	マイ・ブルーベリー・ナイツ	ピンボケの映像が延々と流れるラブストーリー。	12
第30位	カンフーくん	少林坊主。	12
第30位	神様のパズル	小島よしお出演。	12
第30位	ラブファイト	TKO映画	12
第37位	Mr.ビーンカンヌで大迷惑?!	Mr.ビーン最新作	11
第37位	スピード・レーサー	『マッハGO!GO!GO!』の実写化で色彩感覚が狂っている。	11
第37位	セックス・アンド・ザ・シティ	エドはるみみたいな人たちの人生ドラマ	11
第37位	落語娘	ミムラ主演	11
第37位	ICE	秋元康が企画しAKB48が声優のアニメを再編集して劇場で流した。	11
第42位	空の境界（第三章「痛覚残留」／第四章「伽藍の洞」／第五章「矛盾螺旋」／第六章「忘却録音」）	３年かけてアニメを映画館で流す企画。２００８年は三～六章まで。	10
第42位	スカイ・クロラ The Sky Crawlers	押井守が現代の若者に言いたいことの映画化。	10
第42位	イキガミ	とりあえず人が死ぬ映画	10
第45位	ダイブ!!	少年の裸を見る為の映画。アグネス・チャン激怒（嘘）。	9
第45位	三本木農業高校、馬術部～盲目の馬と少女の実話～	タイトルを省略すると「馬と少女」だ。	9
第45位	D-WARS ディー・ウォーズ	驚異的な出来の悪さがアメリカでネタになった映画。	9
第48位	R246 STORY	映画監督じゃない人たちが監督した映画を集めた映画。	8
第48位	スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ	映画のスター・ウォーズのアニメが映画になった	8
第48位	ピョコタン・プロファイル	マルチクリエイターを名乗る人物が作ったグラビアアイドル映画。	8
第51位	少林老女	少林少女の便乗映画。	7
第51位	ホームレスが中学生	便乗映画	7
第51位	ボディ・ジャック	幸福の科学の小説を映画化。	7
第54位	ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ	女子高生とチェーンソーと「幸せ」を描いた作品。	6
第54位	ビー・ムービー	みなしごハッチのメリケン版。もしくは『ハプニング』のエピソード１。	6
第54位	マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋	全然被ってないけど、『パコと魔法の絵本』と被っていそうな映画。	6
第54位	クリアネス	第一回ケータイ小説大賞受賞作の映画化	6
第54位	紀元前1万年	『アポカリプト』の便乗映画	6
第54位	靖国 YASUKUNI	２００８年、もっとも話題になった映画の一つ。特に活字媒体では最大級の取り上げようだった。	6
第54位	真救世主伝説北斗の拳ZERO ケンシロウ伝	パチンコ業界の税金対策みたいな映画。	6
第54位	P.S. アイラヴユー	死んだ人間から手紙が届くホラー映画	6
第54位	猫ラーメン大将	Fカップ小学生で話題になった少女が出演	6
第54位	映画！たまごっちうちゅーいちハッピーな物語!?	手作業の限界に挑んだ宮崎駿と、CGの限界に挑んだピクサーの両方にケンカを売っている映画。	6
第54位	魔法遣いに大切なこと	テレビ朝日のアニメを実写化。	6
第65位	第65位の作品のコメントを読む	全11本	5
第76位	第76位の作品のコメントを読む	全24本	4
第100位	第100位の作品のコメントを読む	全21本	3
第121位	第121位の作品のコメントを読む	全40本	2
第161位	第161位の作品のコメントを読む	全119本	1

さいごに

1位から21位までが日本映画！計算してみると全得票のうち90％が日本映画だった。2008年は外国映画がヒットしない現象が顕著になった年だった。アメリカ映画の大作を日本映画の珍作が蹴散らすのも当たり前になった。しかし一方でテレビ局が大々的に宣伝する日本映画の質の悪さも目に余る状況だった。質がどうこう以前に「企画がおかしいだろ！」とツッコミを入れざるを得ない日本映画も多かった。そこらへんの状況が日本映画のNY率が90％になるという結果を生み出しているのだろう。

ところで2008年には隠れたNY映画が存在すると思う。ジェイ・ドリームがSMAPの映画界進出を図っていることは既に書いた。『武士の一分』『HERO』のキムタク、『私は貝になりたい』の中居正広、『山のあなた徳市の恋』の草なぎ剛、『西遊記』の香取慎吾。ここまで書けばお分かりだろうが一人足りない。そう、稲垣吾郎の映画が無いのだ！空中キャンプさんに教わった情報なんだけど、本当は稲垣吾郎も出演映画があったのだ。その映画のタイトルはなんと『ICHI』である。ところが何故か稲垣吾郎ではなくてTKOこと大沢たかおが代わりに出演することになった。もしも稲垣吾郎が『ICHI』に出演していたらジャニーズによる宣伝も大々的に行われて、その反動としてNY投票の上位に食い込んだはずだ。まあ稲垣吾郎が出演したところで綾瀬はるかが主役という点は代わらないのだが。

しかし『武士の一分』のキムタクに引き続き、草なぎ剛も盲目を演じ、稲垣吾郎が『ICHI』である。今年公開された映画『ブラインドネス』のキャッチコピーは「全世界失明！」だけど、それに対抗して「全SMAP失明！」と銘打ってシリーズにしちゃえば？（注：『ICHI』で盲目なのは綾瀬はるか）