Archive for the ‘ネタ文章’ Category

AKB38度線

金曜日, 6月 3rd, 2011

こんなコメディ映画のプロットを思いついた。


北朝鮮のとある幹部はAKB48の大ファンで、日本国内の北朝鮮工作員にAKB48の写真集やグッズを購入させて密輸していたが、ある日それが軍部にバレてしまう。幹部は一方的な裁判で処刑となるはずだったが、彼は手元にあったAKB48グッズを見てひらめいた。

「AKB48は民衆から効率よく搾取できるシステムです!私は偉大なる祖国のためにAKB48を学んでいたのです!」

幹部のアイデアに感動した将軍様によって彼は無罪放免となり、北朝鮮にAKB48を導入する任務につくことになった。幹部は韓国から優秀な整形外科医を拉致し、喜び組のメンバーたちをAKB48風に整形させた。チマ・チョゴリを着て伝統民謡を踊っていた彼女たちも、ミニスカ制服を着てダンスするようになった。セックス専門の喜び組には枕営業の制度を導入したので、彼女たちは性の奴隷ではなくて性のサービス業として高給取りになった。将軍様の誕生日のメインイベントはマスゲームではなくて喜び組の握手会になった。幹部も喜び組の人気メンバーと恋仲になれて幸せだった。

そして国民から財産を搾取する最大の手段である、投票権付きCDを将軍様の号令で大量購入させる計画が始まった。CD収録の音楽は小室哲也(特別出演)に作らせた。しかし幹部とメンバーの恋がバレてしまう。軍部はメンバーの恋愛に激怒し、再び一方的な裁判が行われ幹部に処刑命令が下される。だがその時に将軍様が病死し、軍部は混乱に陥る。幹部は手元にあったCDの投票権を見てひらめいた。

「このCDを国民にタダで配るのです!そして次の指導者を投票で決めてもらうのです!」

こうして北朝鮮は民主主義への第一歩を踏み出すのであった。幹部は釈放されたが特権階級としての身分は失っていた。だが家に帰るとそこには恋仲のメンバーがいた。驚く幹部だがテレビを見てみると、自由報道ができるようになった朝鮮国営放送が幹部とメンバーのデート写真をスキャンダラスに伝えていた。メンバーは言う。
「卒業しちゃった」
幹部とメンバーは抱き合ってキスをする。END。


幹部は草なぎツヨポン、恋仲になるメンバーは沢尻エリカ様、監督と脚本は井筒和幸羽原大介のコンビがいいな。

ところで総選挙が終わったら、結果に納得できないファンたちによる不信任投票やったらまた盛り上がると思うよ。

神様が祝福してくれた広島と長崎と福島

土曜日, 5月 28th, 2011

広島の司祭

以下の歌詞はロックバンド:レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの名曲『スリープ・ナウ・イン・ザ・ファイアー』のサビだ。

But I am the Nina, the Pinta, the Santa Maria
The noose and the rapist, the fields overseer
The agents of orange, the Priests of Hiroshima
The cost of my desire, sleep now in the fire

我は、ニーナ号、ピンタ号、サンタマリア号
絞首刑の縄、強姦者、奴隷監視人
エージェント・オレンジ、ヒロシマの司祭
我が欲望の代償は火の中で眠れ

「ニーナ号、ピンタ号、サンタマリア号」はコロンブスが乗っていた船で、ネイティブ・アメリカン虐殺のきっかけとなった。エージェント・オレンジはベトナムで使われた枯葉剤のことだ。「the Priests of Hiroshima」を「ヒロシマの僧侶」と訳しているサイトも多いけど、これは「司祭」が正しいと思う。日本に落とされた原爆は飛び立つ前に司祭の祝福を受けている。

この曲はキリスト教の元に行われた犯罪を意味している。うーん素晴らしい歌詞だ。アメリカのバンドがこんな歌詞の曲を作っているというのが凄い。社会問題を歌詞にする事自体をバカにしている「いきものがかり」とかいうヘタレに1万回くらい聴かせてあげたい名曲です。マイケル・ムーアが監督したゲリラライブのPVも最高にカッコいい。

長崎の鐘

戦後ベストセラーとなった『長崎の鐘』という小説がある。この小説はカトリック信徒の日本人によって書かれており「原爆は神の恵み」として表現されている。GHQにこの表現が気に入れられてGHQの検閲を通ったというエピソードもある。西日本新聞の検証記事から引用する。

「長崎の鐘」は原爆の惨状を克明に描き日本人の米国への反感をあおる恐れがあった。しかし、GHQにとって発禁にするには惜しい内容だった。なぜか。カトリック信徒永井の原爆観が対日政策上、極めて都合の良いものだったからだ。永井は「原子爆弾が浦上に落ちたのは大きな御摂理である。神の恵みである。浦上は神に感謝をささげねばならぬ」と書いている。GHQ検閲官の報告書には「長崎の鐘は原爆を地震や噴火といった天災のように描き、政治問題ととらえていない」とある。

このGHQの報告書から戦後のプロパガンダ事情がよくわかる。

福島の神

戦後から60年以上経った今、日本で同じようなことが行われている。経済財政担当相が神様を持ち出してきたのだ。時事通信の記事から引用する。

与謝野馨経済財政担当相は20日の閣議後会見で、東京電力福島第1原発事故は「神様の仕業としか説明できない」と述べた。同原発の津波対策に関しても「人間としては最高の知恵を働かせたと思っている」と語り、東電に事故の賠償責任を負わせるのは不当だとの考えを重ねて強調した。

おいおいおい。人間として最高の知恵を働かせた結果が「津波の指摘を無視した」とか「非常用電源は全部海側にあった」とかになるのか。原発の事故情報を隠ぺいするのは確かに人間の知恵だけどね。

酷い事態になると神や宗教を使って正当化しようとするヤツらが出てくる。別に宗教が悪いわけじゃない。信仰心が被災者を救う場面はこれからどんどん出てくるはず。冒頭に貼った震災の地で祈る僧侶の写真は世界中で感動を呼んだ。俺が怒りたくなるのは神を利用してまで事実から目を背けさせようとするヤツらと、そこまでして隠したい事実に対してだ。福島の悲劇が神の仕業だというなら、その神をチェーンソーでぶっ殺してやる!!

レスト・ウィ・フォーゲット。マリリン・マンソンの『ファイト・ソング』も神を利用する体制との闘争を煽る名曲。

バトル・オブ・ロサンゼルス。レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンはとりあえずこれがおススメです。

Sa・Ga 全曲集神をチェーンソーでぶっ殺すゲーム。

3D映画の退化の歴史

日曜日, 5月 15th, 2011

3D映画の退化の歴史………ってネタだからね。正確じゃない表現もあるよ。

人類が3D映画と触れ合う

ベオウルフ/呪われし勇者 劇場版(2枚組) [DVD]|2007年12月公開

↑めっちゃ実写っぽいけど、ジャンルは一応アニメ。
今となっては『アバター』から3D映画が流行したような印象があるけど、『ベオウルフ/呪われし勇者』『ルイスと未来泥棒』『ボルト』といったアニメ作品は以前から3Dだった。映画館で3D映像を初体験する子どもたちがキャッキャッ騒いでいると、俺も一緒にテンションあがったものだった。

アバターの公開日が決まる

2008年2月

アバター

『アバター』の主要な撮影が終わったときのジェームズ・キャメロン監督のカッコいいコメントをeiga.comから引用する。

これがいい作品になるか、偉大な作品になるか、ひどい作品になるかは分からないが、観客が想像したこともなかった映像になることは間違いない。そして、この映画の技術面には、この業界全体が興味を持つに違いない

傑作か駄作かわからないけど映像革命を起こしてやるぜ!という熱い想いが伝わってくる。このジェームズ・キャメロンの予言はすべて当たった。人類は3D映像の美しさを知り、業界は3Dブームに沸いた。ついでに『アバター』は傑作凡作で評価が分かれた。

人類は映像革命を目撃する

アバター|2009年12月公開

アバター

そして『アバター』が公開された。『アバター』の3D映像は本当に素晴らしかった。「3D映像=飛び出す映像」という従来の考え方ではなくて、奥行きを利用して「観客をより映画の中の世界に没頭させる」を目的とした3D映像だった。まさに3D時代の幕開けだったけど、このときは3Dがこんなにもウザったいブームになるとは思わなかったよ…

人類は3D映画の色調が悪いことに気が付く

アリス・イン・ワンダーランド [DVD]|2010年4月公開

『アリス・イン・ワンダーランド』のように色調豊かな映画を観ると、あれ?3D映画って何でこんなに画面が暗いの?2Dで観たほうが綺麗じゃない?という疑念が湧いてくる。

字幕が3Dになった!

タイタンの戦い 3D & 2D ブルーレイセット(2枚組) [Blu-ray]|2010年4月公開

3D映画ブームの実態は、3Dカメラで撮影されていない映像を後からコンピュータ処理で3D化したものがほとんどだった。『アバター』のように3D効果を計算しながら製作しているわけでもないので、「飛び出して見えるのは字幕だけ」という現象も起きた。

人類は3D料金が割高なことに気が付く

劇場版『ペ・ヨンジュン3D in 東京ドーム 2009』|2010年5月公開

ペ・ヨンジュン

3D料金は映画館側の値上げでもあった。通常料金よりも200円~400円分上乗せしているため、映画の一般料金は2000円を超えた。さらにシネコン各社は3D映画の各種割引を無効にした。一番酷いのは前売り券の扱いで、1300円の前売り券を持って劇場に行くと差額として800円を払わされたときはムカついたものだった。前売り券を買う意味が無いじゃん!(現在は多くのシネコンで割引が有効になっているが、3D料金自体はさらに100円値上げになった)

そんな状況の中、公開された『劇場版『ペ・ヨンジュン3D in 東京ドーム 2009』』は特別料金3500円というボッタクリをやったのであった。

『アバター』のタイトルが変わる

エアベンダー|2010年7月公開

アメリカのテレビアニメ『アバター』が実写化されることになったが、いかんせんタイトルが被っているために『エアベンダー』と改題して公開。でも驚異的につまらなかったので、今のところ3D映画ワースト1の座に輝いている。

人類は3D映画がなんか飛び出しているだけなことに気が付く

バイオハザードIV アフターライフ IN 3D|2010年9月公開

ナンチャッテ3D映画ではなくて、ちゃんと3Dカメラで撮影したホンモノの3D映画『バイオハザードIV アフターライフ』が公開される!期待して観に行ったけれど、銃弾やナイフが画面奥から飛び出してくる映像をひたすら連発。それって赤と緑のセロファンメガネで見る3D映画と同じじゃん…。

公開される映画のタイトルに3Dがとりあえず付くようになる

THE LAST MESSAGE 海猿 3D|2010年9月公開

このころから「映像がちゃんと3Dかどうか」はもうどうでもよくなって、3Dは単なる話題作りの道具になってしまった。

『THE LAST MESSAGE 海猿』は嫌いな作品だったが原発爆発後の今観るとかなりリアルだったりする。印象に残るのは、海保の人間がプラント火災を防ぐ命がけの仕事に駆り出されて「俺は救助ロボットじゃないんです!」って泣き出すシーン。これは「ロボットのように感情を無くせない、怖くて仕方がない」という意味だけど、今となっては東電が撤退を検討する事態だったのに福島第一原発で放水活動をやらされた公務員たちの叫びにも通じる。

公開が終わった映画でもとりあえず3Dになる

バトル・ロワイアル3D Blu-ray|2010年9月公開

3Dにしても話題作りに失敗する映画もあったね。

3Dやめる

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1|2010年11月公開

そして遂に3Dをやめる映画が出てきた。『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』は散々「シリーズ初の3D映画!」と宣伝したにも関わらず直前で中止となった。『アバター』が切り開いた新時代はどうなったのだろうか。

死の秘宝

3D効果があまり無かったのが、中止の原因らしい。

ちゃんとした3D映画でもつまらなかった

トロン:レガシー 3Dスーパー・セット [Blu-ray]|2010年12月公開

『アバター』以来ようやく本当にマトモな3D映画が観られる!と思ったけど、これもあんまり面白くなかった…。それと続編だと知らずに観た人多数。

ついに『アバター』が公開される。

アバター|2011年4月公開

『リアル鬼ごっこ』の山田悠介原作『アバター』の映画化。もうどうでもいいわ。っつーか『エアベンダー』みたいにタイトルを変えなかったのか。『リアルアバター』とかでいいじゃん。

ウンコ、チンチン、オシッコが3D映像になる。

ジャッカス3D|2011年5月公開

ジャッカス3D

「排泄物が3Dになったら面白くね?」という小学生レベルの発想を本当にやったのがこの映画。ノーモザイクで飛び出すウンコ(from 人間)はトラウマレベルだ。スローモーション3D映像は美しかったりするのだが、飛び出してくるのがディルドー(男性器の形した大人のオモチャ)だったりするのはまるで美しくない。現在絶賛公開中なので衝撃映像が観たい方は劇場へどうぞ!隣の女性にハンカチじゃなくてエチケット袋を差し出しそう。

『アバター』が切り開いた3D映画の新時代は、単なるウザいブームとなってしまった。でもまあ『アバター2』が公開されるときにはまた改善されると思うよ。その後は知らん。

3D映画のちゃんとした歴史はこっちでどうぞ⇒3D映画ブームを一過性で終わらせないためにどうすればいいのか、歴史と技術をひもとく – GIGAZINE

笑える福島第一原発のニュース ベスト5

月曜日, 4月 25th, 2011

原発爆発


震災以降、原発関連のニュースばっかり積極的に読んでいる。

  • プルトニウムが再び検出された
  • 20キロ圏内は立ち入り禁止
  • 一日150兆ベクレル漏れている
  • 一番危険な4号機、そのプールは余震や水圧に耐えられないかもしれない

これはほんの一例。日本の絶望の未来を意味するニュースが毎日毎日流れてきて、気分が落ち込んでくる。でもごくたまに酷すぎて笑ってしまうニュースがあったりするので、俺が笑ってしまった原発ニュースベスト5を紹介します。

第5位 燃料棒の溶融を今さら認める

このニュースの見出しを読んだときは吹き出してしまった。燃料棒が溶融しているなんてみんな知ってるよ!

燃料棒の溶融、保安院が初めて認める 内閣府に報告(朝日新聞 4月18日)

福島第一原発1~3号機の原子炉内にある燃料棒は一部が溶けて形が崩れている、との見解を経済産業省原子力安全・保安院が示した。18日に開かれた内閣府の原子力安全委員会に初めて報告した。

保安院が燃料棒の溶融を認めたのはなんと4月18日。保安院の「現実を認めない」方針は酷いものがあるが、ここまでくると「現実がわかってない」のでは?と疑ってしまう。しかし保安院よりも酷い組織があるのだ………。

第4位 それでも燃料棒は溶融していない

その組織とはもちろん東電。東電が溶融を認めたのは保安院よりもさらに遅れて4月20日。しかも2号機と3号機についてはまだ認めていない。

【放射能漏れ】東電、1号機の燃料溶融の可能性認める 「炉心がドロドロに溶けた状態」 – MSN産経ニュース

福島第1原発事故で、東京電力の松本純一原子力・立地本部長代理は、1号機の燃料溶融について「炉心の状態が確認できないが、決して溶融していないと断定して申し上げているわけではない」と燃料溶融の可能性を認めた。20日の記者会見で話した。

「決して溶融していないと断定して申し上げているわけではない」という表現に笑ってしまった。政治家の答弁よりも複雑な表現だ。どんなにデータがある事象でも、不都合なことは絶対に認めようとしない東電の姿勢には見上げたものがある。圧力容器や格納容器が壊れていることを認めようとえせずに、「健全性が保たれている状態」「穴が開いているイメージ」とかずっと言い張ってたしね。

第3位 ベストを尽くした

無計画停電と計画入院と揶揄された東電の清水正孝社長だけど、4月13日に復帰して記者会見を行った。最悪の公害企業となってしまった反省が語られると思いきや…「ベストを尽くした」を連発したのであった。わはは、さすが東電の社長である。

東京電力社長「ベストを尽くした」強気の記者会見 – 法と経済のジャーナル Asahi Judiciary – WEBマガジン – 朝日新聞社(Astand)

東電の初動の意思決定の遅れを指摘されて↓

これは私の不在時でも適切に連携をとりながら進めてきておりましたので、ベストを尽くした対応をしてきたというふうに考えております。

ベストを尽くして爆発?とツッコミを受けたので、ベストで反論した↓

全力でベストを尽くしてきたと認識いたしております。

東京電力の落ち度について聞かれて↓

それが私どものオペレーション上のミスうんぬんという点については、私どもはこれまでもベストを尽くしてきて、また、現在もベストを尽くしつつある、このように考えております。

「3号機爆発を防ぐ」と発表しながら、実際は何もしていなかったことをつっこまれて↓

一つひとつの事象に対する対応はそのときどきのベストを尽くしてきていると申し上げておりますし

取締役としての原発事故の責任について↓

これまでの実際に対応してきた個々の手立て、これは私どもとしては、ベストを尽くしてきたと、このように考えております。

スポーツ選手じゃあるまいし、なんだこのやり取り。でも俺も仕事ミスったときは、この手でいこう。

第2位 福島第一原発の被ばくはノーカウント

世界が注目する福島第一原発の作業員たち。ところが彼らの待遇があまりにも酷いことは有名だ。最近だと時給1900円(しかも実働時間のみで拘束時間は払われない)の作業員が週刊誌で話題になった。

そして何よりも心配なのは彼らの被ばく線量。健康被害はもちろんのこと雇用問題もある。100ミリシーベルト以上被ばくすると5年間は放射線業務ができない、つまり原発での仕事ができなくなる。原発作業員にとっては失業どころでは済まない問題だ。しかし彼らを救う想定外な手段があった!

福島第1原発:作業員の被ばく線量 管理手帳に記載せず – 毎日jp(毎日新聞)

一方、作業員の被ばく線量を一括管理する財団法人・放射線影響協会の放射線従事者中央登録センターは「250ミリシーベルト浴びた労働者に通常規則を当てはめてしまうと、相当年数、就業の機会を奪うことになる。全く別扱いで管理する」と説明。
(中略)
復旧作業にあたる2次下請け会社の男性作業員(30)は3月下旬、現場で元請け会社の社員から「今回浴びた線量は手帳に載らない」と説明された。「250ミリシーベルト浴びて、新潟県の東電柏崎刈羽原発で働くことになっても250ミリシーベルトは免除される」と言われたという。

被ばくノーカンという発想も酷いが、これが普通に報道されているという現状も狂っている。そして「250ミリシーベルトは免除される」この一文を読んで笑い出してしまった俺も狂っている。免除されるってなんだよ。

作業員の現状の悪さは本当に酷い。週刊誌の報道によると、下請け作業員たちは東電側から「福島第一原発の被ばくとガンの関係性は証明できない」と説明を受けているとのこと。国難に立ち向かう彼らがそんなこと言われているんだから、数年後に被ばく者への健康被害でも東電が同じ説明で逃げるのはもう目に見えている。

第1位 ガスボンベが爆発

世界が震撼した2011年3月12日の福島第一原発一号機の爆発。ところが東電の説明は「建屋から煙が出ている」「ガスボンベが爆発した可能性」だった!この記事を読んだときは「ワハハ!」と声をあげて笑ってしまったよ。

検証・大震災:原発事故2日間(6)初動遅れ連鎖 現実直視できず – 毎日jp(毎日新聞)

与野党党首会談を終えた菅首相は執務室に戻ったが、東電からも保安院からも情報は入っておらず、問い合わせにも東電は「建屋から煙が出ている」というだけだった。首相は「なぜ官邸にすぐに報告できない。こんなことをしていたら東電はつぶれる」と、東電から派遣された幹部を怒鳴りつけた。幹部は「タービン建屋に保管しているガスボンベが爆発した可能性もあります」と説明したが、テレビ映像を見た首相には、小さなトラブルには思えなかった

全世界が大きなトラブルだと思ったよ!東電と保安院のグダグダな初期対応と情報隠しに菅首相はカンカンに激怒して、いわゆる「東電を恫喝」して問題になったわけだが、そりゃまあ怒るよなぁとしか言えない。

ガスボンベが爆発して煙が出る動画はこちらで見れます。

特別賞 「爆破弁」を使ってガス抜きしました

3月11日~20日のニュースを今見ると、能天気な報道もあって笑ってしまう。中でも凄いのは「爆破弁」だ。画像は【2ch】ニュー速クオリティ:福島原子炉 1号から爆発音のものを使わせてもらった。

爆破弁

テレビ局が原発の爆発を流しながら「あくまでも爆破弁を使ってガスを抜くような作業です」と解説している。動画はここで見れる。俺は最近この動画を知ったので大笑いしながら見たけど、リアルタイムで見てたら笑わなかった。なお「爆破弁」を主張した有冨教授は内閣官房参与になりました。


国が嘘を言い、企業が嘘を言い、メディアが嘘を言っている。それでも俺は彼らの発信するニュースを聞いて生活している。原発が爆発しても『マッド・マックス』や『北斗の拳』みたいな世紀末の時代は来なかった。国民が電気のために管理される『マトリックス』のような状態が明らかになっただけかも?

最後にお約束の一言を。これは笑いごとじゃないんだよ!

追加特別賞 大きな音とともに白煙が発生

色んな人から「他にも笑えるニュースあるよ!」って意見を頂きますが、@kmaebashiさんから教わった「東電用語」情報で笑ったのでご紹介します。この画像は福島第一原発三号機の爆発。

原発爆発

福島第一原発の三号機爆発の動画はこちら。かなりショッキングな映像だし、茫然とするキャスターの顔が印象的。でもこれが東電用語になると……

【PDFファイル】福島第一原子力発電所プラント状況等のお知らせ(4月25日 午後3時00分現在)

3月14日午前11時1分頃、1号機同様大きな音とともに白煙が発生したことから、水素爆発を起こした可能性が考えられます。。

ぶわははは!「白煙が発生」ってそういう問題じゃないだろ。色も黒じゃねーか。しかもこの「白煙が発生」が過去の話じゃなくて、現在の東電の認識というのが酷い。今後ネットで犯罪予告したい人は東電用語を使うといいよ。爆発騒ぎは「お前の会社で白煙が発生するぜ」で、毒物混入は「スーパーの食品に直ちに健康に影響が無いもの入れといたぜ」って言うの。

ちなみに1号機の内容はもっと酷くて

3月12日午後3時36分頃、直下型の大きな揺れが発生し、1号機付近で大きな音があり白煙が発生しました。水素爆発を起こした可能性が考えられます。

ってあるんだけど、その時間帯に地震なんて無かった。15時40分に地震あったけど震度1だった。じゃあその直下型の大きな揺れって何なの?どうしても地震のせいにしたいのだろうか?

東京原発 [DVD]すげえ面白かった。

高山正之にとっての非国民

土曜日, 4月 23rd, 2011

週刊新潮4月21日号で高山正之が最低の記事を書いた。今回の震災関連で色々と酷いコラムがあるが、その中でも最低のモノだ。引用する。

今回の震災にはもう一つ別の意味で恥しい記事があった。岩手、宮城の震災被害者が現地で苦しんでいる中、いち早く首都圏に避難してきた福島県民だ。

避難先で天皇陛下のご訪問を受けたいわき市民の何人かは跪座される陛下に胡坐(あぐら)で応じた。

地元は電源交付金に加え、町財政の9割を東電に負担させ、さらに現地で使う備品は鉛筆1本まで地元が独占納入してきた。共存関係にありながら、口を開けばさあ、どうしてくれる。

最初の一行が酷い。武道館に避難した人たちは福島第一原発から逃れてきた人たちで、そんな人たちの避難を非難するとは何事だ。ダジャレを書いといてなんだけど、雑誌のコラムを読んでここまで怒りが込み上げてきたのも始めてのことだ。

この週刊新潮4月21日号は宮内庁の「被災者のあぐら」についての見解発表後に発売されている。宮内庁の見解を引用しておく。

週刊新潮4月14日号に「両陛下『お見舞い』に胡坐で応じた避難者に誰か礼儀を」との見出しの記事があり,「男性の被災者で何人かが,両陛下を前に胡坐をかいて言葉を交わしていたのです。いずれも比較的若年層の人々でしたが,陛下が膝を折ってお話になっているにもかかわらず,そのままの姿勢でした」と述べられています。

天皇皇后両陛下は日頃から側近に対し,身体の不自由な人,あるいは何等かの事情により正座のしづらい人には決して無理をさせないようにとおっしゃっています。

また,ここに掲載されている写真の一つの人は,日本で勉学中のネパール人であったと聞いています。避難中というつらい状況下,また外国人の習慣の違い等を考えれば,両陛下も無理して正座をしなくてはいけないとはお考えにならないのではないかと思料します。

大戦中の天皇プロパガンダに憧れているタイプの愛国主義者と、時代に即した考え方を持つ今上天皇との間にずいぶんと差が出てきてしまったことがよくわかる。

高山正之は東電擁護の人で、もんじゅの担当者が自殺したことを引き合いに出して、東電を追究するメディアも批判している。また「福島の原発はアメリカのGE製なのに、アメリカに文句を言わないのが日本人の品格」といった意見も書いている。

ちなみに宮内庁は3/24に那須御用邸の風呂を避難者に解放した。この決定は天皇皇后のご意向とのこと。だけど東電は大量の避難者を生み出しておきながら日本中にある東電の保養所や寮を提供しなかった。激しい非難を受けても東電はなかなか動かず、東電がようやく避難者の受け入れを始めたのは震災から一か月近く経った4/8だ。愛国的な観点からすれば非難されるべきなのは福島県民じゃなくて東電だよ。