Archive for 7月, 2013

『風立ちぬ』がつまらなかった…

土曜日, 7月 27th, 2013

ツイッターで呟いたので、ここにも載せておきます。

試写会で映画評論家のおすぎ氏を見かけた

月曜日, 7月 15th, 2013

たまーにだけど、試写会に呼んでもらえることがある。少し前に呼ばれた試写会におすぎ氏がいた。タレントとして親しまれている人なので、以降は呼び捨てにする。

俺の母親の実家とおすぎの実家が近所という妙な縁もあって、俺は子供のころからおすぎとピーコが好きだった。文春のおすぎの映画評は欠かさずチェックしていた。おすぎVS田山力哉の辛口映画評論家バトルが発生したときは二人とも好きな映画評論家なのでヒヤヒヤした覚えがある。世間の「おすぎとピーコの区別がつかない」ネタに対しては「そのネタをいつまで引っ張るんだよ」とツッコミ入れている。

まあとにかく「俺はおすぎと一緒の場所で映画を観たんだ!」と感激して、配給会社の方に「おすぎさんもいらしていたんですね」と話かけたところ「あの方はピーコさんです」と言われた。俺は心の中で「試写会であの顔があったら、おすぎと思うだろ!」と自分のことを棚に上げて言い訳した。

この話を映画ライターの真魚八重子さんにしたところ「私は区別がつくよ」と言われた。だから今後は「映画業界の人=おすぎとピーコの区別がつく人」だと思うことにする。でも映画業界の人にも「あなたが観たおすぎは本当におすぎなのですか?」と問いたい。

アイドルの自己紹介が苦手

土曜日, 7月 13th, 2013

スパイダーマン_フェス_01

去年のロキノンの俺。今年のロキノンはアイドル勢が多く参加する。

ただのグチ更新。今はアイドルブームなので、アイドルブームにうんざりしている俺でもフェスに行けばアイドルのライブを見ることになる。

意外とカッコいい曲もあるし、ファンたちの合いの手も楽しいので、俺でも十分に楽しめる………けど、どうしてもダメな瞬間がある。それがアイドルの自己紹介だ。

オズフェスでももクロを観たときは、ももクロ前のMWAMとデフトーンズが好きだったおかげで、だいぶ前でももクロを観ることになった。
「こんな前のほうでももクロを観られるチャンスは無いだろう」
とラッキーに思った。あの「人間椅子」のメンバーがバックバンドをやっていることもあってももクロのライブも最初こそは興奮したけど、自己紹介タイムになると聞くのが辛くなってしまい、ご飯を食べに行ってしまった。サマソニでBiSを観たときも同じで、「アイドルってこんなにカッコいい曲もあるんだ!」と足を止めて観たけど自己紹介タイムで恥ずかしくなって逃げ出してしまった。

METROCKでベビーメタルを観たんだけど、これは自己紹介が無くて良かった(途中で電気グルーヴを観に行ったので、あとで自己紹介したのかもしれないけど)。俺が好きなPerfumeは自己紹介が一瞬で終わるのが良い。

というわけで今後自己紹介をしないアイドルとかでないかな。あ、でも○○は自己紹介しないですよ!という情報はいらないです。ただのグチなので。

田舎の村で医者いじめ?『惨殺半島赤目村』

土曜日, 7月 13th, 2013

今年の春ころの話だけど秋田県の上小阿仁村でまたまた医者がやめた。この村は医者いじめだけでなく、村内の対立が激しいことや自殺率が異様に高いことでも有名だ。そんな凄い村なら物語化したらさぞ面白いものができるけど、現在進行形の話なので物語化はできない………はずなんだけど、この村をネタにした勇気あるマンガがある。タイトルは『惨殺半島赤目村』。作者は今年映画版が公開された『鈴木先生』で一躍有名になった武富健治だ。

惨殺半島赤目村(1) (アース・スターコミックス)

『惨殺半島赤目村』の主人公は27歳の医者である三沢勇人(みさわはやと)。彼は東京在住だが都会嫌い。だから瀬戸内海にある赤目村という僻地の赴任の話を引き受ける。彼は素朴な村の生活に憧れて赴任したのに、彼を待ち受けていたのは村社会の闇と、リゾート開発された高級マンションだった。

惨殺半島赤目村01

田舎の村なのにリゾート開発したのでデカい建物がある赤目村。このマンション(正確にはホテル:スカイパレスAKAME)のモデルは間違いなくネット上で話題になったあの画像

赤目村は過去にリゾート開発に失敗した経緯がある。だから村内では対立が発生していた。リゾート開発を進めた村長派と、田舎の村でロハス的な生き方を選んだ若者たちの対立だ。主人公の三沢は村長に呼ばれた形になったため、若者たちからは敵扱いされてしまうのだ。

ちなみに上小阿仁村の医者いじめの原因もこれと同じ。村長に呼ばれた医者が自動的に村長派としてみなされて攻撃されたことだった。

惨殺半島赤目村02

田舎なので人間関係が超メンド臭い。主人公が居酒屋で「どうも」と挨拶したらこの仕打ち。

『惨殺半島赤目村』というタイトルは過激だけど、俺が持っているのは最初の一巻だけでまだ殺人事件は起きていない。でも設定と伏線がかなり複雑で読みごたえはたっぷりだ。というか設定の複雑さは執念の域に達している。村八分、リゾート開発、インフラ開発、土着の宗教や、地理から生じる文化、嫁入りシステムなど、あらゆる「村要素」が細かく設定されている。とはいえ次々に村の謎が明かされていくので読んでいて楽しい。ネット上で話題になってないのが不思議なくらいだ。

ところで俺は続きが気になって仕方ないので、ためしに『惨殺半島赤目村』が連載中のアーススターを買って先読みした。そしたらバッチシ殺人事件が起きて重要人物が殺されていて「ああ、読まなきゃ良かった!プロット追いながら読みたかった!」と後悔した。

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シリーズ最低作『ダイ・ハード ラスト・デイ』

日曜日, 7月 7th, 2013

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シリーズ最低の出来

俺は結構なダイハード信者で、1と2は数えきれないほど観たし3や4も大好きだ。でもダイハード5はダメだった。『ダイ・ハード』の第1作はまさに映画史に残る大傑作だし、2,3,4もそれぞれのアプローチで『ダイ・ハード』の魅力を作り出してきた。しかし第5作となる『ダイ・ハード ラスト・デイ』は、主人公の名前が「ジョン・マクレーン」ということ以外に『ダイ・ハード』たる魅力がまったく無い。ただのC級アクション映画だった。

以降は、ネタバレでストーリーを全解説。

アメリカVSロシア 史上最バカ白人対決
  • オープニングはロシアの拘置所みたいなところ。元政府高官らしきコマロフと、ロシアの高官チャガリンがいがみ合っているだけという、シリーズ史上もっとも工夫の無いオープニング
  • ジョン・マクレーンの息子、ジャックはロシアにいた。ジャックはロシアのキャバクラで人殺しをしていたのだ。人を殺す時のジャックは「コマロフの命令だ!」とわめいていた。
  • ニューヨークにいるジョン・マクレーンに「息子逮捕されて裁判」の知らせが届く。ジョン・マクレーンの娘は、兄が外国で人殺して終身刑間違いなしというのにめっちゃ平常運転。母親に至っては一瞬たりとも登場しない。といっても母親はダイ・ハード2以降、23年間も登場してないけど。
  • ジョン・マクレーンはモスクワに到着した。そこでエルビス・プレスリー好きのタクシーの運転手と面白トーク。映画として面白いのはこのシーンが最初で最後
  • 取り調べ中のジャックは「殺人の指示はコマロフから出された」と自白したので、ジャックはコマロフと同じ裁判に出ることになった。後ほどこれはウソだとわかるんだけど、収監中のコマロフとジャックが会ったことが無いのは調べればわかるよね?すぐウソだってわかるよ。
  • そんな裁判にアメリカでも超有名人のはずのジョン・マクレーンの息子が出ていたら、もっと国際的な大事件になっているはずだけどな。
  • モスクワでコマロフの裁判が始まった。収監中のコマロフは重大な内部告発をするとのことでマスコミは集まっている。コマロフの内部告発は、政府高官のチャガリンにとって都合が悪いものらしい。チャガリンはコマロフに証言させないために裁判所を襲撃する。そんな作戦ありえないだろ!
  • チャガリンのコマロフ拉致計画は恐ろしいほど杜撰なものだった。裁判所の周りに爆弾付きの車を置いて部下ごと爆発させたのだ。爆発の衝撃で、コマロフを監禁していた場所も吹っ飛んだ。これ幸いにとコマロフはそそくさと逃げ出した。計画失敗。
  • 裁判所からのコマロフの脱出をサポートしたのはジャックだった。ジャックは裁判所でコマロフを助けるために、殺人を犯したのだ。しかも確実にコマロフに会うために、殺人の依頼者を勝手にコマロフにしたのだ!何それ。

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左からジョン・マクレーン、息子ジャック、ロシア人のコマロフ。このトリオでロシアを逃げまくる。

モスクワ大暴れ
  • ジャックがコマロフと一緒に裁判所の外に出ると、そこに偶然ジョン・マクレーンがいた。「父さん!」。韓流並みの偶然。
  • ジャックとコマロフの二人はとりあえずジョン・マクレーンを置いていくが、ジョン・マクレーンがしつこかったせいで脱出が遅れてしまい二人は敵に追いつかれてしまった
  • ジャックの正体はコマロフを助けるためのCIA職員だったのだ。しかしCIAたちは「ジャックが作戦の時間より6分も遅刻した!」と大騒ぎしている。お前らチャガリンたちが裁判所を襲撃する時間まで把握していたのか?それを黙っていたのか?
  • ジョン・マクレーンも息子を追うために、善良なモスクワ市民からトラックを強奪。ジョンVSジャックVSチャガリンの部下たちの大カーチェイスが始まり、次々にモスクワ市民たちの車が犠牲になる。このカーチェイスが本作唯一の見どころなんだけど、かなりグチャグチャしていて観にくい。
  • 何とか逃げ出したジョン・マクレーン、ジャック、コマロフの三人組はCIAの隠れ家に逃げる。だがそこもチャガリンたちに襲撃され、中にいたCIA職員も殺される。ジョン・マクレーンたちは屋根を伝って逃げるという、やたら古典的な方法で逃亡する。っていうかチャガリンたちはCIAを襲撃するのに屋根を抑えてないのかよ。
  • チャガリンの狙いはコマロフが隠しているファイルだった。ファイルは20年くらい前からホテルのダンスフロアに隠してあるので、三人組はホテルへ向かう。
  • ダンスフロアには、コマロフと一緒に国外脱出するコマロフの娘もやってきた。この娘はオープニングに出てきたセクシーガールなんだけど、編集が下手すぎるのでほとんどの観客は覚えてないだろう。

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チェルノブイリで大暴れ
  • ところがなんとコマロフの娘が父親を裏切った。チャガリン側についたコマロフの娘は、父親であるコマロフを拉致してファイルをゲット。
  • チャガリンたちに武装解除されたジョン・マクレーンとジャックは大ピンチ。ここで『ダイハード1』の名シーンの繰り返しネタがある。追い詰められたジョン・マクレーンが笑い出して、テロリストたちに連られ笑いを起こさせて油断させるあのクライマックス。ところが、このシーンが本当につまらない上に緊迫感も一切ない。単に笑っただけのように見える。
  • チャガリン側はジョンとジャックのいるホテルをMi-26(ハインドの次くらいに有名なロシアのヘリコプター、通称:ヘイロー)が蜂の巣にする。ジョンとジャックはビル火災のときに使う脱出シューターで逃げる。俺はこのシーンで、『ダイハード』がC級娯楽映画までに落ちぶれたことを確信した。
  • こうして武器も車も無くなったジョンとジャックだけど、またロシア人の車を盗んだらラッキーなことにトランクに武器が満載だった!しかも拳銃じゃなくて自動小銃とかが!ラッキーにも程があるだろ。ジャックは「クラブに銃は持ち込めないから、クラブの駐車場の車は武器が入っているんだよ」とロシア豆知識を披露。
  • コマロフとチャガリンの秘密とは、彼らはかつてチェルノブイリでウランの横流しをやっていて、それがチェルノブイリ事故の原因となってしまったのだ。こうしてコマロフは何十年も刑務所に入ることになった。
  • 捕らわれているはずのコマロフが突然にチャガリンたちを殺して主導権を握る!実は全てがコマロフとコマロフの娘の壮大な計画だったのだ。コマロフの目的はウランの横流しでお金を儲けることだった。
  • コマロフはチェルノブイリに行く。チェルノブイリは放射能で汚染されているが、コマロフたちは放射能を中和するガスを持っているので大丈夫らしい。ウランの横流しなんてやらないで、そのガスを東電に売れば大儲けできるよ!
  • 車を盗んだジョンとジャックは車で数時間でチェルノブイリに到着する。モスクワとチェルノブイリは1000キロ離れているので、ありえないんだけど。
  • ジョンとジャックはコマロフの裏切りにまだ気が付いていないまま、チェルノブイリに侵入してコマロフと会話する。これも『ダイハード1』でジョン・マクレーン刑事がアラン・リックマン演じるテロリストと遭遇するシーンの繰り返し演出になっている。
  • しかしジョンとジャックはすぐにコマロフの裏切りに気がつき、コマロフを殺害する。
  • ヘイローを操縦していたコマロフの娘は父親を殺されたのでブチ切れ。コマロフの娘はビルの中にいるジョンとジャックを殺すためにヘリごとビルに突っ込むのだが、この意味不明な行動は何も報われないのでただの自殺行為だった。
  • 映画のラストシーン。チェルイノブイリを歩きながらジョンとジャックが「放射能汚染が心配だなー」「ハゲるかも!」と放射能ジョークを飛ばして映画が終わる。

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ビルに突っ込んだヘリがドーン!終わり。

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